電子書籍
不思議な世界
2021/10/26 06:25
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
小道具の「クラゲ」が、効いていると思いました。なんでクラゲ?と、はじめ、思いましたが、クラゲでなくても良いのですね……主人公が彼女に興味を持ったキッカケなんだから……。
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「図書委員の不思議ちゃんと、なぜか彼女につかまった僕のちょっとおかしな青春小説!」なのかと思いきや!
いやぁ、くらげに胸キュンする日が来ようとはね。くらげですよ、時代はくらげ!
不思議少女小崎さんがなぜ毎日空に向かってくらげを呼んでいるのか。くらげというのは何かの暗喩なのか。あるいは、海にいる本物のくらげのことなのか。そしてくらげを呼んでどうしようというのか。
僕がなぜ図書委員をしながらわざわざ家にある本を図書館で借りて読んでいるのか。なぜくらげ呼びに付き合っているのか。
いろんななぜを抱えつつ、そして仲間を巻き込みつつ、ある日本当に起こる奇跡。そして本当の目的。
くらげ、呼べちゃうんだねぇ。あぁあ、青春だなあぁ。
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私たちは自分のままならなさを感じながら
日々を生きているだろう。
どうすることもできない現実にぶち当たったとき
読書という想像の世界の扉をノックする。
今まで読んできた本が今の私を作ったように、
これから出会う本が私をどんどん成長させる。
ゆ著 えちぜん亨
この作品は、理不尽に対抗するためにあることを計画する高校生の物語です。高校二年生の越前
とおるは、何に対しても誰
に対しても思い入れを持つことがあまりなく、父親を病気で亡くしてからは母と二人で暮らしています。亨は父親が残した 本を一冊ずつ読み進めつつも、売れない作家で、最後まで家族に迷惑をかけながら死んだ父親のある言葉に、ずっと囚わ れていました。
こ さ き優子
図書委員になった彼は、後輩の小崎
ゆうこと出会います。彼女は毎日、屋上で雨乞いのように両手を広げて空を仰ぎ、「く
らげよ、降ってこい!」と叫んで「くらげ乞い」をしている不思議ちゃんでした。くらげを呼ぶために奮闘する彼女を冷めた 目で見、距離を取りながら日常を適当にこなす亨は、八月のある日、小崎が泣いているところを 見かけます。そしてその日の真夜中、クラゲが降ります。逸る気持ちを抑えられず、亨は小崎のも とへ向かいますが、小崎は「何の意味もなかった」と答えます。納得できない亨は、自分がいつの 間にか小崎に対して興味を抱いていることに気づきます。彼女の涙の理由、くらげを降らせよう とした理由を知った時、亨の中で何かが変わり、彼はもう一度「くらげを降らせよう」と決めます。 理不尽な世の中に反乱を起こすために。現実から抜け出して本を読むことは、理不尽な世の中へ のささやかな抵抗になるのではないでしょうか。
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内容も面白いのだが何より表現の仕方がとても良い。
直接表現するんじゃなくてちょっとした言い回しがあってそれが心地いい。
人によってはちょっとカッコつけて言いすぎでしょってのがあるけどこの人はなぜかわかんないけど心地がいい。
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不思議なお話だったけど、結構好きな世界観でした。
現役大学生が書いたなんて凄すぎ。
物語の中に、リアルな本の紹介がたくさん出て来て、マイリストにめっちゃ追加しちゃいました笑
この物語でも「本」がキーワードになっており、本への愛情が感じられました。
無関心であることは、人に優しくできないということだ。自分勝手であることは、感情の矛先を間違えるということだ。優しさの本質は他者への興味だ。
…という一文が刺さりました。本当にその通り。関心を持って、一声かけるだけで、絶対に学校も会社も家庭も友情も今よりうまくいくと思います。
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閉塞感という部屋のドアをノックしてくれる
そんな物語
・ぼくはただ、目撃者の義務を果たしたに過ぎない〜
・無関心であることは人にやさしくできないとゆうことだ〜
という言い出しから始まる2つの一文が刺さる
読んだ後は人に優しくなれる、気がする笑
作者は大学生とか
本好きなんだろな、優しい人なんだろな
次回作も出たら絶対に読みます
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まさか本当にクラゲ乞いをするとは…
軟体動物が苦手な私はその点、ちょっと苦労しました。
お話自体は図書委員の男子高校生を主人公。
たくさんの本が出てくる。
高校生たちが抱える、彼らの年齢特有の悩みや苦悩がたくさん描かれていて、最後、彼らは一歩前進出来たのではないかな?と思う。
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装丁がとても美しく、綺麗で一目惚れしました。
読んでみたら、一気に読むのはもったいない、
この世界を一瞬で読み終わらせるのは
もったいないことだと思いました。
最後の章なんかは胸がしめつけられるけど、
苦しいようなでもじんわりとしたものを
感じながら読み終えました。
とても綺麗で青春で、苦しくて暖かくて、
とてもくらげを見たくなりました。
この小説と出会えて良かったです。
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久しぶりに読んだ小説。高校生が主人公で、青春時代に感じる社会の理不尽や家庭環境から来る辛い思いを丁寧に描く。小学生時代読んだ僕らの7日間戦争を思い出した。次回の作品が楽しみ!
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読み終わって、作者の方が1998年生まれ、自分と同い年だと知り、驚くと同時に感慨深い気持ちになりました。
こういった青春系の小説って、若い時特有の刹那感みたいなのがあって、どうしても今の自分とは切り離した場所で読んでしまいがちだったのですが、この本は何故だか今の自分ともリンクして、ラストに向けて散りばめられた言葉に鳥肌が立ちっぱなしでした。
登場人物たちが身近に感じられるキャラクターだからか、こちらも自然体で読めました!
作中に色々な小説が登場するので、本好きの方にもおすすめです◎
ジャケ買いしたのですが、これからきっと何度も読み返す大切な本に出会えました。
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つまらなくも面白くもなかったけど、「くらげを降らせたい」とは思ったし「くらげ呼んでみようかな」とは思った(好奇心から)。
この小説は多分それだけで充分なんじゃないかと思う。
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小説を読むのなんて、いつぶりだっけか。
何を読めば良いかも分からずに、なんとなく手に取った『小説現代』でこの作品を知りました。
最初はありきたりだと感じた主人公の設定や、不必要だと感じたモブキャラが後半やけにピリリと効いてきて眩しい。
こんな高校時代を送りたかった、とは思わないけれど、こんな高校生活を描けるような人になりたかった。ああ、悔しい。
作者の物語に対する愛情がキャラクターを通して遠慮なく伝わってきて、読書からしばらく離れてしまっていた自分が少し恥ずかしくなった。
…ので、これを機に小説を読む量がドドンと増えました。ありがとう。
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久しぶりにジャケ買い。装丁に一目惚れして購入。
表紙外して本を見るのが癖なんですが、
この本は本自体にもクラゲが描かれてた♬
父親を亡くしたあと他人と関わりを持たずに、
毎日流されるように生きている主人公・越前享。
ある日、屋上で「クラゲ乞い」をする
奇妙な後輩・小崎優子と出会う。
サッカー少年・遠藤、成績優秀な生徒・関岡、
図書委員の先輩・矢延先輩。
世界をちょっとだけ変えたかった「僕たち」の物語。
読書が苦手な人、特に10代にこそ読んでほしい作品。
眩しいほどの青春もので
思春期ならではの閉塞感や倦怠感、
わけもなく苛々してしまう感じが
瑞々しく描かれてました。
図書委員の生徒たちが本のトークをしてる場面では
自分もその中に入りたい!!!って思いました。笑笑
本への愛を感じる物語。
最後のクラゲが降ってくるシーンなんかは、
本当に美しくて、ゆっくりゆっくり読みたくなる
描写でした。
読み終わった後は思わず空を見上げて
「クラゲ降らないかなー」なんて
思っちゃいました(*´◒`*)
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表紙に引かれ思わず購入してしまったが、内容もとても良かった。
読んでいると切なくなるような、でも、暖かくなるような、青春時代を生きる高校生の複雑な心情が表現されているなと思った。
学生はもちろんのこと、大人にもおすすめしたい1冊。子供の頃は誰もが、大人に反抗したいと思ったのではないだろうか?子供たちが秘めた反抗心に改めて気付かされた。
また、読み切ると題名の意味がより深く理解出来る。心温まるような優しいストーリーだった。
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ひとりは、最も近くにいる、気軽にやってくる地獄
責任を曖昧にするために、円状に名前を連ねていく。僕らもそれだ。クラゲを中心にした、たった四人の透明な連判。