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紙の本
白い病 (岩波文庫)
戦争目前の世界で、突如「雪崩のように」流行り始めた未知の疫病。そこへ特効薬を発見したという貧しい町医者が現れるが、施療に際し、彼は一つだけ条件を提示した−。1937年刊行...
白い病 (岩波文庫)
白い病
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商品説明
戦争目前の世界で、突如「雪崩のように」流行り始めた未知の疫病。そこへ特効薬を発見したという貧しい町医者が現れるが、施療に際し、彼は一つだけ条件を提示した−。1937年刊行の名作SF戯曲。【「TRC MARC」の商品解説】
戦争目前の世界で、突如「雪崩のように」流行り始めた未知の疫病。大理石のような白い斑点が体のどこかにできたが最後、人は生きながら腐敗してゆく。そこへ特効薬を発見したという貧しい町医者が現れたのだが——。死に至る病を前に、人びとは何を選ぶのか? 一九三七年刊行の名作SF戯曲が、現代の我々に鋭く問いかける。【商品解説】
目次
- 第一幕 枢密顧問官
- 第二幕 クリューク男爵
- 第三幕 元帥
- 付録
- 前書き
- 作者による解題
- 解説
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紙の本
錯覚
2022/09/28 21:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いろは - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編の後に付録として掲載された「前書き」を読みながら、つい最近書かれたもののように錯覚した。新型コロナのパンデミック、ウクライナを始めとする各地の紛争。それらについて書かれたのではないかとの錯覚。チャペックがこの戯曲を書く契機となったという理念の衝突は姿を変えながらも存在し、1937年当時と同じく今もまだ何も解決していない。チャペックの言葉が重くのし掛かる。「私たちは、単なる観客であってはならない。小さな民族のまったき正義、まったき生は、劇的な世界の対立のどちらの側にあるのかを知ろうと試みる戦士として、関与しなくてはならないだろう。」
紙の本
死に至る伝染病とファシズム
2020/10/25 12:23
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1937年刊行。第二次世界大戦勃発前夜。ファシズムの影がヨーロッパを覆いつつあった時代。
身体に白い斑点が表れ、肉が朽ちて悪臭を放ち、やがて死に至る伝染病「白い病」。貧しい人びとだけを診療する町医者が治療法を開発する。治癒にあたり彼が提示した条件とは…。
「ついに、私は人民を国民にしたのだ」ヒトラーを彷彿とさせる元帥の言葉。このひと言が全体主義の本質を表している。人民は国家という体制に編成され、祖国防衛を掲げて戦争に熱狂していく。死に至る白い病の治療法と引き換えにしても、戦争に突き進む。
決して旧くない、現代社会にも示唆を与える戯曲。
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未知の病…。
2021/06/22 01:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
未知の病が、蔓延していくなかで、やがて、国の問題となり、世界の問題となる。そしてまた、容赦ない病の広がりは、身分や地位を超えた脅威となっていく。
治療薬を見出した研究者のヒューマニズム的な考えと国の統治者の信念が衝突する一方、思慮ある人たちや自らの死を恐れ始めた人々は、平和と治療を選ぶべきだという考えに傾いていく。しかし、戦争の気運が高まり、焚き付けられた群衆は、思考を停止し、新しく正しい考えを、無知な暴力で潰してしまう。
短い戯曲ゆえの象徴性が、端的に核心をついた問題を、コンパクトに表現していて、わかりやすい。
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あらためて流行り病を考える
2020/12/22 18:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の日本の感染病を感がると流行り病の恐ろしさをこの本を読んであらためて考えさせられた。日本人の性格的にこの白い病のようなことにはならないだろうがこのまま見通しが立たず人々がどう行動をとるのか。。。恐ろしい。