電子書籍
正しく考えるヒント集
2020/12/31 22:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み進めるうちに「本当にその通りだな」「そんな風に考えるように気をつければ判断ミスを防げる
かもしれない」そんな教訓の数々に引き込まれた。
「確証の罠」「値引きされていれば値段はどうでもよくなる」「確率の無視の罠」etc.。
改めて、思考する際に陥りやすい罠を指摘してくれる。そして、その予防策も授けてくれる。
読んで一つ賢くなったような錯覚だけでは終わらず、本書の教えを反芻して役立てたい。
紙の本
迷える日常を導く
2020/07/28 10:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
何となく選んできた道の積み重ねに、今の自分があることを実感します。心理学的な見地からの対処法は役に立ちそうです。
投稿元:
レビューを見る
行動経済学や社会心理学などから明らかにされている、人間の認知エラーについて書かれた52のコラムをまとめたもの。
著者はスイス人で、初版はドイツで2011年に出ていたらしい。
フレーミングのワナ、確証のワナ、権威のワナ、希少性の錯覚のワナ、選択のパラドクスのワナ、あなたが好きのワナ、お返しの法則のワナ、生き残りのワナ、サンクコストのワナ、コントラストのワナ、イメージのワナ、いったん悪化してからよくなるのワナ、スイマーズボディ幻想のワナ、自信過剰のワナ、社会的証明のワナ、ストーリーのワナ、回想のワナ、お抱え運転手の知識のワナ、報酬という刺激のワナ、平均への回帰、共有地の悲劇、結果による錯覚、集団思考、確率の無視、基準比率の無視、ギャンブラーの錯覚、アンカリング、機能的推理、マイナスの過大評価……
感情を抑えたからといって回避できない不合理な行動を人間はとってしまう。それは人間の脳のつくりなので仕方のないこと。それを知った上で少しでもよい決断を下すにはどうするかを考えないとだな。
人間の幸福も不幸も3か月しかもたないとか、自分の影響の輪のもっとも重要なことに集中すべしとか、所有意識をなくすために持ち物は宇宙からの借り物と考えるようにするとか、carpe diemは週一に留めよとか、直観と論理思考を適切に使い分けるとか、ヒントが満載だった。
投稿元:
レビューを見る
古代の世界では、指数関数的に時間の経過と共に数が増えていく状況はなかったので、直感で動くことは合理的な判断だった。
しかし現在では直感で動くと損をしてしまう事態が発生する。それは我々は古代から受け継いだ思考方法は理解しやすいが、指数関数的な思考を理解することは難しいためである。
投稿元:
レビューを見る
誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法。心理学のルールをまとめたノウハウ本。
この本の内容の半分くらいは、他の心理学本やテレビの情報番組等で断片的に知っていた。この本では著者の失敗経験も含め様々な事例を挙げながら、簡潔にルールを整理しており大変判り易かった。
自分もこれまでの人生の中で数々の「しくじり」をしてきたが、その失敗経験もこの本のルールを知っていれば回避できた可能性がある。心理学的なルールを知って行動するのと、知らないで行動するのでは、結果は大違いだ。手短に心理学を学びたい人、ノウハウを知りたい人には、入門書として最適だと思うけれど、自分自身は、この本のルールをソツなく実践するのは難しいように感じた。あくまで知識として知っておいたほうが良いが、もしこれを全て実践できる人がいたら、逆に魅力の無い平凡な人間に見えるかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
前回(Think Smart)以上に記憶に残りづらく、印象も薄くなってしまった。Audibleという性質も手伝うのか、数ページごとに論旨が切り替わる構成の書籍は、その数ページのボリュームでよっぽど「アハ体験」的な感覚を抱かないと自分の頭には残りにくいのかも。。。Think RightやThink Clearlyもそうだが、強く共感できるテーマがあったら自らの血肉になるまで実践と本著での振り返りを繰り返さないと、物にもならないように思う。この3つの書籍を通じて、小さな共感や軽い追体験だけでは、無理やりにでも自らの習慣を変えない限り、娯楽としての読書の域を超えないということが身に染みた。
以下、参考になった点のメモ。
・自己啓発系の書籍にはできる限り近づかない。そういった書籍はもともと幸せを感じやすい人が書いている。それで成功しない人がいる。不幸な人はそもそも書籍を書かない。
→これは、全面的に同意するわけではないが、そういった類の書籍もあることに留意して、合理性を感じる物とそうでない物の取捨選択を心掛ける気づきを得たという観点でメモ。
・ストーリーの罠:事実を分かりやすく捉えるため話を単純化、脚色するため、真実や問題点が抜け落ちやすくなる。
・メディアは聞き手が効きやすい覚えやすいストーリー構成を取りやすい。
投稿元:
レビューを見る
世界的ベストセラー、待望の復刊! ★ドイツ『シュピーゲル』紙のベストセラーリストのトップテンに3年間にわたり、ランクインした超ロングセラー! ★40を超える国で翻訳出版! わたしたちは、なぜ誤った判断を下してしまうのか? 最新の知識と学術的な裏づけをもとに、失敗や不安につながる「思考の落とし穴」について纏め上げた一冊。ものごとを見る新たな視点が、きっと手に入る。
(内容)わたしたちが正しい決断を下すために、知っておくべきこと。最新の知識と学術的な裏づけをもとに、失敗や不安につながる『思考の落とし穴』について纏め上げた、心の羅針盤となる書。
投稿元:
レビューを見る
20200830 人間が正しく判断できない理由について色々なパターンで説明されている。そう言うことかと納得させられる事と個人でできない事を明示されて悩まされる事、結局、この本をベースに判断が必要な場面が発生した時にどうしたらよいかをリスト化していこうと思う。
投稿元:
レビューを見る
本書は、2013年に刊行された「なぜ、間違えたのか?」の改訂版にあたります。
「Think clearly」「Think Smart」と並ぶ「52の思考法シリーズ」第一弾にあたり、2020年に発刊されました。
人間の思考はけっして合理的ではない。思いもよらぬ不合理な行動をとってしまい、それが失敗や想定外の間違いを引き起こすものであり、失敗を招きかねないそうした思考の落とし穴は、行動経済学や社会心理学、進化心理学の分野で研究されており、著者によると、現在わかっているだけでおよそ120のワナが存在しているとのことです。本書では、その「思考の落とし穴」52を紹介しています。
ハロー効果やすっぱいブドウの木のように有名なものから、言われてみればそういう風に考えてしまいがちと納得してしまうもの、本当にそうだろうかと思ってしまうものまで、多岐に渡っており、様々な研究や経験を通して紹介されていますので、ショートストーリーをいくつも読んでいる感覚になります。
たとえば、
「回想のワナ」:ものごとが起きてしまってから、あとになって、それは予測可能だったと考えてしまうこと
取り除くのがもっとも難しいワナの1つ
「自分はうまく予測できるはずだ」と自己過信し、わたしたちを思いあがらせ、誤った決断に導く
アドバイスは、日記をつけること
また、「お抱え運転手の知識のワナ」
お抱え運転手とは、知ったかぶりをする人、自分を実際以上に誇示する人
「本物の知識」と「お抱え運転手の知識」を区別するのは難しくなっている。
「お抱え運転手の知識」を信用してはならない。見極めるサインは、本物の知識をもちあわせている人は、自分が知っていることと知らないことをよくわかっている
というように、思考の落とし穴を紹介したあと、その対処法をのべているので、自分がよく引っ掛かりそうな話を中心に読んでいけば正しい判断を下せるようになるのかもしれません。
一方で、そのように思考してしまう背景に、進化の歴史があり、間違ってしまうことは仕方ない、ということもたびたび指摘していることから、最初から完璧を目指すのではなく、失敗したら、少し修正し、次の機会に備える、その繰り返しこそ豊かな人生につながる、ということなのだと思います。
▼本書は「思考の落とし穴」に陥らないためのリスト
「思考の落とし穴」とは、「合理的に考えたり、論理的で理性的な行動をとろうとしたりするときに、一定の法則にしたがって陥る推論の誤りのこと」
▼「社会の中で、一般的な考え方にしたがいながら生活するのは簡単だ。
孤立して、自分の考え方だけで生きることも難しくない。
しかし、偉大な人間とは、社会の中にいながらも
自立した考え方を保ち続けることができる人である。」
(ラルフ・ワルド・エマーソン(思想家))
▼人間というものは、そもそも論理的に考えずに間違いをおかしやすい。それは、すべての人に当てはまると考える。優れた知性をもちあわせている人ですら、同じ落とし穴に何度もハマりこんでは、試行錯誤をくり返している、こうした誤りは偶然に起こるのではない。ハマった落とし穴の種類によって、決まった方向に間違いをおかすのである。そのことを理解すれば、過ちを予測でき、ある程度、行動を修正することができる。それでも、あくまである程度にすぎず、決して完璧には修正できない。
▼わたしたちは生物学的には、原始人となんら違いはなく、どんなにブランドの服に身を固めても、脳をはじめとする肉体は、狩猟と採集をする人間にすぎないのである。変化したのは「人間そのもの」ではなく、わたしたちが暮らす「環境」のほうだ。
▼人間は「間違い」をおかすようにできている
①進化はわたしたちを決して”最善の状態”、つまり完璧にはしてくれていないのだ。つまり、わたしたちがほかの生き物よりも環境に適応している限りは、行動に間違いがあっても許される。
②人間の脳は、「真実を追求」するためではなく、「繁殖を目的」として機能している。
③「直感的な決断」は、それが完璧に合理的ではなくても、特定の状況においてこそ価値がある。
▼失敗してもそれほど大きな問題にならない状況では、論理的に考えるのをやめて、自分の直感に任せている。論理的に考えるのは骨が折れる。だから、大きな損害が出ない場面では、頭を使って悩まずに、間違いをおかすことを自分に許すのである。そのほうが生きやすい。わたしたちがそれほど大きな危険をおかさずに生きている限りは、わたしたちの決断が正しくても間違っていても、自然にとってはそれほど大きな問題ではないのだ。しかし、重要な場面では、どのような決断を下すべきかよく考えることが必要なのである。
投稿元:
レビューを見る
先入観に囚われず、冷静に物事を判断すること。いやでも分かってはいるけれど、常に実行するのは難しい。正直、何でもかんでもワナワナワナワナ…で途中からうんざりしてしまい、読み切るのが辛かったです。
投稿元:
レビューを見る
ドドド、ドベリさん勉強になります!
我々人間は思い込みに惑わされて生きているだけなんだ!
普通に生きているだけだとワナワナワナ
に掛かるのだ、だから勉強して罠に掛からないようにしていく必要があるのだ!
人間の固定観念ってのは生きていく上でそれなりに定着してしまう。親、近所のおじさん、学校の先生、友達、TV・・・そのような情報だけですっかり頭の中はいっぱいになってしまう。最初に押し戴いた情報ってのはなかなか手放す事ができないものよ。
だから我々人間は勉強してどのような罠に掛かっているかを洗い出すべし。洗い出したら何が正解かを考えるべし。常に変化すべし。無知の知を持たないと罠にかかるのね。罠を無くすのは不可能だから常に罠を意識すべし!
投稿元:
レビューを見る
「あれ?なんか、読んだことがあるエピソードがあるなぁ?」と思っていたら、本書は、『なぜ、間違えたか?誰もがハマる52の思考の落とし穴』の改訂・復刊版だったから。うん、その改定前のバージョンも読んでましたよ。だから、「あれ?なんか、読んだことがあるエピソードがあるなぁ?」となったんですね。
実質的に、再読のような形になりましたが、それでもやはり、考えさせられるエピソードが多いです。「あぁ、そういう事多いよね」というエピソードが複数。いろんな先入観に、惑わされているんだなぁ。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ3冊ありますが第一弾だったんですね。3冊目と思ってました。ずっと気になっていてやっと手に取った一冊。一昨年くらいの話題書の一冊だったかと。
しかし、読んでみると何となく思ってた本とは違ってた感が。
思考のワナにハマりがちな事例をたくさん引いており、それにまつわる知ってる実験や検証知らない実験や検証様々出てきて面白かったのですが、うーん、自分は人生の参考にするというほどの何かを得た感がなかったです。
「言われてみればわかってることばっかり」という感じか(言い方悪いけど)
読み物として読むのはサラッと読めていいと思いますがシリーズ完読は私はいいかな。
投稿元:
レビューを見る
ダンアリエリー氏の不合理シリーズと重複する部分は多かったが、読みやすい構成であり、様々なな思考のクセについて理解する事ができた。
興味深いのは、著者自身も全ての思考の落とし穴を避ける事はできないと考えており、重要な決断の前だけはできるだけ論理的に考えるようにし、そうでない時は直観で判断するとしていた部分。
投稿元:
レビューを見る
昔読んだ経済は感情で動くという本に書いてあったようなことが書いているような。行動経済学の観点ではなく、思考の観点で述べられているので、改めて勉強になった。