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この世の春 下 (新潮文庫)
著者 宮部みゆき (著)
名君と仰がれた今望侯の狂気。根絶やしにされた出土村。城下から相次いで失踪した子ども達。すべての謎は、重興の覚醒とともに真実へと導かれ…。ミステリー。サスペンス。そして歴史...
この世の春 下 (新潮文庫)
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商品説明
名君と仰がれた今望侯の狂気。根絶やしにされた出土村。城下から相次いで失踪した子ども達。すべての謎は、重興の覚醒とともに真実へと導かれ…。ミステリー。サスペンス。そして歴史。あらゆる技巧が凝らされた物語。【「TRC MARC」の商品解説】
ざまをみろ。父を殺したとき、そして、刺客を討ち取ったとき、北見重興が発した言葉。元藩主とは思えぬその言動に、どんな因果が秘められていたのか……。名君と仰がれた今望侯の狂気。根絶やしにされた出土村。城下から相次いで失踪した子ども達。すべての謎は、重興の覚醒とともに真実へと導かれる。ミステリー。サスペンス。そして、歴史。あらゆる技巧が凝らされた「物語の到達点」。【商品解説】
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最後は、あたたかい春
2019/12/10 20:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
上・中・下の3冊目。
あざやかなどんでんがえしがあるわけではない。
大きな謎の流れが見えてきたが、その細部が詰められていく。
最終的には、
重興君、よくがんばったね、琴音もよくがんばった、
石野の爺も医師白田もいとこの半十郎もよくがんばった、
と、ほめてやりたくなる。
多紀は幸せになれてよかったね、お鈴も明るくなってよかったね。
そんなふうに声をかけてやりたくなる。
さんざんおぞましい話を聞かされ、
恨みや呪いや怨念や、そういういやらしいものを見せられても、
黒幕は誰なんだ、という触れられない謎が残っても、
元には戻せない別れを受け入れても、
最後は、あたたかい春を感じて読み終えられる。
『この世の春』という題名の意味は、
冬のように暗くてつらい、この長い物語を読み終えて、
初めて理解できるんだ。
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うーん・・・
2020/02/03 20:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ponkan - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代という設定の中で、PTSD,多重人格といった精神疾患を描いているのはすごいと思う。描写のうまさや読ませる力みたいなものはさすが宮部さんといった感じ。
ただどうしてもその中で、呪 であったり、御霊繰り や 狭間の親子の描写であったりが受け入れづらかった。 そういったものを謎解きの核にしてしてしまうことへの抵抗が最後まで消えなかった。これは好みの問題だとは思うが、期待していただけに残念。
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結末
2021/08/29 02:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
回りまわって真相にたどり着くから、すこし振り回され感ありますが、いろいろ盛り込んだ力作という感じもします。でも静かにうつる季節、心温まるふれあい、思ってくれるやさしさ、励まし、そういう小さなシーンがあって、それがいい。かかしに顔かいてくれたり、雷大丈夫だよ、とか痛かったね、とか。死んでしまったほうがよかったと苦しんでいた人。心の痛みを打ち明けるとこたえてくれる人。夢を持って新しい生に進んでいく若殿と多紀、お鈴にでれでれな金一くんで、真相の方はそんな話だったのか~うーん、そうか。となりましたが、結末は幸福でよかったです。
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闇の向こう側
2020/12/16 00:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
元藩主重興が多重人格となるキッカケとなった父・成興の行為の奥にあった闇の深さに慄然とするが、多紀をはじめ、織部、白田、半十郎や五香苑の者たちの真摯さ、勇敢さ、優しさといったものが闇の向こうの光を見つけ出した。そして、ラストで本作のタイトルの意味が明かされ、世界がさらに拡がり、幕を閉じるという綺麗な終わり方だったと思う。
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温かなハッピーエンド
2020/04/22 19:00
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラストは宮部さんらしい温かいハッピーエンド。温かい気持ちになりました。前の感想でも書きましたが、宮部さんの描く時代小説の登場人物が大好きで、この作品でもみんないい人ばかりで、それだけで温かい気持ちになりました。ただ由衣の方だけが気の毒に思いました。
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仕上げ
2020/02/18 05:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中巻まででいくつかの鍵が揃って、この下巻ではそれを使って閉ざされていた扉を開けていく感じです。
重興の中にいる人物達は、なかなか捉え方が難しい。
正室や、特に母親がそこまでこの闇を知っていたのかと驚きました。
むしろ、当該者の成興が一番何も知らなかったんじゃないか…。
黒幕を解き明かしてほしかったけど、そこまでしないほうが幸せなのかな?
また、悪いこと考えないといいなと思います。
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民の心と世情
2020/01/30 13:43
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔 村の中 集落で生きる人々の心と政治 行動と変化が丁寧に書かれている 人は一人では生きてゆけないので、否応なしに集団生活を営むようになり、一度 集合を作ると離れる事に恐怖感を覚え、それらを維持するために犠牲を払う事が増えてゆく しかし根底は各々の人柄 最後は人柄で行動が決まってゆくという哀しく肯ける内容
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宮部版『美女と野獣』
2020/01/26 14:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリアルキラーとか、「史上もっとも不幸で孤独な、ヒーローの誕生」とか、帯のコピーはかなり的外れだった・・・。
こっちが期待した話と違ったよ!、という感じに・・・。
予断がなければ初期の長編『龍は眠る』・『レベル7』などに通じる、少年をめぐるハッピーエンド系な話と思えたかもしれないのに・・・。
ファンタジーを割り切るための時代劇設定という感じが拭えなく、シリアルキラーどこに行ったよ!、だし(『模倣犯』以上の後味の悪さを期待しちゃった)。『残酷な神が支配する』っぽくなるのかと思ったら、勿論、社会派要素を時代劇でやる意味はわかります。
でもこれ、結局『美女と野獣』なんじゃないの?、と数多い登場人物のことを考えていたのに類型にはめられたような気がして肩透かし。
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この世の春下
2023/09/22 10:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
五香苑で住まう元藩主の北見重興を傍で重興に仕える多紀。多紀は重興の心に存在する琴音や羅刹の存在に心を痛める。ある日、織部が重興の母に面会するするために江戸に向かうことを知り、多紀は織部にあるお願いをする。そのお願いとは・・・・・。
全体を通して楽しく読めました。ただ重興の覚醒の内容にはちょっと不満が残りました。
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そういう終わり方かあ
2021/12/29 14:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語としてはちゃんと完結してるんだけど。
善と悪がはっきり別れちゃった感じ。
人殺しはやむを得ない結果だったっていうのは釈然としないんだよね。
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エピローグ巻
2020/10/21 00:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻は大枠の解決から最後の混乱かな、
と思って読んだけれど、
ほとんどが優しさあふれるエピローグで占められていた。
最近はミチミチにエピソードで終わりは
呆気ないくらいの終章で余韻はこちら任せ、
という作品が多い気がするのと、
個人的にもそういうのが好みなので、
ちょっと冗長に感じてしまった。
これは完全に自分が汚れているせいなので、
心のきれいな読者の方はしっかり楽しめるはず。
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ちょっとがっかり
2020/04/06 16:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
中巻まではハラハラドキドキだったがこの下巻でがっかり。
突然オカルトにシフト。人の心の闇を描いて欲しかった。
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貫禄の完結編
2019/12/22 11:02
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投稿者:magoichi - この投稿者のレビュー一覧を見る
冗長になりがちな謎解きパートを、今まで第三者からその存在を語られるが、一度も読者の前に姿を現さなかった、被害者と加害者親子のそれぞれの正室に一人語りさせる。
事件の真相とともに今は別の道を歩む事になった夫への思いを、本書のヒロインに語る。ヒロインが婚家から離縁された設定はこのためだったのか。
退屈させません。