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紙の本
三の隣は五号室 (中公文庫)
著者 長嶋有 (著)
【谷崎潤一郎賞(第52回)】傷心のOLが、秘密を抱えた男が、異国の者が、苦学生が、ここにいた。そして全員が去った。それぞれの跡形を残して…。今はもういない者たちの日々。小...
三の隣は五号室 (中公文庫)
三の隣は五号室
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商品説明
【谷崎潤一郎賞(第52回)】傷心のOLが、秘密を抱えた男が、異国の者が、苦学生が、ここにいた。そして全員が去った。それぞれの跡形を残して…。今はもういない者たちの日々。小さな空間に流れた半世紀を描いた、優しく心を揺さぶるアパート小説。【「TRC MARC」の商品解説】
傷心のOLがいた。秘密を抱えた男がいた。
病を得た伴侶が、異国の者が、単身赴任者が、どら息子が、居候が、苦学生が、ここにいた。
――そして全員が去った。それぞれの跡形を残して。
驚きの手法で描かれる、小さな空間に流れた半世紀。
今はもういない者たちの一日一日が、こんなにもいとしい。
優しく心を揺さぶる著者最高作。
谷崎潤一郎賞を受賞した、アパート小説の金字塔。
〈解説〉村田沙耶香【商品解説】
収録作品一覧
変な間取り | 3−24 | |
---|---|---|
シンク | 29−50 | |
雨と風邪 | 51−70 |
著者紹介
長嶋有
- 略歴
- 長嶋有
一九七二年生まれ。二〇〇一年「サイドカーに犬」で文學界新人賞、翌年「猛スピードで母は」で芥川賞、〇七年の『夕子ちゃんの近道』で第一回大江健三郎賞を受賞し、〇八年には『ジャージの二人』が映画化された。一六年『三の隣は五号室』で谷崎潤一郎賞受賞。その他の小説に『パラレル』『泣かない女はいない』『ぼくは落ち着きがない』『ねたあとに』『佐渡の三人』『問いのない答え』『愛のようだ』『もう生まれたくない』『私に付け足されるもの』、コミック作品に『フキンシンちゃん』、エッセイ集に『いろんな気持ちが本当の気持ち』『電化文学列伝』『安全な妄想』等がある。
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紙の本
普通のアパート生活が残す軌跡
2020/03/07 17:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:E司書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一風変わった間取りのアパート5号室に住んできた13世帯の歴史的な日常物語。その時々に歴代住人が感じてきた思いを屋根の雨音、ブレーカー、風呂の漏れる音のする栓、襖の穴などを題材に展開する今までにないストーリーに新鮮味を感じる。前の住人をひとくくりにせずに前の前、さらにその前の住人までさかのぼり普段考えたことのないことを思うことで日常のさりげない一日がとてもいい一日に感じさせてくれる作品。
紙の本
長嶋有氏の独特な文体、作風で、読者の心を優しく揺さぶってくれる傑作です!
2020/08/08 10:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『サイドカーに犬』(文学界新人賞)、『猛スピードで母は』(芥川賞)、『夕子ちゃんの近道』(大江健三郎賞)などの傑作を次々に発表しておられる長嶋有氏の最高傑作とも呼ばれる作品です。同書の内容は、「傷心のOLがいた。秘密を抱えた男がいた。病を得た伴侶が、異国の者が、単身赴任者が、どら息子が、居候が、苦学生が、ここにいた。そして全員が去った。それぞれの跡形を残して―」という不思議な文体で綴られ、さらに「今はもういない者たちの一日一日が、こんなにもいとしい」というような、驚きの手法で描かれた、小さな空間に流れた半世紀を綴った作品です。なかなか珍しい作風で、優しく心を揺さぶってくれます。同書は、谷崎潤一郎賞を受賞した傑作でもあります。
紙の本
これは人の話
2020/03/06 01:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一藤岡荘(66~16)5号室を舞台に
住人たちの様子を縦軸で。
柴崎友香さんの「春の庭」が人から見た建物の物語だったのと
対照的だなあと思いながら読んだ。
どこまでも人の営みの物語。
半世紀もあると、文化も大きく変わる。
でも使い手はずっと人。
改めて気付かせてくれる小説です。
紙の本
シブすぎる大河小説
2021/06/21 22:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一藤岡荘に住んできた13人の半世紀の生活を描いた作品。連作短編集のようでいて、著者が思い出すままに各人の生活の様子が入り乱れて描写されている(あえて読みやすい年代記スタイルにしない)。単身赴任のオッサン、独身のOL、普通の家族、それぞれの生活が描かれる。
やたら響く屋根の雨音に聞き入る瞬間、ザ・テレビジョンのCMソングを口ずさみながら洗濯する姿を見られる恥ずかしさ、生きている限り何もない、などということはない、っていうメッセージを感じるシブすぎる大河小説。電車の窓から一生接点のないであろう家族の団欒を目撃した時のような気持になった。