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読割 50
紙の本
眠れない夜は体を脱いで (中公文庫)
著者 彩瀬まる (著)
自分でいることに窮屈さを覚えた人々が夜な夜な掲示板に集い…。“私”とうまくつきあえない、悩める人々を解放する物語。「小鳥の爪先」「マリアを愛する」など全5編を収録する。【...
眠れない夜は体を脱いで (中公文庫)
眠れない夜は体を脱いで
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商品説明
自分でいることに窮屈さを覚えた人々が夜な夜な掲示板に集い…。“私”とうまくつきあえない、悩める人々を解放する物語。「小鳥の爪先」「マリアを愛する」など全5編を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
自分の顔がしっくりこない男子高校生。五十過ぎに始めた合気道で若い男の子とペアを組むことになった会社員。恋人の元カノの存在に拘泥する女子大生。妻も部下も、なぜ自分を不快にさせるのかと苛立つ銀行支店長。彼らは「手の画像を見せて」という不思議なネット掲示板に辿り着く……。「私」という違和感に優しく寄り添う物語。〈解説〉吉川トリコ【商品解説】
収録作品一覧
小鳥の爪先 | 7−48 | |
---|---|---|
あざが薄れるころ | 49−103 | |
マリアを愛する | 105−150 |
著者紹介
彩瀬まる
- 略歴
- 彩瀬まる
1986年千葉県生まれ。上智大学文学部卒業。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。主な著書に『やがて海へと届く』『くちなし』『森があふれる』『さいはての家』『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』などがある。
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書店員レビュー
まっすぐにあなたと話したい
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
眠れない夜に「手の画像を見せて」という掲示板のスレッドにたどりついた人々。
彼らはみな、なにかしら外側に関わるもやもやとした劣等感や違和感を抱えていた。
私もからだというものに対してときどき扱いづらさを感じてしまう。
見た目という判断基準はとても強烈で、美しいから近づきたくなったり、逆にその美しさがまるで自分を辱めてくる敵のようにおもえて身構えてしまったりする。
そこに対象自身の心などなくて、あるのは過剰な自意識で素直になれない自分だけなのだとわかっていても、瞬間的に知りもしない相手の心を外見から得たイメージから都合よく想像しては、ギャップを感じたとたんに戸惑っている。
そういう身勝手さは、意識してもなかなか消えてくれない。
いっそのことすべての人がみな同じ姿だったらよかったのに、なんて、つい考えてもしかたがないことを夢みてしまうこともあった。
もっとまっすぐに近づくことができたなら、あるいは理解できないものはそのまま放っておくことができたならば、もっといろんなことがみえてくるのだろうか。
「私を変な子のままでいさせてくれて、ありがとう」
読了後、改めて目にした帯の言葉は、ぐっとくるものがあった。
紙の本
好きな一冊
2021/01/15 04:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
どのお話も、共感できる部分や嫌悪を抱く部分があり、とても人間らしい作品集だと思う。
昔から女性でいることに違和感があり、しかし、男性になりたいのかと問われればそれもまた何か違う気がする…解説にもあったように、境界があやふやな状態でいたい自分には、登場人物たちの気持ちが結構わかる気がして。
なんというか…いつか体を脱いでしまえる日がくるといいな、って思えた一冊でした。
紙の本
若手女流作家である彩瀬まる氏が描く、「私」という違和感に優しく寄り添った不思議な物語です!
2020/12/08 09:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『花に眩む』や『暗い夜、星を数えて』、『あのひとは蜘蛛を潰せない』などの作品で知られる若手女流作家の彩瀬まる氏の作品です。同書は、自分でいることに窮屈さを覚えた人々が夜な夜な掲示板に集うという物語です。例えば、自分の顔がしっくりこない男子高校生、50過ぎに始めた合気道で若い男の子とペアを組むことになった会社員、恋人の元カノの存在に拘泥する女子大生、妻も部下もなぜ自分を不快にさせるのかと苛立つ銀行支店長などです。こうした人たちは「手の画像を見せて」という不思議なネット掲示板に辿り着いていきます。「私」という違和感に優しく寄り添う不思議な物語です。
紙の本
深心身
2024/01/19 01:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
身体は精神の檻。
という言い方があったような気がするけれど。
自分自身、
この乗り物でうまく生きられそうな気がしたのは大学生になってから。
一時だけでも身体性をなくして外界と関わってみたいというのは、
だれもが考えることなんじゃなかろうか。
作品としては、すこし出来過ぎな感じもあったけれど、
短編のつながりもきれいに回収されるいい作品だった。
紙の本
彩瀬さんは本当にいろんな人物になれる視点を持っている。
2021/05/16 09:41
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投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この短編集の名でも少なくとも10人の役を持っている。全ての人の気持ちを説明してくれている。その一つ一つの気持ちをすんなり理解できるようになった今の自分が、誰かを助けるお手伝いをする仕事ができるという自信につながっている。彩瀬さんがその自信を確認させてくれる。いろんな人が、いろんなことを考えていて、いろんな思いを持っているから、助ける時は私がどうしたいかという自分の考えはほとんど要らない。だからもっと柔軟でありたい。
電子書籍
ネット掲示板
2023/04/26 20:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネット掲示板は、時々あけて見ていますが、こんなこと、不思議すぎます。「手の画像を見せて」という?なメッセージがあるネット掲示板に、それぞれ、自分に、違和感や不快感などなどさまざまな悩みを持つ人たちが。