紙の本
学び直しで気付くこと。
2021/03/13 20:09
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ワーキングマザーのステファニー。家事や育児に協力的で、在宅ワークに理解ある夫と幼い娘と暮らしている。忙しさに心をすり減らしながらの生活。隙間時間の読書で、『新しい女性の創造』を手に取り、フェミニズムについてまた学びたいと強く願った。母校に連絡して、フェミニズムの講座の聴講を受けることにした。
アダムとイヴの神話からの、フェミニズムの揺籃期メアリ・ウルストンクラフトから、ボーボワール、その後の大まかなフェミニズムの流れや名著を紹介する。また学者や学生の意見が著者の考察を交えて描かれる。
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育児中の1人の女性の読書と受講を通して、フェミニズムの流れがわかった。ステファニーの悩みに共感しながら、時には彼女の私生活を心配しながら先を急いで読んだり、またはフェミニズムの名著を理解するのに時々立ち止まり考えながら読んだ。著者の願い通り、ここに書かれている名著を読み、引き続き学んでいきたいと思う。
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女性としてこれからの人生をどう生きようか、と考えた時にこの本と出会いました。
これまでフェミニズムについて学んだことはありませんでしたが、文学を通して、フェミニズムの歴史を一通り学ぶことができました。
フェミニズム=男女同権主義
社会によって形作られた女性像に憤りを感じたり、何十年も前の作品が書かれた当時と現在の状況が変化していないことに嘆いたり。
本書で紹介されている文学を読み、自分のフィルターを通してみることで理解を深めたいと思います。
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育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『女性学の神話』を再読し感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。15冊の名著を授業形式でひも解き、現代の女たちが生き延びるすべを探すエッセイ。
女性(このカテゴリーで枠を作るべきかという議論は理解できるが、ややこしくなるのでここでは女性『性』で考える)にとって、家庭と仕事の両立は近年社会への進出に伴って話題に事欠かない。私は現在自分のキャリアを積み上げるために仕事に奮闘しているけれど、自分の今の環境を変えずに結婚したり、ましてや子供を持つことが1mmも想像できないでいる。というか今を変えたくないあまりに結婚願望すら消えつつある。そんな私にとって、大先輩である筆者のもがき奮闘した末に疲れ果てて、読書に活路を見出した姿は非常に参考になった。恥ずかしながらフェミニスト関連書はほとんど未読なのだけれど(そもそも私は理系でこんな授業受けたこともない。羨ましい!)作者の頭の中をのぞいているようで面白かった。どの本も、共感できるにせよできないにせよ、現在の自分とすり合わせながら現実と向き合うことを選択した筆者には頭が下がる。女が低所得層の女を使い捨てることが女性の解放を妨げている、という指摘には事実だけれど難しいなと思った。じゃあ男性ならいいのかという問題でもないし。現実に家政婦やナニーの存在価値は今後ますます上がっていくだろう。私たちはどう向かい合うべきなのかな。
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大学でフェミニズムを学び、フェミニストを自認する著者が、夫と子供と過ごす日常の中で学生時代に想定していたのとは違うフェミニストらしからぬ生活に埋もれていく様子がリアルで気持ちが沈む。
タイトルは「女たち」だが本の内容は著者のそういった日常や回想の描写が多くを占める。
学生時代には理想に燃え、過去のフェミニストたちの考え方に反発を覚えることもあった著者が、仕事・育児・夫婦関係といった現代社会に地に足を付けて暮らしている女性が抱える問題を経験して、歴代のフェミニストが語ってきたテーマへの共感を深める。
授業での議論パートは少ないが、世代や生育環境の違いによる意見がぶつかる様子がおもしろい。
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フェミニズムを知るならこの本!っていうオススメ13冊を、著者のエッセイ形式で紹介してくれる。
ここにやっと『第二の性』あったぁーー! ……当たり前だが。
家事と育児と仕事に疲れ、今の生活を得るためにわたしは何を失った??とちょっとでも感じてる人。『82年生まれ、キム・ジヨン』を観て何かを感じた人。本を!本を読もう。前に進むために、ね。
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国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→
https://winet.nwec.jp/bunken/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=BB11471197&opkey=B160887237135316&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=100&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=0
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引用が多く読みにくい
アメリカの現代においても、
母になった働く女性の葛藤があることに驚いた
日本より進んでいるはずなのに
ジェンダーの問題は昔からの課題でまだまだ女性が自ら働きかけ打破しないといけない状況
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育児と仕事で引き裂かれる女性の気持ちが、納得感を持って理解できる。
ここに出てきた本は全て読みたいと感じる。
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共働きの両親(育児を早々に切り上げて仕事一筋だった母と、ジェンダー差別に敏感な父親という特異な両親)のもとで育った筆者。大学時代に自分のジェンダーと改めて向き合い、フェミニストを自称する筆者だが、結婚出産子育てを経て疎外感、孤独、違和感を味わうに至り、大学時代に受けたフェミニズム名著の授業を履修し直し、読み直すという物語。語弊を承知で簡潔に要約すれば、「フェミニストがフェミニストとして結婚出産できるのか」「フェミニズムと結婚出産は両立するのか」探った本。
一見、ただの学術書の紹介かと思って少し腰が引けるのだが、名著を読み解くのと並行して、筆者の母親/妻としての経験が丁寧に、時に包み隠さず語られていて、共感することしきり。
男女は差異なく社会に進出できるものと信じて疑わなかった若かりし自分。しかし、前世紀のフェミニスト達が生き様で示した新しい女性のあり方(例えば敢えて結婚しない、第三者との恋愛関係をオープンにしておく等々)を踏襲できるような人はたぶん一握りで、大半が結婚出産という王道をたどり、子育てと仕事を両立させようとするけれどどうしても子育ての比重は女性である自分にのしかかり、かたや男性は仕事や生活そのものが従前のまま継続することが可能で、子育てや家事もするのだけど、男性が担わない「その他」は全て女性に降りかかってくるという構図。自分が描いていた人生とのギャップに苦しみ怒りが込み上げる。
特に筆者夫妻は2人とも在宅勤務なのだが、安定した収入を確保できるIT系の夫に対し、ライターの筆者は稼ぎが少ない上に競争の激しい部門で子育てしながらしのぎを削って消耗。その空回りする様子は、おりしも自粛期間中に仕事をしながら休校期間中の子供の勉強を見て昼ご飯を作っていた怒れる自分(と浮いた通勤時間をジョギングと筋トレに使っていた夫)に重なり、コロナ禍で疲弊した女性陣に共感する人が多いのではないかと思う。
同時に、だからといって子供を産み育てるという選択肢を手放せたかというと、それはまた別次元の話。フェミニズムを語る現役大学生たちの教室の中に、筆者は「愛という名の白いゾウ」がいるという、その部分に深々と頷いてしまった。
フェミニズムの本を読み返したところで結論は出ないのだけれど、失われてしまったと思い込んでいた「あの頃の私」と今の自分が繋がっていると感じられた最後の場面が素敵だった。今の自分を20歳の自分が見たら嘆いているだろうか。選択しなかった方の人生を歩んでいたら、満足度は違っていたのだろうか。そんなことを改めて考え、私も自分の中のあの頃の自分ともう一度対話してみたいと思った。
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「フェミニズムはもう古い」と思っていたのに就職、結婚、出産、育児……と年齢とライフイベントを重ねるうちに「女性であること」が重くのしかかる……筆者が聴講生としてもう一度フェミニズムを学び、社会と家庭と自分の現状を冷静に捉え直す過程がエッセイのようで読みやすい。
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学生時代にフェミニズムの講義を受けキャリアを積んだアラサー女性が、結婚し子供を産み、もう一度自我へ立ち戻るため母校でフェミニズムの講義を受け直し感じたことの記録。講義のため過去の文献の紹介があり、また同時に本の感想を語ってくれるため親近感がわき、フェミニズムの流れをざっと把握できた。
本の感想はなかなか深く、それだけでも読み応えがある。一つ残念だったところは、いま進んでいるストーリーと、本を読むために引っ張り出す記憶とが、時たまごちゃ混ぜに読めてしまう構成だった。日記のように読み進めると立ち止まってしまい、読書記録として読み進めると雑念が多い。だけど生活を生きながら学問をするとはそういうことだ。ある意味で生々しい思考の記録と言える。
ブックガイドの役割というよりは、アラサー世代で結婚や子どもという価値観に手詰まりを感じている女性に、先人の知恵として差し出せるのではないかとおもう。結婚生活の具体的な悩みについても書かれているので、子育て中の世代にもよいのだと思う。機会があれば、タイミングが合えば、ぜひ多くの人に手に取って欲しい。
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つらつらと
淡々と書いてまして
ページがすすまなかったです。
序盤、女性がかかえる思いや現状をストレートに書いてます。
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子育てと家事、そして仕事との両立に苦悩する著者が大学でフェミニズムの講義を受けて学び直し、感じたこと、考えたことをまとめた一冊。著者が受けたフェミニズムの講義のエッセンスも(著者目線が入りながらも)詰め込まれているので、女性学の入門書としての役割も果たしている。といっても、小難しいことばかりが書かれているのではなく、著者の体験や講義を受けての感想なども書かれているので、エッセイ的な感覚でスラスラ読めてとても面白かった。
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産後の子育ての様子にゾッとしつつも、少しずつ自分を取り戻していく様がよかった。フェミニズムとは、自分が自分らしくあるためのものであるのだ。