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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/09/03
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/458,54p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-622-08936-0
- 国内送料無料
紙の本
アメリカの世紀と日本 黒船から安倍政権まで
著者 ケネス・B・パイル (著),山岡由美 (訳)
米国と密接で特異な関係を結んだ敗戦国日本は、無条件降伏政策の呪縛と米国覇権の時代をどう生きたのか。政治、経済、社会、法律、精神という多方位から容赦なく描き出す。米国きって...
アメリカの世紀と日本 黒船から安倍政権まで
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商品説明
米国と密接で特異な関係を結んだ敗戦国日本は、無条件降伏政策の呪縛と米国覇権の時代をどう生きたのか。政治、経済、社会、法律、精神という多方位から容赦なく描き出す。米国きっての日本研究者による、痛切な日本現代史。【「TRC MARC」の商品解説】
アメリカが世界の覇権を握り、新しい国際秩序を形成したことの影響を、日本ほど深く受けた国はない。日米のこの特異な関係を、ジョージ・ケナンは「不自然な親密さ」と呼んだ。
英国から独立を勝ち取り、自由主義を礎に建国された移民の国アメリカ。彼らアメリカ人が西にフロンティアを広げ、さらに太平洋の向こう側で遭遇した日本は、2000年もの間移民を知ることなく、自民族の共同体を重んじてきた保守的社会だった。やがてこの対照的な2か国は、太平洋をはさんで野心的な新興国として頭角を現す。日米戦争の起源である。
アメリカはこの戦争を、日本を完全に敗北させるための戦いと位置づけ、無条件降伏政策を追求した。敵国を軍事的に破るだけでなく自国に似せて改造するというのは、戦争の目的として未曾有のことだった。この野心的な政策が、戦争の趨勢と戦後の日本社会を規定することになる。それは日本の民主化を短期的には進めたが、決定的には困難に陥れ、対米従属と自国アイデンティティの両立という不可能を前に、日本は深刻な矛盾に陥る。
本書はアメリカの世紀を生きた日本を、政治、経済、社会、法律、精神という多方位から容赦なく描き出した。少しの希望とともに――。アメリカの世紀が暮れ始めた今、日本はどこへ向かうのか。米国きっての日本研究者による、痛切な日本現代史。【商品解説】
目次
- 序――不自然な親密さ
- 第1章 二つの新興国
- 第2章 無条件降伏政策
- 第3章 原爆使用の決定
- 第4章 米国人の手になる革命
- 第5章 日本の従属
- 第6章 日本人の魂を賭けて
- 第7章 奇妙な同盟
- 第8章 競合する資本主義
- 第9章 欧米モデルに収まらない日本社会
著者紹介
ケネス・B・パイル
- 略歴
- 〈ケネス・B.パイル〉ワシントン大学歴史学部および同大学ヘンリー・M・ジャクソン国際研究所名誉教授。全米アジア研究所設立、所長を務める。勲四等旭日中綬章を受章。著書に「欧化と国粋」「日本への疑問」など。
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紙の本
公平かつ客観的視点からの日米関係史
2020/11/23 20:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は60年代来日して丸山眞男や松本三之介にも学んだ米国の日本研究の重鎮だが、ペリー来航以来170年の詳細な日米関係史を書き上げた。叙述は欧米優位の上から目線では決してなく、史料をよく調べ日米双方に配慮した公平、客観的なものになっている。むしろ米国の読書に日本側の様々な事情を説明しようとしているかにさえ見える。最大のポイントは戦争終結目標が当初から無条件降伏だった事であり、これが戦後日本を米国が他律的に体制変革すると言う世界史上類のない事業になった。イラク戦争などに比しはるかに成功した部分が多いが、その事が今に至るまで様々な日米関係の問題を生じている。著者の公平な記述を読みながら、近代日本国の運命を何度も立ち止まって考えさせられた。大部な本だが大変読み応えがある。