紙の本
モヤモヤ感が残る
2022/07/28 09:21
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
婚約者の俊亜貴を連れて故郷の雪之島に帰省した深雪。彼女は実家に結婚の挨拶を済ますが、俊亜貴には大きな隠し事があった。その隠し事とは・・・・・。
読み終わったあとに何故かモヤモヤした感じがしました。結論は大体想像できますが、はっきり書いてもよかったのではとも思います。殺人者かもしれない男性と一緒に生活するのはどうなのかな?「しまたまさん」が護ってくれるとかんがえたのですかね。ちょっと不完全燃焼です。
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【一気読み必至の偏愛サスペンス】深雪は婚約者の俊亜貴と故郷の島を訪れるが、俊亜貴には秘密があった。結婚をして普通の幸せを手に入れたい深雪の運命が狂い始める。
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ネタバレ少々。
まぁまぁーかな。
なんかふにおちない。
としあきと別れたのはいいけど、幼なじみの達也のやり方も気にくわない。東京に帰したくないのはわかるけど、もっと他のやりかたもあったんじゃね?
みゆきの性格なら、達也がやったことも受け入れて「私は、それでも今が1番幸せ」とかいうだろうなー。
後、携帯が氷の中にあったときに、としあきも氷の中で死んでいれば良かったと思った。
ただ今思うのは、俺もみゆきに逢いたい。
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うーん…正直、読後感は、モヤモヤ感が溢れていました。
主人公・深雪が、恋人の俊亜貴と結婚するため、両親に会うために久しぶりに故郷の雪乃島を訪れます。
サスペンスという括りではありますが、殺人事件というわけではなく、神隠しかのようにいなくなるので、なんとなくホラーぽかったです。
全6章で、章が終わるごとに登場人物の視点が変わります。これにより、表の顔と裏の顔が見えてきます。とにかく、女の本性・執着心、男のだらしなさなどが赤裸々に語られていて、秋吉さんならではの人間の嫌な部分が垣間見れました。
途中途中、おぞましい方向への序章なのか?と思わせる文章で、どう話が展開していくのか、探り探り読んでいました。
結局、「え? で、真相は?」と匂わせて終了でした。
本の最後の解説でも書かれているのですが、この作品には「解決編」がありません。あってはいけないと作家の澤村伊智さんは書かれています。確かにハッキリと示すと、個人的にはあっさりとしたサスペンスに仕上がっていたと思います。でも、ボヤッと霧がかかるかのように謎を残すことで、ホラーでゾワっとした雰囲気に仕上がっていたと思います。
ちなみに明確ではありませんが、もしかして・・・と思う箇所があり、仄かしています。ただ、スッキリと終わらせてほしかったなと思いました。
ドロドロした人間関係から最後は、からりとした優しい雰囲気かと思いきや、子供の一言からゾワリとさせてくれました。その点では、素晴らしいなと思いました。
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結婚をしてありふれた幸せを手にいれるはずだった。ところが祝宴の席で深雪は思いもよらないことを島民たちから知らされ、状況は一変する。やがて俊亜貴は行方不明に…。この島、何かがおかしい―。人間の奥底にある執着心と狂気を描いた傑作サスペンス。(e-honより)
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人生を決めるのは自分なのか、それとも周囲の人間や環境なのか…。読み終わってふとそんな問いが浮かぶ。
苦労や不幸を覚悟しても深雪自身が選ぶ道と廻りに周到に導かれた安らぐ道、一般的な幸せを思えばもちろん後者なのだろうけど、それでいいのか…という疑問は消えない。雪之島も島民も沈黙したまま静かに優しく微笑むだけだ。その裏に潜む真実が見えてきた時、冷たい雪の滴が背筋を伝うような感触にゾクリ。
一嫁としては、田舎の嫁の役割の計り知れない重さと本家を筆頭にした気遣い有りきの神経をすり減らす密な人間関係に何より震える。
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ゾワッとする表紙の絵と帯の文言に惹かれて買いました。
決して出ることのできない島。よそ者から島の娘を守るために島民たちが何をしたのか、最後まではっきりと語られることはないけれど、わりと早いうちから想像がつき、驚きはありません。しかし、結局島に残った娘たちが、洗脳されたかのごとく、その後は島民たちと同じ行動を取るようになるところを想像すると恐ろしい。
田舎暮らしを始めて昔ながらの住人たちと上手くなじんだ生活をする人がいる一方、よそ者はずっとよそ者のままという土地もあるのでしょう。笑顔と裏腹なのが怖くて、坂東眞砂子の『くちぬい』を思い出す。読むなら冬の間に。
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都会に憧れる地方出身者の結婚。
憧れの都会のエリートと婚約にこぎつけた深雪は婚約者を連れて故郷の島に帰る。
人間の中にある執着心や自己顕示欲、見栄などが渦巻く中で、それぞれの人の普通の感覚の違いが状況を曇らせていく。予想外の結末。
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視点が変われば真実は変わる。
小さな島で生まれ育った深雪。東京生まれ東京育ちの俊亜貴。
田舎のあれこれを都会育ちに慣れ親しめと言うのは難しい。そちらが〝三つ子の魂100まで〟と言うのならそれはこちらにとっても同じこと。
サイレンス…ラストまで沈黙は守られたけど、わりと早い段階で答え合わせはできた感じ。
各所に散りばめられた付箋の回収もキチンとあったのはあったけど…濃密な人間関係の小さな町で『〝鈴木さん〟に感謝したい』は違和感だった。そこは「誰?」でしょ。
ん、行方知らずの人たちは?
多少の違和感は否めないけど、ミステリ小説としては見せ方が面白い。ノンストップで楽しめました。
ただ、彼氏に選ぶ都会の男が揃いも揃ってダメ男と言うのは…
ん〜小説だからいいのか笑
今年の8冊目。
2020.3.23
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怖い。現実社会怖いというホラー。いや、サスペンスだった。主人公の故郷が小さな島で、病院も高校もなく、もちろんコンビニや電車も通っていない。そんな閉鎖された土地。そして、その人々の暮らし。独特の風習。しまたまさまという神さま。幽霊より、人の思いが恐怖を感じさせる作品。
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帯の「偏愛サスペンス」は、なるほど田舎に住む人の田舎への偏愛なのね。多かれ少なかれ現実にもありそう。田舎怖い。一気読み。
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そんなにゾッとはしなかったけど、狭い島で繰り返されるであろう古い仕来たりと、「私もそうだったんだから貴方もね」って陥れる人達の怖さは、何とも言えず…。
親切心の裏に潜んでる闇が、怖い怖い!!
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表紙程の怖さは無いですが、サスペンスなんですね!?
話が進んで行く中でホラーチックな描写が出てくるのですが、実際はホラーではない所が道尾秀介に通ずる物がありました。
恋愛小説?不倫物語?青春の回想?のどかな田舎の町興し物語?色々な要素が入っていて、終始飽きること無く一気読み出来、読みやすい文章も良かったです。
最後はやっぱりサスペンスなんですが、結末の判断は読者任せで、実際の文章は和やかにハッピーエンドの様な文末でした。
でも、超自然的なホラーの要素もあるのか?作者が描く本当の結末も読んでみたいと思わせる終わり方がなかなか上手いなぁと感じました。
でも、振り返るとゾッとします。面白かった(^^♪
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島に婚約者を連れて挨拶に行ったら、彼氏は浮気してるし借金もあるしというのがバレるんだけど結局主人公は恋人と別れたくないあまり庇うんですよね。都会と田舎の違いってあるよね周りに気を使って準備してその島のために盛り立ててみたいな、私はどちらにも染まっていないと思いあがっているけど結局どっちなんだろう。いやめんどくさいね結婚って、2人どころか周りすべての価値観をすり合わせなければいけない。紫のスマホ見つけたときとスーツを見つけたとき、シャベルの意味がわかったとき、震えてしまった…これは解決されるわけではなく真相が仄めかされる程度で終わって、次のターゲットまで仄めかされてた、ああやって次から次へと島に確保されていくのか人が…怖いな閉ざされた空間は。秋吉作品のなかではあまり好きではない類かも
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意外とないかも?・・・なミステリーの設定かもしれませんね。
アイドルを目指したかった田舎の女子。
でも、育った環境って、その人に染み付いていて、意外と抜けないものなのかもしれません。
そして、そこが安心する場所になっていく。
都会ぐらしで巣食われていく、人間の心の闇。
皮肉でもあり、考えさせられることも多いです。
ある意味、本当に怖いストーリーって、こういう、普通の人たちのやることかもしれません。
この著者の、他の作品も読もうと思っています。