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シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)
著者 森安孝夫 (著)
ソグド、ウイグル、マニ教が交錯する! 中央ユーラシアから見た世界史の素描を試みた書。大草原に展開した2千年におよぶ激動と、人類史の潮流を、行きかう宗教と言語に着目し、〈理...
シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)
【期間限定価格】シルクロード世界史
12/28まで通常1,760円
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商品説明
ソグド、ウイグル、マニ教が交錯する! 中央ユーラシアから見た世界史の素描を試みた書。大草原に展開した2千年におよぶ激動と、人類史の潮流を、行きかう宗教と言語に着目し、〈理科系的歴史学〉で解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
かつて、「歴史」を必要としたのは権力者だった。権力者は自らの支配を正当化するために歴史を書かせた。歴史家は往々にして、権力者に奉仕する者だったのである。しかし、近代歴史学の使命は、権力を監視し、批判することにこそある。近代世界の覇権を握った西洋文明を相対化し、西洋中心史観と中華主義からの脱却を訴える、白熱の世界史講座。
近代以前の世界では、中央ユーラシア諸民族の動向が、歴史を動かしていた。騎馬遊牧民はどのように登場し、その機動力と経済力は、いかに周辺諸国家に浸透していったのか。シルクロードのネットワークを媒介とした「前近代世界システム論」とは。ソグド人やウイグル人のキャラバン交易や、キリスト教の最大のライバルだったマニ教の動向などを、ユーラシア各地に残る古文書、石碑の読解から得たオリジナルな研究成果をもとに解明していく。そこから見えてくるのは、あらゆるモノは歴史的所産であり、文化・言語・思想から、政治・経済活動まで、すべては変化し混ざり合って生み出され、純粋な民族文化や普遍的な国家など存在しない、という真実である。さらに、近年日本で発見されて世界的な注目を浴びるマニ教絵画から、日本伝来の史料で明らかになるシルクロードの実像まで。「興亡の世界史」シリーズ最大の話題作『シルクロードと唐帝国』の著者による、待望の書下ろし。
【商品解説】
目次
- 序章 世界史を学ぶ理由
- 1 歴史を必要とするのは誰か
- 2 歴史と権力・権威・宗教
- 3 現代歴史学の使命
- 第一章 ユーラシア世界史の基本構造
- 1 人類史の潮流
- 2 歴史時代の始まり──農業革命から鉄器革命へ
- 3 戦争・交流・グローバル化の時代──騎馬遊牧民の登場から現代まで
- 第二章 騎馬遊牧民の機動力
- 1 馬の家畜化
著者紹介
森安孝夫
- 略歴
- 〈森安孝夫〉1948年福井県生まれ。東京大学文学部卒業。(財)東洋文庫監事・研究員。大阪大学名誉教授。博士(文学)。著書に「東西ウイグルと中央ユーラシア」など。
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近代以前のユーラシア大陸の歴史はシルクロード抜きには語れない
2020/11/10 17:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界のシルクロード史をけん引してきた著者が満を持して刊行。広大な視野と綿密な叙述によって描き出す、シルクロードに立脚する世界史概説の決定版。シルクロードの歴史は、未来を映し出す見取り図でもある。本書は今後、世界史を学ぶ上での必読書となり、多くの読者をみりょうしつづけることとなろう。
電子書籍
中央アジアの前近代社会システム
2022/01/04 21:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
中央アジアで活躍したソグド人やウイグル人の活躍が面白い。商人たちの手紙から頻繁にキャラバンが行き来していた様がよくわかる。最終章ではシルクロードと日本について述べられておりソグド人が来日したり、梵語と漢語の辞書が日本に残存していたり、マニ教の絵画が21世紀になって発見されたりと興味深い事項が多数述べられており勉強になった。
紙の本
読みやすい
2021/04/24 19:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:健 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著『シルクロードと唐帝国』はやや専門的で、一般の読者には少しハードルが高かったかも知れません。その後に出た本書はそれよりは少し読みやすくなっています。中央ユーラシア史の視点から世界史を8段階に区分する構想や、古代ウイグル語の手紙文の紹介、マニ教絵画が日本に伝えられていたというトピックなど、いずれも森安先生ならではの内容です。オリジナリティのない長ったらしい海外の訳書を読むよりも、本書一冊をじくり読む方がよほど知的好奇心を満たしてくれるでしょう。
紙の本
特に第五章が面白かった
2021/04/27 16:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱぴぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『シルクロードと唐帝国』に続いて、筆者の著作を拝読するのは今回で二冊目だが、今回も、面白く読むことができた。個人的にとくに面白かったのは、「第五章の1 古ウイグル文書を解読する」という章である。古ウイグル語の手紙や文書の編纂をライフワークになさっている方が書いているだけあって、なるほど、わけのわからない古いウイグル語の手紙や文書はこんな風に解読、分析していくのか!と教えられた。ウイグル語の書簡の基本構造や挨拶の定型句なども紹介してある。若い頃、学校で、日本語や英語の手紙の定型文を学んだときは、なんて退屈なんだ!と思っていたが、今回のように、遠い時代の、よくわからない言語の手紙の定型句などを教えてもらうと、逆に面白い。一見些細な手紙の型というものも、その拡がりなどを見ていくと、思いがけず壮大な歴史の流れを感じることになるということを、今回、改めて教えられて、感動した。