紙の本
100分でカラマーゾフ!!
2020/07/30 09:37
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投稿者:まっしゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々な記号がちりばめられたカラマーゾフの兄弟を読み解くことは時間を忘れてしまうほど面白いことだけど、現代の多忙な生活では到底達成し得ないくらいに奥が深いというのも事実である。そんな中、たったの100分で読み解きの鍵を手に入れることが出来る本書の存在は大きいと思う。亀山さんの謎解きを伊集院さんがどのように切り替えして行くのかも見ものである。
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親が読者感想文か何かの参考に!と、「カラマーゾフの兄弟」の本を図書館より借りてきてくれた。
しかし、あまり意味がわからなかった。このテキストと番組で、詳しくなりたい!
紙の本
結局 尊属殺人の 犯人捜し
2019/12/29 17:19
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投稿者:伊達直人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシア文学最高峰と言われる カラマーゾフの・・・
結局は 殺人事件の 犯人捜し
どうしてこの小説が ロシア文学最高峰の一つなのか
理由は私には わからない
しかし 毎日少しづつ 読み進めると
次も読みたくなる 不思議な 小説だ
紙の本
再チャレンジ!
2020/01/31 09:59
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投稿者:y - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生時代に手を付けて、挫折した本の1つ「カラマーゾフの兄弟」。
歳とともに読めるようになっていることを祈りつつ、手に取ってみた1冊。
やはり、ドストエフスキーの独特な感性を理解するには、まだ未熟な自分を反省する一方、またチャレンジしたい!と思わせてくれるとても丁寧な解説が嬉しい本でした。
今年はドストエフスキー頑張ってみようかな。。。
紙の本
兄弟たちの運命。
2019/12/08 20:39
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カラマーゾフの家長は欲望に忠実な男性。元軍人の長男、インテリで無神論の二男、純真で信仰篤い三男。著者の体験が深く関わっているとされる作品。
物語は多層的、ポリフォニックである。
書かれなかった第二の物語を予想しつつ、解説。
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タイトルは知っているが、内容は知らない小説「カラマーゾフの兄弟」の内容を知りたくて読んだ本。「カラマーゾフの兄弟」のストーリーが面白かった。ミステリー要素も面白かった。亀山郁夫先生の解説ならではの話を知ることができて良かった。いつか「カラマーゾフの兄弟」を読んでみたくなった。この本を読んで、ドストエフスキーの小説をまた「100分de名著」で紹介して欲しいと思った。「100分de名著ブックス」で「罪と罰」を出して欲しいと思った。
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短くまとまってるからこそいろいろ気づかされることがあって良い。ミーチャが留置所で見た苦しむ子供の夢はイワンが語ったエピソードとつながってるし、自分が誰よりも1番下劣だと宣言するシーンはゾシマ長老も過去同じようなことを言ってるんだな。
普通に読んでるとそのへんの符合に気づけなかったりする。(長いから)
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「ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』」亀山郁夫著、NHK出版、2019.12.01
135p ¥576 C9497 (2020.01.04読了)(2019.11.26購入)
【目次】
【はじめに】いまなお謎をはらむ物語
第1回 過剰なる家族
第2回 神は存在するのか
第3回 「魂の救い」はあるのか
第4回 父殺しの深層
☆関連図書(既読)
「カラマーゾフの兄弟(上)」ドストエフスキー著・原卓也訳、新潮文庫、1978.07.20
「カラマーゾフの兄弟(中)」ドストエフスキー著・原卓也訳、新潮文庫、1978.07.20
「カラマーゾフの兄弟(下)」ドストエフスキー著・原卓也訳、新潮文庫、1978.07.20
「貧しき人々」ドストエフスキー著・原久一郎訳、岩波文庫、1931.02.28
「罪と罰(上)」ドストエフスキー著・米川正夫著、新潮文庫、1951.02.05
「罪と罰(下)」ドストエフスキー著・米川正夫著、新潮文庫、1951.02.25
「罪と罰(上)」ドストエフスキー著・工藤精一郎訳、新潮文庫、1987.06.05
「罪と罰(下)」ドストエフスキー著・工藤精一郎訳、新潮文庫、1987.06.05
「地下生活者の手記」ドストエフスキー著・中村融著、角川文庫、1952.08.15
「白夜」ドストエフスキー著・小沼文彦訳、角川文庫、1958.04.15
「白痴(上)」ドストエフスキー著・木村浩訳、新潮文庫、1970.12.30
「白痴(下)」ドストエフスキー著・木村浩訳、新潮文庫、1970.12.30
「悪霊(上)」ドストエフスキー著・江川卓著、新潮文庫、1971.11.30
「悪霊(下)」ドストエフスキー著・江川卓著、新潮文庫、1971.12.05
「賭博者」ドストエフスキー著・原卓也訳、新潮文庫、1979.02.20
「ドストエフスキイの生活」小林秀雄著、角川文庫、1955.08.20
「ドストエフスキイ」埴谷雄高著、NHKブックス、1965.11.20
「ドストエフスキーのおもしろさ」中村健之介著、岩波ジュニア新書、1988.03.22
「ドストエフスキー『罪と罰』」亀山郁夫著、NHK出版、2013.12.01
「悲劇のロシア」亀山郁夫著、NHK知るを楽しむ、2008.02.01
内容紹介(amazon)
「父殺し」は人間の普遍的な欲望なのか?
世界文学史上、最高傑作の一つといわれる本作は、ドストエフスキーが人生の集大成として執筆した大長編小説である。家族・宗教・恋愛・嫉妬・善悪・友情・殺人・破滅といった様々なテーマが盛り込まれ、壮大かつスリリングなドラマが展開される傑作を、ロシア文学研究の第一人者が現代的視点から読み解く。
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小説を読む前に本書で事前学習。
知識ゼロで小説読むと挫折の可能性あったため、概要わつかむため読んでみた。
さて、次は本番にいつチャレンジしようか。
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Eテレの放送で偶々4回目の放送を見た。
いずれは「カラマーゾフの兄弟」は読もうと思っているので、予習のつもり。
父親フョードル、3兄弟、スメルジャコムの人物、主要な事件、小説の構造について詳細に説明されている。
無神論者イワンが語る大審問官の物語。飢えの充足のためには一部の選ばれた天才が大多数の凡才にパンを与えればよい。人間に与えられた自由という特権の無意味さ。
「悪霊」でも平等な社会のためには、人々を無知にしておかなければならないという主張があった。
ドストエフスキーはキリスト教にも社会主義にも救いがあると思っていなかったんじゃないだろうか。
アリョーシャの信仰と書かれなかった第2の小説での社会主義者への転向はどういうことだったんだろう。
兎も角、カラマーゾフを読むときは、亀山訳を選ばなきゃということだな。
どうでもいいことだけど、このレベルの本の話を毎週受け止める伊集院光さんって大変だな。
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私が「カラマーゾフの兄弟」を読んだのは30代と比較的遅い。
職場の後輩から「読書好きなのにカラマーゾフ読んでないってだめでしょ?」と言われ悔しい思いをしたんだけど、実際読んでみると「読書好きと言っても2つに大別されるな。カラマーゾフを読んだことがあるのと、そうでないのと」とあっさり迎合(笑)。
でも読んでみて「文学的要素が詰まった作品だな」と漠然と感じるものの、著者の真意を正確に読み解くのはなかなか難しい。私のように1回読んだだけでわかったつもりになるのは、未読よりもっとたちが悪いと思い、この本を読んでみた。
定価500円台の小冊子だと軽い気持ちで読み始めると、質量ともに新書なみのボリュームでけっこう読み応えがあった。たぶん編集者からは「なにしろ原作は大長編なので、入門編としてテーマを絞って…」とオファーを受けたものの、亀山先生のスーパー凝り性がここまで膨らませたのだと思う。
私がこの本で得た新たな“気づき”を特にあげると、著者の死により世に出なかった「第二の小説」の存在が明確に示されていること。
私が読んだとき、ドストエフスキーが序文にあたる『著者より』でアレクセイ・カラマーゾフ(アリョーシャ)を主人公だと宣言しているのに、最後まで読み切ると他の兄弟と比してアリョーシャの描き方が不完全(未完成)だと感じたので、この本では「第一の小説」(=いま読める「カラマーゾフの兄弟」)の続編としての「第二の小説」で、いよいよアリョーシャが主体的に描かれる構想だったと示され、腑に落ちた。
さらに亀山先生は、第一の小説で描かれた「父殺し」のモチーフが第二の小説では発展して「皇帝殺し」に至る予想が言及され、それに加え、これは本文では明確に示されず図解で示されたのみだが、「皇帝殺し」から「神殺し」への展開が予想されており、私は不足感どころか「未完作を合わせたら、これこそ人類が文学という形式でなしうる最大の挑戦」だと改めて本作を評価し直した。
私が思うに、神殺しと無神論とは根本のところで違う。
無神論は神の存在自体の否定。それに対して神殺しとは、神の存在を受容し、かつ、神の力の限界を認識し、人間としての肉体と精神の能力を最大限の発揮を思考するという、いわば『ニュータイプ』の認容を意味すると理解している。(ただしニュータイプはガンダムのような超能力的なものではなく、人間の限界を知悉し限界まで力をコントロールできる人間という言い方が正しい。宮本武蔵の「佛神は貴し佛神をたのまず」に相当。)
その発想が皇帝殺しにも父殺しにも還元され、「殺し」の概念が脱法としての負の面からではなく、自己の限界からの脱皮という正方向の可能性へと劇的に転換させるものだと読んだ。(なお殺しを正当化するとは私は言ってないので念のため。)
もちろん上記の私の読み方が正しいかどうかはわからない。けど亀山先生の“怒涛の”知見の披歴に身をゆだね、自分の想像力を、足元をあえて見ずに大きく飛び立たせるのも悪くない。
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父親ではなくとも、誰しもが死んで欲しいと思った人がいるはず。もし、その人が殺されてしまったら、果たして自分は犯人でないと言えるのだろうか。
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筆者の亀山氏の少年期に抱いた父親に対する思いと父親殺しの関係性の暴露という衝撃から始まり、4つの階層や幻の第二巻の存在の視点から、構造的に小説を再認識することを提唱した解説本。
作者のドフトエフスキーの生きた時代背景、自伝的な部分、各パートに散りばめられた隠喩の解説を読み再読したくなりました。史上最高の小説の呼び声が高い理由がより明確になった気がします。カラマーゾフの兄弟を読了した方、おすすめです。
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以前に読んだ時、イマイチ内容が理解できなかったため、何か良い解説書があればと思っていた。
たまたま本屋で見つけて読むことにした。
うまく言葉にしにくい感覚で理解するしかないと諦めていた点をうまく解説しており、読み進めていくうちに、理解が深まっていった気がした。
一読しただけでは分からない創作の裏話や細かな設定に至るまで解説されており、良かった。
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こちらの放送時、まだ未読だったため、録画し読み終わったら見よう!と楽しみにとっておいた
ようやく読み終わり、そうだ放送見なきゃと録画一覧を探したが…
な、ないではないか!
ガーン!!!
家人を問い詰めると、あっさり「消した」のひとこと
なにぃ~!?!?!?!
怒り狂ったところでもう戻ってこない…(まぁ、「あるある」なんですけどね)
しぶしぶ諦め、ようやく怒りも収まったある時、たまたま立ち寄ったショッピングセンターの本屋で、なんとこちらを見つけたのだ
(ヤッター!そしてこの本屋さんにはなぜかたくさんの「100分de名著」シリーズのバックナンバーが置いてあったので覚えておかなくては!)
実に面白い!(立て続けに2回も読んでしまった)
ほぉ~亀山氏のようにドストを研究された方にかかるとこのように読めるのか⁉︎
なんとなく読んでしまっていた内容にイチイチ深い意味と背景が潜んでいた…
多くの発見があり、月並みだが(今度は亀山氏訳の光文社で)再読をここに誓うことにする(笑)
-------以下は次回読むための備忘録のため、親切心のかけらもない断片的な内容です-------
■三男アリョーシャ
本人が「自分もカラマーゾフなのだ!」って威張ったって、「いやぁ大したカラマーゾフ感じゃないよアリョーシャ君」なんて思っていたほどのカラマーゾフらしからぬ好青年
たしかに節々でアリョーシャの歪んだ精神や、負の感情も垣間見た
しかし人間なら誰しも持つ程度の闇かと…
アリョーシャを現実主義者(リアリスト)と位置づける
堕落への欲望を秘めているという(ゾシマ長老の死の際、グルーシェニカを訪問の一件)
父親を愛してはいるけれども、父の死の可能性を排除するために積極的な行動には出なかった
他者に対する想像力の欠如
スメルジャコフに対し、ひとかけらの同情もない
13年後が舞台の第二の小説
アリョーシャは皇帝暗殺のテロリスト(直接手は下さない)
■次男のイワン
引き裂かれた精神
人道的な問題を切実に訴える一方、金に対する欲望をしっかり隠し持っている
不幸や苦難を見て見ぬふりをする「黙過」
神の黙過を許せないイワンだが、自分は父親殺しを黙過する
■スメルジャコフ
異端派である去勢派という宗派を暗示させる(性を封印した存在)
カラマーゾフの一員なのに、徹底して虐げられ、差別され、屈辱を味わい続けた男
カラマーゾフ家に対する憎悪と復讐心
プラス「ロシア」という国に対する憎悪(ロシアというメンタリティへの嫌悪)
イワン同様お金に対する激しい欲求
イワンに対する一体性、絶対的な主従関係、無神論者イワンの思想を信仰→これが崩れたことが自殺の原因か?
■母親を分けた(異母兄弟)理由
・ドミートリー:テーマ「父親殺し」
・イワン+アリョーシャ:テーマ「無神論者と修道僧という対照的な世界観」
■ドストエフスキーの父親ミハエル
ドストエフスキーがら17歳の時に、殺害され死亡
殺��動機は、地主であった父ミハエルに対する農奴たちの反感、酒癖の悪さ、癇癪、農奴の子女たちへのひどい扱いに対する恨み…
などのようであるが、真相は明らかにされていない模様
■亀井氏の考える構図
・イワン=ドストエフスキー
・スメルジャコフ=農奴
・フョードル=父ミハエル
①私(ドストエフスキー)は、農奴に父(ミハエル)殺しを使嗾した
②農奴(スメルド)は、父(ミハエル)を殺した
③私(ドストエフスキー)は、父(ミハエル)の死を黙過した
④私(ドストエフスキー)は、ゆえに悪魔である
また小説の中で殺される父親の名前はフョードルであり、これはドストエフスキー自身の名前
つまり、自分の名を父に冠し、「スメルジャコフ」(農奴)に殺させる
自分自身に罰を下したということか⁉︎
■ロシアの歴史・時代背景
農奴解放
解放されたのは支配だけで、経済的には苦境
そのため、金に対する執着が半端ない
1879年頃連日政治テロが起こる
革命の実現が予感されるほど危機的な状況
■ドストメモ
・社会主義的な思想の研究会に入ることにより、逮捕及び死刑判決を下される
が、直前に皇帝の恩赦により、助かる
・社会主義思想と決別し、キリスト教への回帰を公にし、執筆活動に取り組む
・権力からの監視と無言の干渉は続く
・小説を書くことで自分の2つの傷(父親の死と自身の死刑判決宣告)の治癒というテーマを歴史的レベルへ押し上げるかたちで実現
・自身の人生上の問題解決と、十九世紀後半のロシア社会が直面した危機と矛盾の解決を目指す
■亀山氏が考える最終的なゴール
帝政権力と革命勢力の和解
ドストエフスキー自体が引き裂かれた人間のため、最終的に彼が絶対的な価値をおいたのは
「すべての人間の生命の不滅性」(生命力と誇り)である
第二の小説部分の亀山氏の空想が展開されており、これまた面白い
(どちらかというと、あまり楽しくない・望まない展開の内容であったが…)
小説は検閲を意識しながら、さらに意図的にも曖昧さを多く含む内容が特徴的だという
ドストエフスキーがロシアという国と自分自身について、語りたかったこと、訴えたかった思い
これを読み解くことが本書の醍醐味かもしれない
というわけで「カラマ」の楽しみ方を知ってしまった…
やはり一回読んだだけではだめだなぁ
この解説を読むまでは、正直もう一回読んでみようとは思わなかったのだが、これらを踏まえ、さらにロシアとドストエフスキー自身をもう少し知ってから読むとまた違った読み方ができそうである(その前に他のドスト作品を読みたいので、だいぶ先の話だが…)