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投稿者:マリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫の方と比べると、少しビターで毒気のある作品でした。現実世界とリンクしている手前、親近感が湧きました。
紙の本
都合が良すぎる。
2021/02/27 01:33
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
同時発売のファミ通文庫のほうも既読。
本の声が聞こえる少年「むすぶ」が、店主が亡くなり閉店することになった本屋で、その書店と思い出の一冊とが紡ぎ出す数篇の物語に立ち会う短編連作。
ファミ通文庫の方とは異なり、ほぼむすぶ以外の登場人物の視点から語られる。
むすぶの視点以上に本と話せるむすぶの様子は他者から奇妙に見えることがよくわかる。
基本良い話だなーというのが多いんだけど、だからこそ夢物語というか、現実感が薄い。
自分の人生を変えたり支えてきた「運命の一冊」なんて、早々ないよねー、という気持ち。
特に「幸福論」の話は荒唐無稽な夢物語感が強くて受け入れがたい。
幸福論を読んであっさり全てを納得して安心感を得られるのであれば、たくさんの医学書を読み漁って拭えない不安感ってなんだったんだってっていうか。
あまりにもあまりにも素直すぎて違和感しかないというか。
新文芸というよりは、このお花畑感は児童文学寄り。
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幸本書店。本も人も幸せな本屋さんでした。本を愛する人たちに是非紙の本で読んでほしい1冊。先にこっちを読んだので、疑っていたけども、本の声が聞こえる男の子むすぶの力は本物らしい。
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町の最後の本屋さん
その店長が不運な事故でなくなった
店は閉店することに
その前に1週間だけ本屋を開けることに
バイトの円谷水海が準備をしていると、遺言で店長に残りの本を任せると言われた男子高校生むすぶがやってきて,,,
初めて会う、しかも自分より店長との付き合いが短い彼になぜ店長は任せたのか、
イライラする水海にむすぶは言う
自分は本と会話ができると
感動させる的な本だなぁと引いて読んでたのに、泣いたー
悲しいじゃなく、優しくて
あまりに優しくて泣いた
そして東北の震災は、当事者の方々にとってまだ終わってないんだと実感する
もう11年
まだ11年
誰かの心に寄り添う
本は必要だ
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図書館で別の本を借りた時、カウンター横にあったこの本の表紙とタイトルに惹かれて、「これも一緒にお願いします。」と言って借りたけど、震災について書かれてることを知ってたら読まなかったと思う。
ただただ個人的なことで、震災がメインじゃないし、本にまつわる話は好きだ。本が悪いわけじゃない。
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本の声が聞こえるむすぶ君が閉店間際の書店にあらわれて書店ゆかりの人々と本の絆を示すお話。
なんというかむすぶが人々の真実の想いを語る様は、文学少女の遠子さんが事件の真実を語る姿を彷彿とさせて懐かしかった。
でも本という証人の声を聞くことが出来るむすぶは探偵としては強力だな。
そして客観的に見れば辛い人生を送ってきたと言える笑門さんの優しさに泣きたくなった。
本屋さんがなくなると言う事は悲しい出来事だけど、その最期がこんな笑顔に包まれていたのなら、それは幸せなのだろう。
そんな一冊。
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町に一軒残っていた本屋の主人が事故死する。本屋は閉店となり、閉店フェアとしてお客様に思い出の本のポップを書いてもらう。それぞれに町の本屋への思いを持つ人々が本屋を訪れる。
思っていた本と大きく違っていてガッカリ。本の声が聞こえるバイト君は必要なのか。ベテランバイトの水海の推理に任せたほうが良かったのでは。「かいけつゾロリ」の章では、男の子が保育園児になったり幼稚園児になったり、雑ではないか。編集者や校正者は気にならないのか。
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初めて読んだ作家さんでしたが、面白かったです!
本の声が聞こえる青年と本屋の店主の謎の関係、水海さんの思いなど、結構ぐっとくる場面が多い物語です。
作者さんが福島出身と書かれていたので、手にとってしまいました。
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ある町の最後の本屋の店主が死んだ
店主を失った本屋は閉店までの間に
この本屋に思い出を持った様々な客が訪れ
思い出の本のPOPを飾っていく。
本と話すことができる少年が
その書店を訪れる人々と本の物語を
読み解いたとき
今まで見えていなかった真実を知る。
あたたかさの中に鋭利な刃物が忍ばされた物語。
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図書館で借りた本。かつては賑わっていた駅近くの町の書店の閉店が決まり、3代目の店主は時代の流れを静かに受け入れながら閉店までの期間を過ごしていた。だが店主の笑門は突然の事故で亡くなったしまう。そこに書店を相続したという高校生の男子が登場し、閉店までの書店で春休みバイトとして働く事に。この高校生は本と話ができる能力があり…という話だが、書店を通じて出会った客と本の思い出話が号泣しながら読める話のオンパレードで、紙の本が好きな人はぜひ読んで欲しいと思った本。
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町に一軒だけ残っていた本屋、河本書店がある日店長の不慮の事故死により閉店することになった。
最後の閉店セール期間中、客たちに自分の想い出の本を持ってきたり、店でポップにコメントを書いたりすることを呼びかけると、これまでで一番と言っていいくらいの賑わいを見せる。
子供向けの本という印象ながら、書店の店長、幸本笑門さんはじめ、本と会話ができるむすぶや、幸本書店にゆかりのある本好きな人たちを巡る短編がたくさん描かれていて、心暖まるストーリー。
"幸福論"を読みたくなった。
本屋さんにはなくなってほしくないと思いながら読了。
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作者の野村美月さんが育った東北の地方都市には、かつて書店がたくさんあり、特に一番にぎわっていたのは、駅の近くのアーケードにある三階建ての書店だそうです。
東北で一番。日本で一番の本屋さんなんだぞ!と心の中で自慢していたそうです。
だからその書店の閉店を知ったときは、信じられず泣いたそうです。
この幸本書店の物語りを書きながら、ずっと幸せしかなかった。その空間を思い出していたそうです。
この本は作者が書店と本が好きだという想いがとてもよく伝わってきます。
幸本書店の三代目の店長の笑門さんが仕事中に亡くなるというショッキングな出来事からこの物語は始まりますが、最後は亡くなった笑門さんが、心から本と皆を愛していたことが改めてよくわかります。
以下ネタバレなのでお気を付けください。
一冊の図鑑で人生を変えた道二郎さん。
長い年月を経て本によって結ばれた彬夫さんと瑛子さん。
古い『かもめ』と新しい『かもめ』の二冊の本を胸に凛然と進む女優のアスカさん。
笑門さんが選んでくれた『ゾロリシリーズ』を今も買い続けている中学生の広空くんと颯太くん。
『緋文字』のディムズデール牧師に自分の罪を重ねて苦しんでいた作家の田母神さん。
笑門さんにアランの『幸福論』を処方してもらったアルバイトの水海さん。
そして、笑門さんに、本たちをまかされた、本のことばがわかる高校生の榎木むすぶ。
そして笑門さんのたおやかな笑顔。
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なんだろう…もったいない。本の声の聞こえる「むすぶ」と、突然亡くなってしまった、心優しい店長の死の真相…、うまく言えないんだけど、やたらに店長が幸薄いのも、盗作を責めない事に責められて死のうとするのも、女優を目指して上手くいかないのも、ひとりひとりが薄いキャラクターで無理矢理感が半端ない。詰め込み過ぎてるのか、読んでも腑に落ちないモヤモヤがすごく残る。私には合わなかった。
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初読み作家さんでしたがとても素敵なお話でした。店主の死でお店を閉めることになった本屋さん。舞台が書店なので出てくる方は基本的に本好きばかり。思い思いに別れを惜しむ姿にグッとくるものがありました。ゾロリ懐かしい。本屋さんって、紙の本って良いなぁと改めて思いました。そして謎のキャラむすぶくん。もう1冊シリーズが出ている(そちらが最初?)ようなので気になります。
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ミステリーと言う類の本は苦手で、読むか迷いましたが、題名と表紙に惹かれて読んでみました。
とてもスラスラ読めし、続きも早く読みたいとなり、すぐに読み終わってしまいました。
町の最後の本屋さんの最後の日の話し。本を大切に思ってる笑門さんの元に居た本達は、凄く幸せだったんだなぁと。幸本書店を訪れた人に本を選んだり、本の話しをしたりして笑顔にした笑門さん。
幸元笑門は、本も人も幸せにしてくれる素敵な人でした。