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本当にこの人は世界史が好きなんだなぁ。。。ってシミジミ伝わってくる。大好き過ぎて独自見解もスゴイ説得力を産んでいる。とにかく好きだと伝わってきて、世界史を好きになれる本です。仕事に効くかどうかわからんが。
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歴史を横串で見るといろんなことが見える。
今まで習った歴史が西洋の歴史観で作られていて、必ずしも普遍的なものではないというのを知って、結構驚いてしまった。
「複眼」で歴史を見るって大事!
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小中高で習った歴史認識が随分異なっていた。何のために歴史を学ぶのかがよくわかる。知識詰め込み型の教育は良くない。
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令和2年第二波がくる前の9月頃に読み終わった本ですが、年末の部屋の大掃除で見つけた本です。
世界史は複雑でややこしいので敬遠気味であったのですが、仕事に効く教養としての世界史を、出口氏がわかりやすく解説してくれていると思いましたので、この本を手にしました。
全部で11章有りますが、各章で取り上げが切り口は全て興味深いもので、楽しく読ませてもらいました。記憶するための知識を詰め込むだけでなく、ここに買いてあることは「教養」につながるもので、これが仕事に生かせるものであると感じました。
以下は気になったポイントです。
・傭兵政策は、一般に強大な統一国家が成立したら破綻する。小さい国が争っているからこそ傭兵の価値がある(p22)
・ペリーの来日目的は、アメリカの文献では明確に書かれているが、太平洋航路を開いて中国と直接交易をするしか大英帝国に勝つ方法はないとペリーは主張している、日本を開国させることは太平洋航路の有力な中継地点を獲得することになる(p34)
・周は一度滅びるがもう一度復活して西安の東の現在の洛陽に都を置きます、西安時代の周を西周、洛陽に都を置いた周を東周と呼んでいる(p46)・商の時代には天上の空にいる(先祖の)神様を帝と呼んでいたが、周の時代から「天」と呼ぶようになった(p51)
・植物を支配するのが農耕、動物を支配するのが牧畜、金属を支配するのが冶金、こうして、植物・動物・金属と順番に支配していくうちに人言は自然界のルールをも支配したいと思い始める(p71)
・イエスの言葉はアラム語だったが、パウロはコイネー(ギリシア語)で話をした、パウロがイエスの言葉を世界宗教として翻訳していった(p94)
・中国の鍵は4つある、1)中華思想、2)諸子百家、3)遊牧民と農耕民の対立と吸収の歴史、4)始皇帝のグランドデザイン(p136まで)
・漢は最初は秦の旧都の近く、長安に都を置いていたが、15年で滅び、洛陽を都として復活する、長安を都にしていた時代を西漢(前漢)洛陽の時代を東漢(後漢)とよぶ、寒冷期を迎えた時代に、魏呉蜀の三国時代となるが、東漢は魏に滅ぼされるが、魏は晋(司馬一族)に奪われる。その晋も遊牧民に攻撃されて、長江から南の地域を勢力とし、南京を都とする東晋を建国する(p127)その後に、宋が起こり、北の北魏と南の宋が対立する南北朝時代となる(p128)
・五行:木火土金水、五色:青赤黄白黒、五方:東南(中央)西北、五時:春夏(土用)秋冬、ロシアの西にもロシア人が住んでいるので「白いロシア」と呼ばれた(p141)
・1054年に南イタリアの教会の帰属を巡って両者(コンスタンチノープル、ローマ教会)はお互いを破門した、コンスタンチノープル側は、正しい教会と主張して「東方正教会」と名乗り、一方ローマ教会は、普遍的な存在であるとして「カトリック教会」と自称した(p146)キリスト教の五大本山は、コンスタンチノープル、(シリア)アンティオキア、エルサレム、(エジプト)アレキサンドリア、ローマ教会である(p15���)
・325年のニカイア公会議において、アレクサンドリア教会の論客アタナシウスが主張する「三位一体説(神、精霊、イエスは1つ)」が支持され、アリウス派の教え(イエスは神の被造物、p181)は異端とされた(p152)
・古代オリンピックが中止されたのは、オリンピックはゼウスを崇める祭典であったから、それに続いて異教神殿の閉鎖、供犠(信ずる神様に生贄を捧げて、神々と人間の関係を祈る行為)の全面禁止となった(p156)聖書以外を教えているという理由で、アテネにあったアカデメイア、リュケイオンという最大の大学を閉鎖した、先生たちはペルシアへ逃げて、そこでギリシア・ローマの古典が教えられ続けた。それをアラブ人が発見、欧州に逆輸入されてルネサンスが始まる(p157)
・力はあるけれど権威のないカロリング家と、権威があって力のないローマ教皇が手を組んだ、当時のカロリング家の当主出会ったピピン3世は、ランドバルド族を追払い教皇へ寄進、そのかわりにカロリング家の正当性を担保した、これをピピンの寄進という。これによりローマ教会は東方から自立した教会になっていく(p164)
・遊牧民がなぜ強いかといえば、馬に乗って矢を射ることができるからで近代の戦車のようなもので、機動力が全く違い歩兵が勝てるはずがない。鉄砲が出現(1514年チャルディラーンの戦い、p302)するまで遊牧民は最強の軍事力を持っていた(p167)
・1077年にカノッサの屈辱と呼ばれる事件があるが、史実は、教皇は後に皇帝の手厳しい反撃を受けてローマを追われ、サレルノで客死した(p174)
・ローマ教会は、北欧やイングランドを失った、この対策としてローマ教会は、反宗教改革の旗手でもあったイエズス会などを中心にアメリカやアジアで新しい領地を獲得しようと行動をお越し、日本への不況も行われた(p180)
・テンプル騎士団は、第一次十字軍以来、エルサレムで聖地巡礼の保護と聖墳墓の防衛に当たっていて各国の有力諸侯から多額の寄進を受けていた。フィリップ4世は、この赤十字の付いた白衣を着る騎士団を目をつけ諸々の罪を負わせて財産を没収していた。一斉逮捕の日が、1307年10月13日金曜日だったので、13日の金曜日は縁起が悪いという伝承が生まれた(p223)
・百年戦争の終結によってイングランドの王家はようやくフランス領土の呪縛から離れて自分の道を歩き始める(p226)
・大元ウルスは、ユーラシア規模の天災(ペスト)によって国力を失った、これにより朱元璋が台頭して南京に明を建国した、ウルスはモンゴル高原に去った、1368年のこと(p265)
・万里の長城を作るの天文学的なお金がかかる、このために鄭和艦隊を維持するための資金が長城に化けた、北から攻めてくるから海軍を全廃して、浮いたお金で万里の長城を作って北を守ろうとした(p271)
・シルクロードで主に運ばれた商品は、おそらく人間(奴隷)出会った、ペルシアの白人の女性を中国に連れて行って酒場や豪族に売った(p274)
・西洋のGDPが初めて東洋を凌駕したのは、アヘン戦争以降であった(p342)
・英国の��民地化が進んだインドでは、麦や米などの主食となる農作物ではなく、換気作物である、綿花・コーヒー・ジュート・ゴム・アヘン・紅茶を作られた結果、インドでは食料が不足するようになっていった(p349)英国によって中国の特産品中の特産品である、お茶の木が盗み出され、インドに渡ってしまった(p353)
2021年1月2日作成
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とにかくわかりやすい、面白い。
長い時間軸を持ち客観的で複眼的に物事捉えよう、ということを歴史を振り返りながら言っている。
いや、出口氏、知の巨人です。
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”本の雑誌”ランキングから。信の置ける著者の手になる世界史総説。それが面白くない訳がない。何といっても素晴らしいのは、類書と違って、四大文明とかから語り起こされていないところ。時系列だとそうなってしまうのかもしれないけど、毎度毎度それが繰り返されると、最初の時点でうんざりしてしまう。という訳で、本書の掴みは申し分なし。さらには、世界史の一部分としての日本、という切り口を終始採用していて、それは初っ端から開陳されているんだけど、この導入の仕方がもう、最高。途中、ヨーロッパ~アジアも交え、王朝が目まぐるしく交差するところは、相変わらず理解しにくいんだけど、大きな流れとして何が起こっていたのか、という点に重きが置かれていて、覚えるのでなく考える歴史書、が実践されていると思う。本書もまた読み返したいし、第二弾も当然、読んでみたいのであります。
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戦争と条約を古代から現代までざあーっと教えてくれるだけでなく、なぜその戦争が引き起こされたのかまでをそれに関わった重要人物達の裏話的な事まで教えてくれる本。へぇー、そうだったのか!の連続でした。
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教養としてのというフレーズにある通り、内容は結構難しい。基礎知識がない人は、途中でググったりして、確認をしながら読まないと、分からなくなります。しかも400ページ近くあり、まあまあボリュームもあるので読むのに時間がかかりました。
内容としては、世界史の流れの背景やそれが諸外国に与えた影響などをまとめていて、とても興味深い内容でした。遊牧民族やイスラム系の王朝名などは名前もわからない上に、時代も行ったり来たりしていたので、読んでいてこんがらがってしまいました。その辺はもう少し親切な図解があったら良いなと思いました。
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仕事に効くとあるので期待していたが、結果は大変な失望だった。
第一に、筆者の歴史知識に誤りがある。典型的なものはp.32-33のサスケハナ号に関する記述で、本書では戦艦と記述されているがフリゲート艦であり、大和型戦艦とは船体の大きさも軍艦の役割も違う。祥伝社の編集はなぜ見逃したのか?
第二に、歴史記述としては極めていい加減だと言わざるを得ない表現が多々ある。「~と私は思っている」「~という気がします」「ひょっとしたら」等々、筆者は歴史学をフィクションか何かだと思っているのかと、溜息しきりだった。
第三に、筆者が自らの見識を披露する際に根拠を出すことはめったになく(歴史本としては大問題である)、巻末の参考文献は読んでいないことは明らかである。さらに自説の根拠が松本清張らの歴史小説と主張するのだから呆れるしかない。
まったく、このような本で歴史から何かを学んだ人間がいるならば、取引先ならば物笑いの種にし、上司ならば敬遠し、部下ならば排除するだろう。
金を返せ、と言いたくもなる。
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出口先生の文が好きで購入しました。
仕事に効くとありますが、人生生きてく中でのものの捉え方全般に効くと思います。
世界史なので、原因があり結果として歴史はこう動いた、というのが当たり前といえば当たり前ですが、その流れの説明が分かりやすいです。
その時の当事者の心情(推察)が、とても噛み砕かれた表現でなされていて、これも理解度を上げてくれます。
時代にしても文化や風土にしても、自分の目の前のことしか捉えることしかできず、それを基準にしがちですが、むしろ人類史の中では別のこっちが「ありがち」なのでは?を教えてもらいました。考え方が広がります。
多く本を読み、たくさん経験する意味をまた知りました。
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○選読理由
タイトルにある通り、仕事(ビジネス)において世界史の知識がどう効くのかという点と、ライトに網羅的に世界史を学びたいと言う点から。
○概要
トピック別に全10章、客観的事実と著者の考察を踏まえながら各章が書かれている。
○感想
正直、期待していたようなな内容ではなかったものの、全体としては読みやすく、サッと読み切ることができる。そのため、短時間で世界史の面白いエピソードを知り、教養を深めたいという人に最適だと思われる。
○学んだ点
・各トピック(中国史、ヨーロッパ史等)について理解を深めた。
・語れるエピソードの数が増えた。
・歴史的事実から想像力を働かせてイメージを膨ませることの有用性を学んだ。
○評価理由
・内容以上にマーケティングが上手な本という印象をうけた点。
・〇〇だと思う、〇〇と推測できる、のように言い切らない表現が多分にあり全体的にぼやぼやっとしている印象を受けた点。
・タイトルにある「仕事に効く」ということに触れている部分が少ない点。
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文字と文明は当然だが、ほかにも紙と王政、鉄器と哲学者、交易と生態系・その縦横、など興味深い視点が盛りだくさん。世界史の中の日本史、中国史という観点で見ることで、自分が知らなかった歴史の流れが認識できてきた。
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一つの史実にジックリと向き合うことは歴史を学ぶ楽しみであるが、気候や地理、文字や宗教といったスコープから、あるいは今まであまり意識したことがなかった視点から改めて歴史を知ることは、好奇心を刺激されるし、他者を知り己を知る上で重要だと思う。
西洋中心史観からの脱却、グローバルヒストリーが謳われて久しいが、本書は、著書がこれまで読んできた歴史の本や社会人人生から学んできた経験を基に、世界の歴史を縦横に語ったものである。
著者が、ここが肝だと考えるところを大掴みにして論じていくので、錯綜した歴史事象の意味や後代への影響がスッと頭に入る。例えば、ローマ教会と東方教会の関係やローマ教会発展の背景、ヨーロッパ主要三国の歴史、中央ユーラシアを駆け抜けたトゥルクマーンの動向といったことなどである。
気軽に読めながら勉強になる美味しい一冊であり、お薦めしたい。
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「はじめに なぜ歴史を学ぶのか」から大好きです。
「ここに書いたことは、この半世紀の間に、人の話を聴き本を読み旅をして、自分で咀嚼して腹落ちしたことがすべてです。勘違いや誤解が多々あると思います。読者の皆さんのご叱正をいただければ、これに過ぐる喜びはありません。」の後に連絡先で出口さんのGmailが書いてあるのが粋です。
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かなりつまみ食い的に読んだ。
この人から耳で聞く話は面白く感じるんだろうけど、文字だと行ったり来たりするところがある感じがして読みにくかったな。
過去をも支配しようと西洋で歴史学が発達したというのは面白かった。ただ参考文献が無い…