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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍で「ウィルス」の存在に珍しさも違和感もなくなった現在、「赤い砂」の怖さもすんなりと受け入れられた。
犯人の、脅迫状の意味は何だったのか、ただの愉快犯的な意味合いなのか?親への反感なのか?何故こんな人間になったのか、知りたかった。
月明かりに満ちたラストが、印象的だった。
紙の本
実にタイムリーな内容
2021/03/13 08:08
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
未知のウィルスとの戦いを描き、このコロナ禍では正にタイムリーな話題だったが、
執筆されたのがかなり前、ということに驚いた。
序章からぐいぐい惹き付けられ、あっという間に読破した。割と早い段階で犯人は想像できたが、サイコパスが人為的にウィルスをばら蒔くなど、あり得なさそうなものの、世相を見ると国民の命よりも利権…と全くなくもないかも、と考えると非常に怖い。
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この時期ならではの内容
2020/12/11 19:45
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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
このコロナ禍のタイミングで、この内容とは。
しかも、執筆はコロナのコの字もない10年程前。
フィクションと分かっていながらも、結構現実味はあります。
ウィルスなんてどのように突然変異を起こすかわかったモンじゃあない。
この時期だから、読めた感じはあった。
当然、刑事モノとしても十分に面白かった。
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赤い砂の正体は?
2020/11/20 11:59
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
研究員が電車に飛び込む自殺が発生した。刑事の永瀬は捜査を行うも自殺と判断される。後日電車の運転手の飛び降り自殺、鑑識刑事の死と立て続け不審な事件が起こるも事件性なしと結論付けられる。ある日、探偵社の社長が飛び降り自殺をする。刑事の永瀬は探偵社の社長の自殺が3年前の2件の自殺と同僚の死に共通性を感じ独自に捜査を始める。調べるうちに赤い砂の存在が・・・。
実際にあり得る話だと思い読み進めていました。ウイルスの危険性を再認識しました。
日本にはないが、海外にはあるウイルスが日本に上陸した場合のことを考えるとちょっと恐ろしいですね。
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感染症を扱う小説は、やっぱり人為的なものから切り離せないんだなと思いました。
症状の出方に怖さがあります。
一人から、何千何万も広がっていくウイルスの怖さは、コロナ過だからこそ想像できてしまい、まさにいきなり文庫化した意味がありますね。
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タイムリーだなぁと思ったら、十年前に書かれた話でびっくり。
感染系の話は映画でも好きで見てしまうので、これもノンストップで読み終えた。
犯人と共犯者に関しては、なんか雑魚いなっとは思ってしまった。。
犯罪を犯すバックグラウンドがいまいち掴めず。。
全体的に登場人物の掘り下げがそこまでなので、この人なんだっけ、だれだっけと思うこともあり。。
ウイルスという未知のものに対して、自殺か事故か定義が難しい。
そこに真実はあってないのか、ないけどあるのか。
全てを明るみに出して、救われる人がどれだけいるのだろうとか。
感染の恐怖とは別に、永瀬さんのような行動をとるのは私はできない、弱い人間だなって思ってしまた。結局は保身だよね。
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伊岡さんの作品は好きなので「代償」、「悪寒」、「瑠璃色の雫」、「不審者」、
「本性」を読んでこの作品を手に取りました。
国立市疾病管理センター職員、電車の運転士、鑑識係、
警察官。
この四人の共通点は突然錯乱し、場合によっては他人を
傷つけて最後は自殺するということ。
刑事永瀬が同僚の死の真相を追っていくというサスペンスミステリー小説。
今はコロナ禍という苦境な時代の中なので、
ウイルスに対しても様々なメディアで知っていることが
多くなっていますが、この作品はそれよりも前の
2003年に既に感染症を題材にしたというのにとても
驚きました。
当時はあまり話題にもならなかったようですが、
今回コロナになったということで急遽出版されたそうです。
あとがきにもあったように作者の意地ということもあるので、
加筆することなく当時のままで出版されています。
それだけにウイルスやワクチンについての専門的な用語を
はじめとしてウイルスのメカニズムなどが詳細に描かれていて
今まで知り得なかったことまで簡単に解説されていたのでここでまたよく理解することが出来ました。
四人が謎の死を遂げるというミステリーを追いながら読み進めるのも
作品の醍醐味でありますが、それだけでなく「赤い砂」と呼ばれている
ウイルスの感染を追っていくと製薬会社の存在が浮き彫りになっていき、
これを巡って世の中の闇の社会が見えてくるのがこの作品の面白さだと思いました。
たった一人の人物からのしがないエゴから始まり、
それがウイルスという小さな生物を使うことによって
命を落とさなくても良い人が亡くなってしまうという
事実を知ってしまうと人間の愚かさを感じてしまいました。
これまで読んだ作者の傾向を考えてみると、
警察や社会に対しての反発の重さを描いていることが
多いと思いますが今回もそれは同じだと思いますが、
途中から亡くなった同僚の無念さや気になる女性を助けたい
という気持ちが強く表れていたような気がして
いつもとは違ったラストへの印象でした。
コロナ禍のブームで出版されたのかと思われがちですが、
それだけの内容ではなく、コロナに対しても通じる所があり、
現実と比較しながら読み進めると更に緊迫感も感じられて十分に読み応えのある作品だと思います。
一度は読んでみても損のない作品だと思うので
お勧めしたいと思います。
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新型コロナの混乱に乗じて、出版された今作。
発売から程なく購入したが、どちらかと言うとイヤミスな作者なので、読まずに放置していたが、読んでみたら、警察小説にウイルスものを掛けたような内容で、今と少し作風が異なる。
あとがきによると、デビューよりも前に書いた作品とのことで納得。
高田馬場駅で起きた飛び込み自殺。
自殺を図った男性は死亡。しかし、その現場検証に当たった鑑識課員や電車の運転手なども相次いで自殺。
自殺した鑑識課員の同期で、友人だった所轄の永瀬はこれらの連続した自殺に不信感を持つが、内部の事故にしたい上層部の圧力に負けてしまう。
3年後。
池袋で調査事務所の所長が飛び降り自殺を図る。
管轄は違うものの、永瀬の3年前の納得いかない気持ちに、再び火が付き、永瀬は上からの再三の注意を無視して、事件の真実にたどり着こうとする。
自殺の原因は通称「赤い砂」と呼ばれるウイルス。
感染から2週間で発症し、風邪のような症状から、錯乱状態になり、無言のまま自ら命を絶つ。
かなりショッキングな感染症状だが、今作ではパンデミックが起きる訳ではなく、人間の不注意から起きる、ごく狭い範囲の感染なのが、少し救いがある。
作者のあとがきにもあるが、今作はデビューを目指していた時期に書いていたもので、新型コロナの感染拡大に伴い、急遽文庫として発売されたとか。
やたらとひと昔前の感染症を描いた小説が平積みになる中の一冊で売られていたが、初版が2020年なのが不思議だったので、納得。
衝撃的な始まりだったが、中盤以降は普通のミステリーの要素が強く、イヤミスでもなく、比較的読みやすい作品だった。
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男が電車に飛び込んだ。現場検証を担当した鑑識係・工藤は、同僚の拳銃を奪い自らを撃った。電車の運転士も自殺。そして、拳銃を奪われた警察官も飛び降りる。工藤の親友の刑事・永瀬遼が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が届く。「赤い砂を償え」――自殺はなぜ連鎖するのか? 現代(いま)を映し出した書き下ろし傑作!
『代償』50万部突破
『悪寒』30万部突破の著者が放つ
感染症×警察小説
国立疾病管理センター職員、鑑識係、電車の運転士、交通課の警察官
――4人の死の共通点は、
「突然錯乱し、場合によっては他者を傷つけ、最後は自殺する」こと。
彼らに何が起きたのか――?
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謎の自殺の連鎖。
上層部は真相に迫ることを許さない中、ひとり動く永瀬。
最後の最後は結局どっちだったのか…。
ある意味「えー!」という終わり方だった。
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そのウィルスに感染すると、まずは風邪の症状が出て、二週間ほど経った後、突然錯乱し、場合によっては他者を傷つけ、最後は自殺してしまう。
男が電車に飛び込むところから物語の幕が上がる。
現場検証をした鑑識係、工藤は同僚の拳銃を奪い、自らを撃った。その拳銃を奪われた警察官も飛び降り自殺をする。
友人の工藤が不可解な行動に及んだことで、刑事の長瀬遼はこの一連の自殺に疑問を持ち、独自で捜索を始める。
まず調べてしまったのが、この作品がいつ書かれたのかだ。
コロナ禍の中、執筆されたのか?
否だった。それよりずっと以前、インフルエンザの薬、タミフルで異常行動するというニュースのもっと前だというから凄い。
伊岡先生にしてはパンチが弱い気もしたが、それでもあっという間に読めてしまうのは、やっぱり面白いからなんだろう。
先生のお名前で、期待し過ぎてしまった為、評価は★3.4くらいでm(_ _)m
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主人公の若造感が少し鼻につくが処女作に近い作品という事で納得した。とはいえ物語構成自体はやっぱり面白いなー。このまま作品制覇しそうw
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伊岡瞬氏による、いわゆるパンデミック・サスペンスというものでしょうか。
最近では、現実を反映し、ウイルス関係の小説も多数出ていますが、そのかけらもない20年前にこの小説が生み出されたことに驚きます。
ある男性の電車飛び込み自殺。
しかし、その電車の運転手、事故を調べた鑑識員、そしてその同僚警官、内々に調査していた探偵...など。
次々と謎の自殺が連鎖する。
いったい何が起こっているのか?
警視庁外山署の永瀬刑事は、周りの圧力に屈せず、自ら捜査を続ける。
しかし、次第に明らかになって来たのは、大手製薬会社の途方もない闇であった。
果たして、永瀬刑事は、真実に辿り着けるのか。
ラスト、永瀬刑事が発症するのか否か、読者に委ねられる形で終わりますが、ぜひ希望が見られる未来であって欲しいですね。
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第一部 感染(2000年7月)
第二部 潜伏 (2003年7月)
第三部 発症 (2003年8月)
一人の死、間をおいて二人の死、同じ間をおいて更に一人の死。自殺か事故か事件か。親友を亡くした刑事は動かない組織の中で死の理由を探る。ウイルスとワクチン、大手製薬会社の闇の深さに寒気がする
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連鎖する自殺、その原因はある製薬会社から持ち出されたウイルスだった…。解決の糸口が見えない事件だったが戸山署刑事永瀬の執念の捜査によりで事態は急転するが、永瀬にも感染の可能性が…。あとがきによればデビュー前の作品を編集して世に出した作品とのこと、少し作風が異なるように感じたのは気のせい?