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紙の本
ルビィ (講談社文庫)
著者 重松清 (著)
自殺を図った中年作家ダザイさんは、3年前に自死したルビィと出会う。7人の命を救わないと天国に行けないという彼女に付き合ううち、出会う人々が同じ痛みを抱えていることを知り…...
ルビィ (講談社文庫)
ルビィ
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商品説明
自殺を図った中年作家ダザイさんは、3年前に自死したルビィと出会う。7人の命を救わないと天国に行けないという彼女に付き合ううち、出会う人々が同じ痛みを抱えていることを知り…。『週刊アサヒ芸能』連載に加筆し文庫化。【「TRC MARC」の商品解説】
同じ痛みを抱いて、俺たちは、生きている。
自ら命を絶った少女・ルビィと出会った、中年作家のダザイさん。
「ねえ、ダザイさん、一緒に行こうよ」
ルビィが誘ったのは、見知らぬ誰かの命を救うための旅だったーー。
作家の仕事に疲れて自殺を図ったダザイさんは、一人の少女・ルビィと出会った。三年前に命を絶った彼女は、「七人の命を救わないと天国に行けないの」。ダザイさんは、その義務(ノルマ)を果たす旅に付き合わされ、出会った人たちの心の中に自分と同じ痛みを次々に見つけて……。命の哀しさと尊さに涙する感動長編。
ひとの心の痛みをまっすぐに見つめ、
生きることへの尽きせぬ希望を描く傑作長編!
【商品解説】
著者紹介
重松清
- 略歴
- 1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、執筆活動に入る。1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木賞、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年に『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。小説作品に『流星ワゴン』『愛妻日記』『カシオペアの丘で』『赤ヘル1975』など多数。
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紙の本
「生きてるって、すごいんだよ」。重松清、幻の大作ついに刊行
2021/09/08 15:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説家が出会った一人の少女。20歳になるまえに自殺をした彼女には、亡くなるはずの人の命を救うミッションがあるという。寂しさは生きる気力さえも奪ってしまう。誰もがそれを隠して必死に生きてる。自ら命をたった少女ルビィと中年作家のダザイさん。2人は、寂しさの穴を心に寄り添うことで埋めたのだ。特別なことなんてしなくていい。ただ話を聞いて寄り添って大切な人を守りたい。
電子書籍
共感が分断を克服する
2021/12/12 12:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:悟り小僧 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書が面白いのは、「共感が人を救う」という設定にある。ダザイは職業も年齢も違う人たちの些細な言動に共感を見出すことで「シンクロ」し、その人たちを絶望から救っていく。普通はなんとなく相手を理解するものだが、ここでは必要性と切迫性の中で真に相手の立場になって考えることが求められる。このストーリーから言えるのは、誰しもがお互いに共感できる部分を持っていて、それを真摯に探すことの重要性ではないだろうか。
今の世の中では経歴や地位、年齢といったものさしで人が区切られ、分断が起きている。分断は対立を生み、無意味な傷付け合いをもたらす。それゆえに、生きてきた背景の違う人々がいかに分断を克服して、相手を理解し、歩み寄っていくのかが問題となる。
ダザイは相手の考えが分からなくても、必死で共感できる所を探す。そうしてシンクロすることで、その人の過去と今の思いを知り、初めてその人を真に理解するのである。とはいえ、現実には相手の本当の思いを理解するなど不可能に近い。理解しているという思い込みは、かえって相手に「本当の自分はそうではない」と思わせることになる。
そこで重要なのは、理解しようとするとっかかりではないか。経歴といった類型に相手を当てはめ、機械的に区切るのではなくて、ダザイのように相手との共通点を見出し、理解できないなりに理解しようとする姿勢が肝要だと思う。そのミクロな個々人の共感が、分断の克服というマクロな課題解決の第一歩となると信じている。
紙の本
ちょっと
2021/08/18 03:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
重松さんの書かれる、こういうテーマの作品が好きで期待してたのですが、ちょっと微妙なところも結構ありました。
人は、他の人からみれば些細なことで死にたくなるし絶望もするし何もかもが嫌になる。
それを誰かにわかってほしいけど、他人を理解なんてのは到底無理なわけで、結局、死を選ぶ人をこの世に留めるのはとても難しい。
生きてるってすごい、そう気づくのは生きてるうちにはなかなかできないのかもしれない。