紙の本
やりとり
2021/04/13 14:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
気分変調と精神科医とと対話を文字に起こして、著者のコメントも書かれています。変わったスタイルの本でした。
投稿元:
レビューを見る
気分変調性障害7(ひどい憂鬱症状を見せる主要憂鬱障害とは違い、軽い憂鬱症状が続く状態)にかかった作者の治療記録
カウンセラーの先生との会話文
特に問題があるわけでもないのに~というのが苦しいことなんだろうと思う
漠然とした憂鬱、誰しも感じていることなのだけど~
死にたい⇔トッポギ食べたい(生きること)
同時に思うよね~
P99「誰かが私を見下していたわけではなく、
実は私自身がいちばん自分を見下していたのです」
投稿元:
レビューを見る
精神科医と作者の会話のみで繰り広げられた面白い形式の本だった。
どのような展開があるのかなと思いながら読んでいたが、起承転結のあるようなものではなく、作者が感じたことがそのまま書かれている。少しずつ作者自身が見えていなかったことが見え始めたり成長しているところがあって面白いと感じた。
人間は矛盾していて、白黒をはっきりしていなく、孤独を好むけど、誰かに依存している生き物だなだと改めて感じた。
日本ではあまり精神科病院に行くことはタブーだったり、普通のものとして認識されていなくて、おそらく韓国でも同じなのではないかと予想できる中、このような本を赤裸々に自分の率直に感じたことを書いていて感心した。
個人的にはあとがき?のような黄色いページはとても面白く、特に修飾語がない人生という部分がとても響いた。『若い』から新しい斬新なアイディアが思いつくことや外国語学部にいる人は全員バイリンガルで…などなど、その修飾語によって周りの固定概念からのプレッシャーに違和感を感じる作者の気持ちが確かに!ってなりました。仕事で『若い』からという修飾語によって変な期待があったり、というのに知らないうちに普通として受け入れていたけど、確かにおかしいな…色んな経験を積んできた人が集まってアイディア出しをした方がよっぽど斬新なアイディアが出てくるのではないのかなと思った。そんな修飾語、肩書きで判断や評価しないで周りの人と接することできる世の中になるといいなと思った。
投稿元:
レビューを見る
斬新すぎるタイトルとK文学ブームの流れから、自分の読むリストには迷わず入れてあり、ようやく入手。
読み始めたらあっという間だった。
(少し読んでてしんどい時もあるけど、辛い所は軽く読み飛ばした、汗)
カウンセリング受診の書き起こしから作った本だったのか…!
著者は慢性的な気分変調症(軽度の鬱病)と不安障害持ち。
特にこれといった解決には至らずに本は終わる。
カウンセリングも進んだり戻ったり堂々巡りしたり。
しかし逆にその過程自体から色々と学びや気づきを得る事ができるのだから、不思議な作りの本である。
またこれだけ後ろ向きな事が赤裸々に書き連ねられているのに、読んでる方は前向きな気持になったり気づきを得たりできるのだから、人の心とは不思議なものである。
慢性的な病(でも障害でも特性でもまあ呼び名は何でもよいが)と共に生きるとはこういうもんなんだろうし、下手したら人生とはそんなもんなのかもしれん…等と大風呂敷広げた様な事を思ったりもした。
時間おいて時々読むとまた違う気づきがあるかも。
また読み返したいなあと思える本。
現時点では
・白黒思考の認知の歪みについて実感でき、理解が深まった。
・「自己肯定感(x3)のバカヤロー」には大変共感した。個人的には自己肯定感は「自己理解&自己受容」に分解した方が理解しやすいと思っていて(動画参照)、本書執筆時の著者もこのモデル・過程に仮置きしてみると、自己肯定(理解と受容)に至る苦しみを現在進行形で描いたテキストとして読めそうだと思ったりもした。
動画: https://youtu.be/kqCV4muinaM
投稿元:
レビューを見る
どうしてこんなに生きるのがつらいのか。
話題になっていたので手に取った。思った以上に、気の滅入る本だった。これは気分変調整障害の治療の記録である。著者は毎回の主治医とのやりとりを書き起こし、そこに自分のコメントを添えている。
人から愛されていないのではないか、という不安。自分が酷く劣っている、という惨めさ。自己肯定感の低さ、極端に走る思考が問題だと主治医には指摘されている。しかし、それがわかって、認められて、すぐに変われるならば、何も苦労はない。何が原因かもわからない。自分がすべて悪いのだと自分を責め、人との関係が煩わしいと攻撃的になり、少し調子がよくなるとあれもこれもと手を出してしまう。著者の行動に危ないものを感じ、少し引く気持ちもある。しかし、程度の問題なのだ。ちょっとした気分の浮き沈みは自分にだってある。自分を責めることも、極端な思考に走ることもある。きっと、ほんの少し、自分の方が著者よりも鈍感だっただけ。
共感する人がいて、ベストセラーになるのもわからなくもない本だった。解決しないモヤモヤが残ったが、そう簡単にすべてすっきりするようなら、こんなにも社会は生きづらくないのだ。しんどさを感じている人にエールを送る本となってほしい。
投稿元:
レビューを見る
気分変調症という長い期間憂鬱な気持ちが続く症状の治療の様子を赤裸々に公開している本。
私自身もとある出来事からずっと憂鬱な気分が抜けずに、回復したと思ったらまた別の出来事で憂鬱な気分になりの繰り返しをしてきているので共感できるかと思って購入しました。
結論から言えば、これは私の問題ではないと思いました。もちろん共感する部分はあります。当たり前の前提としてすべての人がそれぞれ持っているものや状況に差があるので同じということにはなりえないのはわかっています。
自己肯定感が低いというのは全く同じ。うーん、この本を読んで心療内科に一度は行ってみようかなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
うつ病を患っている女性(作者らしい)と病院での医師とのやり取りですべてが成り立っている。
少し読んだけど、すべてが暗くて、重くて、今の私には読み進められないなと、途中断念した。
作者のペク・セヒさん、どうかよくなられているといいのですが。
投稿元:
レビューを見る
もっと気楽に、自分を愛したいあなたへ。どうしたら、自分を疑わずにすむんだろうぼんやりとしたうつ状態が長く続く“気分変調症”の治療を通して、自分の内面に向き合い、他者とのかかわり方を見つめ直した日々の記録。(e-honより)
投稿元:
レビューを見る
共感がすごかった。私みたいに苦しんでいるひともいるんだなあと言う気持ち。とくに解決策を教えてくれるタイプの本ではないのでそこも良かったような。薄っぺらい自己啓発は求めてないので。苦しいよね。トッポギは私も好き。
投稿元:
レビューを見る
まさか著者と主治医のやりとりが(多分)そのまま載っている本だとは思わなかった。
その許可を出した主治医もすごいな。
何でこの本を読みたいと思っていたんだっけ?それももう忘れてしまうくらい以前から「読みたい」のストックに入れていたんだけど、今日偶然そんなに大きくない本屋さんで見つけて、棚に並んでいた最後の一冊を購入。
著者は賢い人のようで、ご自身で仰るとおり、自分の気持ちとか周囲の状況を説明する力を持っておられる。主治医の話す内容への理解も早くて、そしてアドバイスを実践しようとするスピードも速い!ちょっとトライしてみて、それで少し今までしてこなかった経験をして、それでも同じ思考に陥って凹んで…の一進一退を繰り返す。
白黒思考は客観的に見るとこういう感じかぁ…と思いながら読みました。中間とか曖昧を許せる部分と、どうしても白黒思考になってしまう部分とが混在している場合はどうしたら良いのでしょう。
こういう本を読むと、救われるというより、自分の課題が浮き彫りになるんだなということに気付きました。
投稿元:
レビューを見る
面倒くさい自分、その自分と相対するまた面倒くさい自分。考えなきゃいいんだけど考えるし、考えれば考えるほど極端になるし、それが極端だとわかってるから否定したいけど、それを否定することも極端な気がして。
面倒くさい自分、外に出せない自分、それを第三者として聞いてくれるのはすごくありがたいことだと思う。
ただ、この先生キツくない?
もちろん「そんなに自己否定しなくてもいい」し、「極端に考えなくてもいい」んだけど、自分の考えてることを片っ端から潰されていく感じがして、私がそこに座ってる人ならつらいんじゃないかなと思う。
「どうして」の部分を解説してもらうことで、そこに理由はつくけれど、だからって考えなくていられるわけじゃない。
やってみる前から否定しなくてもと言うけれど、これまで似たことは山ほどやって失敗してるからここにいるし、今が怖い。
著者はそうやって否定されることも含めて取り込んでいたけど、人によってはもう話さないでおこうかと思うんじゃないかなと思う。
そして著者のように取り込んでしまうひとも、それが更なる自己否定に繋がっちゃうような気もする。実際そんな感じになってたし。
心のお医者さんは難しい。
投稿元:
レビューを見る
感情の両端はつながっているのという医師の言葉が好きです。題名も医師から来てるのかな?
あまり著者には共感できなかったけど、カウンセリングの対話型式はおもしろかった。
黄色のあとがきの文学的な表現に感化された感想を言うとすれば、著者とは心拍数があわない感じ?
人より振れ幅が大きめなことで気づくこともあるんだとは思う。
2 6
投稿元:
レビューを見る
途中から気がついていたけれど、
これは心の中を思いつくままひたすらに書き連ねた
雑記であり、結論はないし救いも特にない。
自分にもこういうところあるよね、と思い当たったとしても
それについてのはっきりとした改善はない。
ただその状態も自分であること、
それをも愛してあげられると良い、ということなのかなと。
それが出来ず世の中の人は苦しんでいて、
だからこそこういった本が読まれてもいるのかもしれない。
いつも好んで読むミステリーは
事件が起き、名探偵がやってきて解決する。
その後がたとえどんな世界であっても、
一応は時間が進んでいるのでスッキリする。
今回のような本は自分には合わないかもしれない。
続編があるようだが、
心と時間の余裕ができた時に読む…かも。
投稿元:
レビューを見る
色々なことを思い起こさせた。
これだけの辛い経験をまとめるのに、筆者はどんなに大変な思いをしたんだろうか。
それだけ、読み手に伝わるものがあった。
ただ、そういう経験がない人にはなにも響かない内容かもしれない。
自分や他人を理解するのにとても有効な本だったと思う。
投稿元:
レビューを見る
読みながら、ああ私この人のこと好きだなと思った。人というのは、まったく悲しくない生き方をしている(ように見える)人よりも悲しみをたたえている人のほうに惹かれるものだと何かの本で読んだ。そう思うと悲しい気持ちになるのも悪くない気がしてくる。
この本は著者と医師の対話で進んでいく。その対話のなかで一番好きな部分が、「もし20歳の自分が今の自分を見たら、すごく喜ぶはず」という話。思い返せば20歳のときの私は何もかもに焦っていたし、迷っていたし、今の自分のことも将来の自分のことも悲観していた。どうせこの先もずっと生きづらいままなんだろうと感じていた。あのころの私が今の私を見たら、やりたいことが見つかったこととか、社会人としてそこそこ仕事ができるようになったこととか、生きやすい考え方ができるようになったこととかに感動して、よく頑張ったねって言いたくなるだろう。私の人生なかなかいいじゃん、って自分に言えるくらいの図々しさを持っていたいし、それでも自分のなかにある悲しさや辛さは忘れずに持っていたい。
そしてタイトルにもなっている「死にたいけどトッポッキは食べたい」。たとえ「死にたい」ときでも「トッポッキは食べたい」というもうひとつの声に耳を傾けることで、実際にトッポッキを食べて自分をちょっと満足させることができる。食欲ってすばらしいなあ。そういう本ではないけど。
【読んだ目的・理由】タイトルに惹かれて
【入手経路】買った
【詳細評価】☆3.9
【一番好きな表現】でも、こんな自分を自虐したり嫌悪したりしたところで何も変わらないのはわかっている。自分が未熟な人間であることを認めて、瞬間ごとにやってくる反省と考察の機会、知らなかったことを知った時の恥ずかしさと喜びとを感じながら、1ミリの変化を期待するしか。(本文から引用)