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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/05/23
- 出版社: KADOKAWA
- レーベル: メディアワークス文庫
- サイズ:15cm/329p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-04-913081-2
読割 50
紙の本
Missing 1 神隠しの物語 (メディアワークス文庫)
著者 甲田学人 (著)
神隠しに巻き込まれ姿を消した高校生・空目恭一を救うため、憧れや憎しみなど様々な思いを抱えた者達が動き出す。複雑に絡み合う彼らに待ち受けるおぞましき結末とは? そして、自ら...
Missing 1 神隠しの物語 (メディアワークス文庫)
Missing 神隠しの物語
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商品説明
神隠しに巻き込まれ姿を消した高校生・空目恭一を救うため、憧れや憎しみなど様々な思いを抱えた者達が動き出す。複雑に絡み合う彼らに待ち受けるおぞましき結末とは? そして、自ら神隠しに巻き込まれた空目の真の目的とは?〔電撃文庫(メディアワークス 2001年刊)の加筆・修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
神隠し――それは突如として人を消し去る恐るべき怪異。
学院には関わった者を消し去る少女の噂が広がっていた。
魔王陛下と呼ばれる高校生、空目恭一は自らこの少女に関わり、姿を消してしまう。
空目に対して恋心、憧れ、殺意――様々な思いを抱えた者達が彼を取り戻すため動き出す。
複雑に絡み合う彼らに待ち受けるおぞましき結末とは?
そして、自ら神隠しに巻き込まれた空目の真の目的とは?
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作が装いを新たに登場。【商品解説】
著者紹介
甲田学人
- 略歴
- 1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。著書に『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』『霊感少女は箱の中』シリーズなど。
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紙の本
電撃文庫版を読めた人が羨ましい
2020/07/01 17:37
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Nagi - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、作者の甲田さんが本作品でデビューを果たした2001年に電撃文庫として発行されたものを大幅改稿したもの、だそうです。
ジャンルはオカルト学園ミステリー。(だと思います)
作者さん曰く、
「時代が当時よりますますデジタル化したので、例えば今でいうところのガラケーをスマホに変えたりなど、今の時代に違和感なく読めるように改稿した部分もある」
とのこと。
シリーズ全13巻の第1作目だそうです。
神隠しの噂がある地域に広がる学園都市を舞台にしたお話。
聖創学院大付属高校に在籍する学生、空目(うつめ)恭一が学友3人に「彼女」を紹介した後、忽然と消えてしまいます。
空目と同じサークルで友人として仲が良かった3人の学生は、彼のことをそれぞれが
「カリスマ」「初恋相手」「幼馴染」と位置付けており、彼の失踪やその直前の「彼女紹介」という彼らしからぬ行動に疑念を抱き、
「神隠しでは…?」
と彼の捜索に奔走する、というお話です。
冒頭は、この町に伝わる伝承と空目と「彼女」の出会いのシーンから始まるので、空目が主人公かな、と思ったのですが、4人全員がメインキャスト。
電撃文庫版読了の知り合いによると、このあとシリーズでは主に「あちらの世界」と繋がりやすい(らしい?)空目の活躍が際立つそうで、シリーズ1作目として見ると、空目の活躍が地味(実は一番すごいことをやってのけているんですが)でも納得、という感じでした。
メインキャストの4人+異界からの攻撃を阻止する「組織」のエージェント・基城氏と一緒に疾走していく感覚で、あっという間に読了してしまいました。
あっという間と感じながらも、密度がすごい。
読み進めれば読み進めるほど、主に空目の行動が謎過ぎて、途中で休憩を挟めませんでした。
読む側にずっと気にならせるストーリー展開がとにかくすごかったです。
メディアワークス文庫版を読む今の私は、基城氏に近い年齢、彼が「こちら」の世界を守るために、大切な家族を守るために家族を捨てて異界と戦うのだ、という下りに切なくなってしまい、彼の結末に「作者さん、助けて欲しかった(無理なのは分かっている)」と思ってしまいます。汗
まだ高校生だったころからそれほど経っていない2001年にこの作品と出会えていたら、もっと違う読み方や感想があったんじゃないかと思うと、リアルタイムで作者さんのデビュー作品を読めなかったことが悔しいです。
そのくらい、空気が現在と2001年当時、同時に物語の中独特のものが絶妙な匙加減で溶け込んでおり、ぐいぐいとラストまで引っ張られていくお話でした。
twitterにて、作者さんを始め多くの作家さんが「初動大事なので予約や発売1-2週間以内に購入お願いします」と仰っています。
シリーズ1作目の初動が芳しくないと続刊を出せないとのこと。
全13作品を読破したいので、伝承モノ伝奇が好きな方には、ぜひ購入のご協力をお願いしたいと思っています。
全作を読みたいと思わせる大好きな世界観と空気のお話でした。