紙の本
この世の春 中 (新潮文庫)
著者 宮部みゆき (著)
下野二万石の小国は、藩主の強制隠居という激震に見舞われた。主君・北見重興は、主治医にも真実を語らず、座敷牢に籠り、時に少年のように、時に女郎のように振る舞って、周囲を困惑...
この世の春 中 (新潮文庫)
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商品説明
下野二万石の小国は、藩主の強制隠居という激震に見舞われた。主君・北見重興は、主治医にも真実を語らず、座敷牢に籠り、時に少年のように、時に女郎のように振る舞って、周囲を困惑させる。だが、各務多紀と出会い…。【「TRC MARC」の商品解説】
主君・北見重興の押込。下野二万石の小国は、藩主の強制隠居という激震に見舞われた。居城から別邸・五香苑へと移った重興は、元家老の石野織部や主治医にも真実を語らず、座敷牢に籠り、時に少年のように、時に女郎のように振る舞って、周囲を困惑させた。彼は名君主たる人物だったのか。あるいは、非道な殺人者だったのか。謎が深まる中、各務多紀との出会いが、重興の心に変化をもたらす。【商品解説】
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これからの激動の序章なのかもしれない
2019/12/09 10:56
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
続々とあたらしいキャラクターが登場してくる。
千竹に、しげ、己之助、
本来の重興、琴音……。
そして、さまざまな悪、闇、おぞましいものも少しずつ顕れる。
その一つが形になって、人物になったとき、
緊迫した、はげしいアクションシーンになる。
しかしこれも、これからの激動の序章なのかもしれない。
上・中・下3冊の作品だが、一気に刊行してくれていてよかった。
3冊まとめて買っておいてよかった。
ここまで読んで、「下巻は半年後」とか言われたら
とうていまちきれないところだ。
さあ、下巻を読もう。
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承る
2020/10/03 00:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻を承けての展開。
元藩主の病の原因が明かされ。
藩で起こっていた変事も明かされ。
館に詰める人たちのことも。
それでも謎は深くなる。
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霊能者になるのか
2020/01/08 09:41
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族の秘密暴露小説かと思ったが、違う。ソレは取り上げていたが、本作品はそんなのは一つの伏線として描くのみ。霊能者になるって話かと思ったが、違う。もっと現実的な話として、架空の場所も人もっと、しっかりとした説明をし、読むうちに本当にその場に居て、その人達を見ている気持ちになってきた。もしかしたら一昔前 話題になった多重人格の話か?確かに今ある病や症例が昔も有ったとしてもおかしくは無い。ウイルス性の疫病は時代によって変わる。精神的な疾病は人間が存在する限り、有ったとしてもおかしくは無い。それに気付いてビックリ。分かりきった事なのに何故気付かなかったのか。でも待てよ。本当に多重人格の話か?ああ早く次の刊を読もう
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この世の春中
2023/09/21 11:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
五香苑に強制的に隠居させられた藩主・北見重興は重大な病にかかっていた。彼の中にいろんな人格が生き付いていたのであった。藩医と看病することになった各務多紀は根気よく重興に寄り添う。一方、多紀が世話をしていた伊東成孝は逐電したまま行方知れずとなっていた。ある日、多紀はひょんなことから北見藩の忍びの存在を知る。そして伊東成孝の死体が発見され、多紀は古くから働く五郎助に疑問を抱く。その五郎助が新たな事件を起こすのだが・・・・・。
一気読みでした。北見藩に蔓延る大きな闇、出土村の惨劇の原因がどのような内容で繋がっていたのか非常に気になります。また重興の精神の謎がどのように解決するのかはわかりませんが、楽しみですね。
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大展開
2021/12/29 14:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
中巻の最後の方で、けっこう劇的な展開になりましたね。
そんなことだったとは。
下巻で最終的にどんな結末になるのか楽しみです。
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すこしずつ真相に近づく
2021/08/29 01:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
若殿の心の謎、藩の闇を探っていく多紀たち。母の村が滅ぼされたころの子供の行方不明事件、湖に落ちて見つけた小さい骨。恐ろしいことばかりではなく、先生が多紀を助けていいとこ見せたな~とにやにやされたり、かっこいい女馬喰しげも登場します。
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深まる闇
2020/12/11 01:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
押込にあった主君重興に取り憑く者たちの謎を解くべく多紀や織部、半十郎たちが行動を起こすが、10年以上前に何度も起こった神隠しや新九郎の逐電、神鏡湖で見つかったしゃれこうべ・・・次々と事件が起こる。その中で鍵を握る重興と父成興の関係が明るみに出てくるが、その闇の濃さに慄然とする。
五香苑の面々の健気で明るい姿が物語に救いをもたらしている。
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宮部みゆき版『五番目のサリー』?
2020/05/15 00:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ風で申し訳ないのですが、上巻を読まれた方は,予想ができているのではないでしょうか。先代の急死を受けて後を継いだ若い領主はなぜ時に不可思議な言動をするのか。その謎に迫りつつ、個々の往生人物の状況が少しずつ解き明かされていきます。多分こうなるのだろうとか、不思議な言動の背景は煌だと、いろいろ想像を広げつつ、ドンドン読み進んでしまう中巻でした。
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読めない展開
2020/04/11 13:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
中巻では、前藩主が多重人格となるに至った理由が争点。なんとか理由を突き止めようとする中、前藩主をよく知る人物が行方不明に。時代小説で多重人家というのも珍しいと思いますが、単なる多重人格ものでもなさそうで、最終の下巻でどんな展開を見せるか楽しみです。
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次々と
2020/02/15 03:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
段々核心に迫っていく感が読んでいてとても楽しいです。
重興という人が少しずつ、少しずつ紐解かれるようにわかってくる…。
最後はなかなか衝撃的でした。
下巻が気になる展開です。
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状況は明らかになっても謎は更に深まる。
2019/12/13 20:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:magoichi - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去を題材とする物語に触れる我々は、その時代の出来事の正解を知る、神の目を持っている。
歴史上の誰かの選択の正誤も、大事件がいつ起こるかも知っている。登場人物が右往左往する病も、その多くについてメカニズムや対処法を知っている。
今回の謎解きの鍵となる前藩主の言動も、現代に置き換えれば謎たり得ない。
だから読者はミステリーも経済小説も、ヘタなストーリーには作者の神の目を感じ、後出しジャンケンに我に帰り物語に入れなくなる。
本作での大事なものを護ろうとする故の弱さや、エゴを浮かび上がらせる為の舞台装置として、謎の病(本人達には病ともつかぬ恐ろしい謎だが)を用いるためには、この時代設定が必要であった。
宮部作品には現代を舞台とするミステリーも多い。
ただ本作は時代物である必然性がまずあったはず。その制約を制約と感じない力量に感謝。