紙の本
監視社会や生産性主義への批判
2021/07/17 13:05
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
100分では味わい尽くせない、物語の奥深さと鋭いメッセージを感じます。時間を忘れて、しっかりと読み耽りたいと思います。
紙の本
気づき、感じたこと
2020/09/29 23:36
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投稿者:せきた - この投稿者のレビュー一覧を見る
1 時間は川の流れのように、光陰矢のごとく過ぎていくものとは言えない。
前近代的な、いにしえの時間に思いを馳せてみる。
2 余裕をなくしたとき、人はこころを病む。その時、誰かに心の荷を一時的にでも託せれば(毒はいつも宿主を必要とするから吐き出すのが効果的)楽になる。話をすること、思いを共有することでこころは再生できる。
3 人は外的刺激で変状する、人は変わる(主体的というかは置いておく)。
これらを踏まえた 『モモ』は、希望の物語。テキスト読後に改めてこの作品を読むことがこれまた肝心と思う。
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最近、新聞にコロナの記事の中でモモの話が出ていた。どちらかというと批判的な見方での記事だったけど、あらためて本を再読してみたいと思った。
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テレビもいちおう録画。ひさびさに再読して、21世紀になってハードカバー版から少年文庫に入るにあたってかなり訳文に手が入ったと知った。(ハードカバー版も改訂されたのだろうか?)
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NHKのテキストなんて久〜しぶりに買いましたヨ。
だって今月はモモなんだもん。
このテキスト、読み物としてもボリュームあります。
第1回を視聴しました。正座して聞いちゃったよ。
モモはなぜ人の話が聞けたのか?
それは、徹底して受動的であったから。それができたのは、モモがある豊かさを自分の中に持っていたから。
ひゃー。そうありたいと思います。
心の中にある宇宙ねぇ。私の心の中にもあるのだろうか。あるはずだ。いや、あったなぁ。思い出そう。
第2回も楽しみだ。
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何かを成し遂げるには行動だけじゃなくタイミングが大切とか、何も無くなったところから新しいものが始まるとか、なるほどと言ったテーマが描かれ児童文学と侮ることなかれ。
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読んだけど
いや、面白いこと言ってるけど
これは、自分の読書体験の方が豊かだった…
いや、言葉としてはスッキリだけど
作品本体ともう少し時間的な距離をおいて読めばよかったかな…
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https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/100_momo/index.html#box04
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「ミヒャエル・エンデ『モモ』」河合俊雄著、NHK出版、2020.08.01
97p ¥576 C9497 (2020.08.31読了)(2020.07.27購入)
【目次】
【はじめに】子どもと大人の物語
第1回 モモは心の中にいる!
第2回 時間を奪う「灰色の男たち」
第3回 時間とは「いのち」である
第4回 「受動」から「能動」へ
☆関連図書(既読)
「モモ」ミヒャエル・エンデ著・大島かおり訳、岩波書店、1976.09.24
「河合隼雄スペシャル」河合俊雄著、NHK出版、2018.07.01
(アマゾンより)
ひとりの少女があなたに教えてくれること
ある日、街はずれの円形劇場跡に住み着いた少女モモ。彼女には、人びとの話に耳を傾けるだけで、彼らに自信を取り戻させる不思議な力があった。そこに現れたのが「灰色の男たち」。彼らは街のみなに時間の節約をもちかけ、浮いた時間を奪いとる「時間どろぼう」だった!
1973年の出版以来、世界中で翻訳された『モモ』は児童文学の傑作と名高い。しかしこの作品がもつ真価は、せわしない日常を生きる大人にこそ向けられている。時間の価値とは? 豊かな生とは? そして死とは? さまざまなメッセージに満ちた物語の神髄を、臨床心理学の立場から鮮やかに読みとく。
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「大人がファンタジーを読むことの意味」を再確認するにはエンデが最適だなと思う
「人と何かを共有することが、豊かな時間をつくりだす」
SNSやブログで一方的に自らをさらけ出すのではなく、閉じられた一対一の対話が人をかたちづくる。
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「モモ」のことは以前テレビで紹介されていたので存在は知っていたが、内容を番組を観て初めて知った。テキストの中で紹介された「モモ」のストーリーが面白かった。もし自分に映画やアニメ、マンガが作れたなら作りたくなるような内容の話だった。心理学者の視点から見た「モモ」の解説が読めて良かった。テキストを読んで、姪に「モモ」のことを教えたくなった。
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「星の時間」は、原作を読んでいてピンとこなかったところなので、解説してもらえてすっきりしました。逃してはならない時間。
「みずから」と「おのずから」もなるほど納得です。全てのタイミングがカチリと合ったときに動くことが肝要です。
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名作の読み方を教えてもらえる、名作。
過去に読んだはずの「モモ」にこれだけのことが書いてあったのかと、恥ずかしくなる。
1973年に発表されたこの作品は、どうしてこれだけ現代の病理を正確に描き出せたんだろう。
「灰色の男たち」は真実を告げず、時間を盗み、人々を孤立させる。子供たちは保護者からの愛情を失って、「社会の役に立つ」ことを目指し教育される。
日本はまさにモモに描かれた世界に見える。それを打ち破るには、モモと同じく「自然(じねん)」の時に「受動」で世界と繋がるのを辞め、「能動」へスイッチする必要がある。
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筆者は精神科医とのことであるが、心に響く言葉、解釈、筆致だなと思いながら読んだ。一つひとつの言葉がスッと胸に届き、モモという作品の良さを物凄く綺麗な情景として届けてくれる。同時に我々に警鐘を鳴らしてくれる。
時間に対して我々はどう向き合うべきで、我々はどんな生活をすべきなのか。聞くという姿勢はどんなものか。そういったことを考えるのに良い。
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児童文学は物語と現実の乖離が大きく、
「子どものころは楽しめるかもしれないけど、大人は消化しきれないんじゃないか?」
と考えてしまい、なんとなく敬遠していました。
しかし、本書を読むことで、『モモ』は一味違うということを気づかせてもらいました。
まず、『モモ』という児童向けの作品に二面性があることに驚きました。
前述のように、子どもからすると『モモ』は王道の“物語”であり、現実とはかけ離れた、ありえない空想を文学作品として楽しむものといえます。
一方で、大人が読むと、現代社会批判や文面批判をしたうえで、「これから人間はどう立ち向かえばいいのか」を考えさせられる自己啓発本のような楽しみ方ができるといえます。
このように、大人になってからもう一度読んでみると、さらに違った味が出るような、複数の解釈ができるような作品と子どもの頃に出会っておきたかったと思ってしまいました。
また、本書は臨床心理学者の視点から『モモ』を分析しており、他者の話を傾聴するモモの姿勢や途中で出てくる灰色の男たちなど、心理療法と結びつけながら考察されていたため、大変興味深い一冊だと思います。
ただ文章を素直に解釈するのではなく、さまざまな視点から考察しながら読書することの面白さ、大切さ、などを噛みしめることができる一冊だといえます。
最後に、この本を読んでから、「たかが児童文学」と思って『モモ』をはじめとした子ども向けの作品を読むことを躊躇っていたのですが、成人になった今、一度読んでみたい文学作品のうちの一つになりました。