紙の本
食のある時代小説集
2021/05/02 11:51
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投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
食・料理がある女性作家6人の短編時代小説集。各作品には菓子・季節の料理が登場し内容に花を添えている。料理や菓子のレシピや季節感が丁寧に表現されているので本筋を忘れることも。各短編は人情・商家・捕り物とあるが、どれも面白い。時間を忘れて読んでしまうアンソロジー。「鮎売り」が読み終わって気持ちが良かった作品の一編。
紙の本
おいしい時代小説
2020/06/10 22:57
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投稿者:kurage - この投稿者のレビュー一覧を見る
料理にまつわる、女性作家の時代小説アンソロジー。
この文庫のために書き下ろされたものではなくて、すでに出版された本の中から、料理(お菓子も含む)にまつわる時代小説の短編を集めたものでした。
最終ページに、どの本に収録されていた話か掲載されていたか一覧がのっていたので、元の本も読んでみたいなと思いました。
宮部みゆき先生の話に出てきた稲荷の屋台店主が気になる…!
紙の本
良いんだけど
2023/03/27 11:58
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
連作の中の一編だから、前後関係が無くて、そこがネックかなあ。
やっぱり、連作は連作で読んだほうが楽しい。
気に入った作品を見つける楽しみはあるけどね。
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図書館の返却期限が迫っているので、とりあえずお目当ての宮部さんを読了。茂七の話でスルスル読めた。少しの毒と温かさ。宮部さんらしい短編でした。稲荷寿司屋気になるなー。初ものがたり読んだことあるはずやけど、キレイに忘れてるしまた読もう。
で、時間がまだあったのでとりあえず最初から読み始め……たらめちゃくちゃ面白くて一気読みしたわ(笑)
どの話も最高。特に「鮎売り」のキャラクターはすごく好み。食事シーンの描き方も好きなので、このシリーズは読んでいこう(決意)
「料理茶屋の女」はミステリー好きにはたまらないラスト。読んでいて気持ちよかった。
「餡子は甘いか」と「桜餅は芝居小屋で」は扱う食べ物が似ているからか全体的に似た雰囲気。和菓子が食べたくなる。
「清正の人参」はコメディ枠かな?こちらもキャラ立ちがすごくて楽しく読めた。
新しい好みのシリーズに出会えるので、傑作集は楽しいなぁ。
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女性作家の時代小説を集めたアンソロジー。これは第4弾で、料理や菓子にまつわる話を集める。
宮部氏の作品のみ既読で「初ものがたり」収録、さすが別格という感じ。
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時代小説が好き。特に市井の人々がメインに出てくるものが。アンソロジーは意外な作家さんとの出会いもあって嬉しい。「傑作選」なので人気シリーズからのチョイスだけど知らない人気シリーズもある訳で。中島久枝の「桜餅は芝居小屋で」が良かった。「日本橋牡丹堂菓子ばなし」シリーズらしいけど知らなかった。16歳の小萩、和菓子屋に奉公している、不器用だけど和菓子が作れるようになりたいと自分で思って、つてを辿って。おかみさん、ご主人、職人さん、みんないろいろな過去や思いがあって集まった人々。その人々が自分で未来を描いて前を向いて歩くよう背中を押す言葉をかけてくれる。この時代に女の子には難しいことだろう、でも、生きていく上で重要で必要な事だよと。作者がドラマでも人気の「これは経費でおちません」の人だったとは!意外。
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【収録作品】「餡子は甘いか」畠中恵/「鮎売り」坂井希久子/「料理茶屋の女」青木祐子/「桜餅は芝居小屋で」中島久枝/「清正の人参」梶よう子/「お勢殺し」宮部みゆき
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料理、菓子作りを生業としているところでのストーリー展開。
いろいろな作者さんのアンソロジーなので、ちょこっと読みにくい?と思う方もいらっしゃいましたが、全般的に面白かった。
餡子は甘いか 畠中恵
鮎売り 坂井希久子
料理茶屋の女 青木祐子
桜餅は芝居小屋で 中島久枝
清正の人参 梶よう子
お勢殺し 宮部みゆき
鮎売り、料理茶屋の女、桜餅は芝居小屋で、お勢殺しの4作品が好き。
お勢殺しの宮部作品は、何処かでも読んでいたのだが。。
はて、どこで読んだのだろ?
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料理の道具や手順は今と大分違うだろうな。それでも、時間や手間を沢山かけて美味しいものを創り出す気持ちは変わらないと思う。ごちそうさまでした
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時代小説傑作集、お題は料理です。
畠中恵・坂井希久子・青木祐子・中島久枝・梶よう子そして宮部みゆきと女性陣によるアンソロジーです。
知っている作家さんも、初めての作家さんも料理にまつわるお話、おいしい中にも人情も織り交ぜて、まことに結構でした。
坂井希久子は初めての作家さんでしたが、若干23歳の若手で料理小説で、高田郁賞(これを見ただけでもどんな作風か大体わかります)を受賞しているなど活躍めざましい作家さんです。
こんな若い人が、江戸の市井のありようを鮮やかに描き、料理の描写も見事なもので、なんだかお宝を掘り当てたみたいで大変うれしいです。今後も大いに期待したいところです。
こういう短編集は、普段手に取らない作家さんに触れるいい機会ですね。
満腹でございます、ごちそうさまでした。
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すごくよかった!
宮部みゆきさんの時代小説がなければ手にとっていなかっただろうな、と思う短編集。
宮部みゆきさんの江戸のお料理の描写がたまらなく好きだったので、とても嬉しい。
どの作家さんもよかったけど、
特に面白かったのは「鮎売り」と「桜餅は芝居小屋で」。「料理茶屋の女」もミステリ仕立てで面白かったな。
やっぱりアンソロジーはいままで出会ってこなかった、すてきな作家さんに出会えるのが良いですね。
坂井希久子さん、
中島久枝さんは他の本も読みます〜
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大好きな女性時代小説家6人の傑作選である。
「餡子は甘いか」畠中恵
しゃばけシリーズを最初読んでから、こんな面白い妖怪に包まれた若旦那の話が、面白くて、好きになった。
今回は、その若旦那の親友で、幼馴染の栄吉修行しているお菓子屋での出来事が、発端である。
泥棒に入った八助は、お菓子の才能を認められて、器用さで、どんどんと栄吉を越していく。
そんな葛藤が、栄吉の心の中で、渦巻くのだが、・・・・器用な人間と努力して最後までやり遂げる者との違いを才あるものと 表している。
「鮎売り」坂井希久子
居酒屋の「ぜんや」の女将が、売り物だったのに傷のついた鮎を売れずに途方に暮れていいる娘を助けて、鮎を全部買ってやる。
それが、見ていたもの達が、その気風の良さに、ほれ込んで、ぜんやヘ食べに来るようになる。
熱を出したお勝の好きな物をかりんとうという事を思い出した雷蔵も 飛び出して買いに行くところが良い。
読んだ事が、あるけど、下町の人情あふれる物語であり、何度読んでもいいと、思う。
「料理茶屋の女」青木祐子
女性作者で、あれっ!この人は・・・・そうそう「これは経費で落ちません!」の作者である事に気付いたけど、時代小説も書いているとは、知らなかった。
これは、お芝居を見ているような感じである。
薬師の守屋真と 煮豆が上手いと評判の店で働くお蘭との会話で成り立っている。
夫の死について、そしてその不可抗力、そしてその犯人は、自分の娘・・・・
沢山の事が含まれながらも、この1場面で、物事のストーリーが、完結出来ている事に驚く。
これも、以前読んだのだが、上手い設定であると思う。
「桜餅は芝居小屋で」中島久枝
この作者の本は、わずかしか愛読する機会が、無かったせいで、少ししか読んでないが、この本で、読みたいと思う女性作家と思った。
桜餅も 関西と関東では、形も味も違う。
誰が一番と言う事ではなく、与兵衛の言うそれぞれ自分の山をつき進めばよい!と言う言葉が、良い。
お福の女将の心得や人への配慮を小萩は、見て覚えて行く姿も、成長の過程として、応援したくなる。
料理のデザートに必要な味というものの配慮も描かれている。
京の「はんなり」という言葉は、私は好きである。
コロナで、桜のはんなりした紅色を皆で、愛でる日は、近いのかな?と、思う昨今である。
「清正の人参」梶よう子
水上草介が、小石川御薬園の草木を観察している所にオランダ通詞の野口伊作が、やって来る。
清正の人参が、セロリとは、知らなかった。
トリビア的に面白い。
日本の芹との調和の取れた食を提供する所も 理に適っていて面白い。
そして、千歳が言うオランダごっこが、この心の通った友人達の気持ちが、現れていると、ほくそ笑んだ。
「お勢殺し」 宮部みゆき
担ぎ醤油売りという仕事が、あったのを知ったのは、以前読んだ「初ものがたり」だったかな?
そんな仕事をしていた体格の良いお勢が、全裸で、溺死。
そんな事件を解決する話なのだが、そのヒントになるのが、蕪汁である。
汁の中に蕪が、入っているか、それともすいとんが入っているのか?見間違えるかも・・・
料理から事件解決という手法が、面白いと、思った小説であった事を再度思い出しながら、読み終えた。
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岡っ引きの茂七は、謎めいた稲荷寿司屋台の
親父が出す料理をきっかけに事件の真相に
迫り…。宮部みゆき「お勢殺し」をはじめ、
女性時代作家による江戸の料理や菓子をめぐる
短編6編の収録したアンソロジー。
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食べ物にまつわるミステリ。
解説を読むと、シリーズ1作目というのがいくつかあって、「桜餅は芝居小屋で」は続きも読んでみたくなった。
「鮎売り」もよかった。
畠中さん、しゃばけから栄吉が主役の一編。
菓子作りが好きなのに餡子が作れないって、どれほどの悩みかと思うと、あの一生懸命さをひたすら応援したくなる。
最後の宮部さんはさすがの一言。
江戸時代を舞台にアリバイ崩し。
短編だけど、しっかり読ませてくれる。
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2020年1月PHP文芸文庫刊。文庫オリジナル。女性作家時代小説傑作選シリーズ4作目。料理が登場するアンソロジー。畠中恵:餡子は甘いか、坂井希久子:鮎売り、青木祐子:料理茶屋の女、中島久枝:桜餅は芝居小屋で、梶よう子:清正の人参、宮部みゆき:お勢殺し、の6篇。まんぷくというキーワードはあまり関係がないように思う。梶さんと、宮部さんは既読。他の方は、初読み作家でしたが、好みではありませんでした。残念。