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商品説明
西田幾多郎は、実在の論理を徹底的に追究することで、「人生の問題」を究極まで突き詰めようとした。「善の研究」から「哲学論文集」まで代表作を順に読み解くことで、その思索の軌跡をたどり、西田哲学の核心に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
▼西田哲学のエッセンスを解き明かす。
急激な近代化を背景に新たな日本の哲学を構築する必要性に迫られた西田は、いかに「人生の問題」を哲学的課題として生涯、考究し続けたのか?
本書は『善の研究』から『哲学論文集』まで代表作を順に読み解くことで、実在の論理を徹底的に追究し、「いかに生き、いかに死ぬか」という問題を究極まで突き詰めようとした西田哲学の核心に迫る。【商品解説】
目次
- 序 西田幾多郎と同時代の読者たち
- 第一章 意識と論理のあいだ――西田哲学の原点
- 第二章 矛盾を包むものの追究――場所の論理
- 第三章 私は私に於てある――自覚と自己
- 第四章 迷える自己が見えてくる―― 一般者の自覚的体系
著者紹介
氣多雅子
- 略歴
- 〈氣多雅子〉1953年静岡市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。同大学名誉教授。「宗教経験の哲学」で日本宗教学会賞受賞。ほかの著書に「西田幾多郎『善の研究』」など。
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「究極統一」を求めて
2021/04/19 09:16
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投稿者:三分法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、西田幾多郎の哲学を叙述に従って忠実に読み解いていった、その結果見えてきたもののなかで、現代的な視点から見たきわだった特徴は、西田の思想が、宇宙人生の「究極統一」の要求に貫かれているということである。「究極統一」が生じる理由は、個人的な生死の問題を含む宇宙人生の問題は、「究極統一」の真理を見出すことによってしか解決できないからである。とすれば、西洋哲学と東洋の思想を対立させるのではなく、この二つを統合しなければならないという課題も見えてくる。西田は一貫して「究極統一」の真理を求めて苦闘した。西田が到達した真理は「絶対矛盾的自己同一」であり、「平常底」である。「究極統一」を要求する主体は私であるが、著者は「終章において」、西田の問題意識を現代に継続して考えてみれば、現代世界において「究極統一」の要求に動かされているのは、一人一人の個人ではなく、「自覚」的になることのできない科学とテクノロジーではないか。従って、現代におけるこの科学とテクノロジーの要求は、人間から離れたところで勝手に動き回り、人工知能の世界が自己自身を自ら構築していく動力となるかもしれないと述べている。一人の人間の生死と共に、人類の生死が問題となっているのが現代である。