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商品説明
信長が時代をつくったのではなく、時代が信長を要請した−。英雄でもなく普通の大名でもない、「歴史的人間」としての信長の姿を、宗教、土地、軍事、国家、社会という5つの視点から、日本史のなかに位置付ける。〔「信長の正体」(文春文庫 2023年刊)に改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
信長が時代をつくったのではなく、時代が信長を要請した
残虐、勤王、革新、そしてその否定……。時代によって移り変わる信長の評価だが、歴史学が示すべきは「なぜ、信長によって戦国時代は終焉を迎えたのか」という問いへの答えだ。
そう考えるのは、信長を英雄視することでも、普通の大名であると単に旧説を否定することでもない。後に江戸幕府となっていく、ひとつの大きな権力が準備される過程で、信長という存在が生まれてきた。それは、信長の個性が時代をつくったのではなく、時代が彼を要請したのだと捉えられる。本書はそうした歴史の構造を明らかにするものである。
宗教、土地、軍事、国家、社会から見た「歴史的人間」としての信長の姿を日本史の中に位置付ける。【商品解説】
目次
- 序 なぜ、いま「信長」を考えるのか
- 信長は革新的な人物か、普通の大名か
- 「歴史的人間」としての信長
- 信長の生涯
- 第一章 信長と宗教
- 比叡山焼き討ちのむごさ
著者紹介
本郷 和人
- 略歴
- 〈本郷和人〉1960年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。同大学史料編纂所教授。文学博士。著書に「天皇の思想」「日本史のツボ」など。
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紙の本
信長の伝記にあらず
2020/10/28 21:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書のタイトルは『信長』であるが、信長の伝記ではない。序で著者は、<信長の伝記のようなものを読みたい読者の期待には応えられないが、日本史における信長という人物の持つ意味、本書の言葉で言えば歴史の構造を知りたい方の関心に沿うものになるはずである。>と記している。信長という「社会の要請に応えた歴史上の人物」(歴史的人間)を題材に、本書は、宗教・土地・軍事・国家・社会の5つの視点から歴史の構造を解明したものである。例えば土地に関しては、近代以前の社会においては、所有権は絶対的ではなく、種々の制約を受けて限定的であったものが、信長により土地所有のあり方が明確になる。この所有権が成熟していく過程を大化の改新の時代から解説されている。ここで「公地公民というフィクション」、「武士の誕生」、「荘園はなぜ生まれたか」など、土地の項目を読むだけでも歴史の大きな流れを理解することができる。
紙の本
信長論
2020/02/01 14:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
宗教・土地・軍事・国歌・社会という5つの視点から歴史の構造を読み解き、信長だけが戦国時代を終わらせることができた理由を解き明かします。