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ガリレオの求職活動ニュートンの家計簿 科学者たちの生活と仕事 (講談社学術文庫)
著者 佐藤 満彦 (著)
お金がない、でも研究したい! 「科学者」という職業が成立する19世紀はじめまで、研究者の生活は厳しかった。パトロン探し、権利争い、師弟の確執、激しい論争…。天才科学者たち...
ガリレオの求職活動ニュートンの家計簿 科学者たちの生活と仕事 (講談社学術文庫)
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商品説明
お金がない、でも研究したい! 「科学者」という職業が成立する19世紀はじめまで、研究者の生活は厳しかった。パトロン探し、権利争い、師弟の確執、激しい論争…。天才科学者たちの生涯から見た、異色の〈科学史〉。【「TRC MARC」の商品解説】
科学史に残るすべての発見は、科学者たちの営々たる努力の賜物といえます。
しかしその業績は知られても、彼らの人となりは、なかなか表に出てきません。
中でも16世紀から17世紀初頭、「科学者という職業」がまだ存在しなかった頃、
天才科学者といえども暮らしは楽ではありませんでした。
パトロンを探しては自薦状で売り込んだダ・ヴィンチ(1452-1519)やガリレオ(1564-1642)、医師と聖職を副業にしたコペルニクス(1473-1543)、放浪の科学者という異名をとったパラケルスス(1493-1541)……。
17世紀に入り、パトロンの庇護性が薄れてくると、莫大な遺産で暮らしたネーピア(1550 -1617)や旧貴族に生まれたデカルト(1596-1650)といった好事家貴族や資産家研究者が目立つようになるものの、
発明権利の先取権争い、師弟の確執、学者同士の決闘など、研究生活は想像以上に波乱に満ちていました。
本書は天文学、数学、物理、医学の分野で名を響かせた有名科学者たちの<生活の糧>を入り口に、
どんな家庭に生まれ、いかにして科学者の道に入ったのか?
パトロンとの関係は?
歴史の激流に飲まれた時、どう身を処したか?-ーなど、
科学者が職業人として市民権を獲得するまでの前史を、
業績ではなく、彼らの「人生」というユニークな視点から辿ります。
本書の原本は、2000年8月、中公新書より刊行されました。
【商品解説】
目次
- 目次
- 第一部 パトロンに仕える科学者たち
- 一 ルネサンス期の科学者たち
- パトロン付き科学者 大学教授 好事家科学者
- 二 数学者たちのなりわい
- 1 さまざまな数学者
- 独立の数学者 パトロン付き数学者 数学愛好者 大学教授
- 2 三次方程式の解法をめぐって
- 発見の先取権は誰に 代数的解法-試合の勝者は
- 3 謎の科学者カルダーノ
著者紹介
佐藤 満彦
- 略歴
- さとうみつひこ 1933年山形県鶴岡市生まれ。1956年、東京大学理学部植物学科卒業。62年、同大学院博士課程修了。64年、都立大学理学部生物学教室勤務、助教授、教授を経て、97年定年退職後、非常勤講師に。専攻:植物生理生化学。 著書『”放射能”は怖いのか 放射線生物学の基礎』(2001 文藝春秋)『科学好事家列伝』(2006 リフレ出版)など。2011年没。
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世界の科学者たちの波乱万丈の生涯を面白く描き出した興味深い作品です!
2021/03/01 12:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、植物生理生化学分野を専門に研究され、『放射能は怖いのか 放射線生物学の基礎』や『科学好事家列伝』などの興味深い著作を残された佐藤満彦氏の作品です。同書は、「科学者」という職業が成立する19世紀はじめまで、研究者の生活は厳しいものだったことを面白く描いた作品です。パトロンを探しては売り込んだダ・ヴィンチや聖職を本業にしたコペルニクスなどなど。求職、突然の解雇、ライバルとの学説論争、発明の先取権争い、師弟の確執といった、世界の天才たちの波瀾万丈な生涯を通して、西洋科学の歴史を堪能できる一冊となっています。ぜひ、科学に興味のある方はもちろんですが、ない方も十分に楽しめます。