言葉にできない想いは本当にあるのか ＷＯＲＤ ＨＵＮＴ

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著者は作詞家であり、言葉を生業にしている人である。
そんな彼が、テレビや曲の歌詞など身近なところで耳にした言葉についてまとめた一冊。
その解説はとても興味深く、解説される言葉を発した本人が意図した以上の解釈であるようにも思う。
ちょっとした言い回しに引っかかり、それを面白く捉える。
言葉の意味は、受け手によってだいぶ変わるのだと改めて思った。

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言語は時代や社会の影響をもろに受けるから、
逆に「ことば」を色んな切り口で考えたら時代が見えてくるんだな

そんなことを感じた、作詞家による「ことば」についての本。

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作詞家のいしわたり淳治さん（元SUPARCAR）による「言葉」の解説本。タイトル的に「言葉の紡ぎ方」みたいなハウトゥー本かと思ってたけど、そういう内容ではなくて、歌詞、流行語、広告コピー、会話…いろんなシーンでいしわたりさんが気になった118の言葉を題材に、思考、解説を加えたコラムのような本。

自分がとくに気になった言葉。
・日によります
・どれが卵の味かわからない
・新幹線投げればいいじゃん
・話の種
・パワーしゅんでる
・味わいのない年寄り

あと、自分も言葉に携わっている仕事をしているので、いしわたりさんのように普段から「気になる言葉の採集」をしておこうかなと思った

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作詞家・音楽プロデューサーとして知られる著者の朝日新聞デジタルでの連載が書籍化。言葉をテーマにしたエッセイ集。歌詞だけでなくテレビ番組での発言など対象範囲は非常に幅広い。知っている言葉でも自分とは異なる視点からの解釈に触れられるのが面白かった。個人的には（これは本書で初めて知った言葉だけど）BURNOUT SYNDROMES 石川大裕の「どれが卵の味かわからない。」が好きｗ

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作詞家が言葉について語る、という魅力に取り憑かれ、迷わず手に取りました。

『はじめに』でも書いてあるように、『言葉はいつだって感情の近似値に過ぎない』というワードはまさに至言。

冒頭から、「すごい」が零れる。

近似値に近付くほど、「共感」は増える。そして、自分も使ってみたくなる。
「コピペじゃん」と言われるかもしれないけれど、それを言った時の口の感触を、自分で再現したくて、ついつい使ってしまうものです。


この本では、著者自らが気になった言葉を、流行語とか関係なく取り上げ語る形式をとっています。

思いつきでいった言葉、考えに考えて作り上げたフレーズ、そしてなぜ？と考えてしまう言葉。

用意された話や定型句ばかりでなくて、ときにはスパイスをきかせて、言葉を選んでみるのも、悪くないかもしれませんね。

まぁ、ほとんど空振りに終わるので、勇気が入りますが、ときどきホームランが打てるかも。

そんな淡い期待を抱きながら、本日も駄文を書き続ける　笑

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これを読んだ後は、言葉に敏感になりそう。この表現上手いなーっていうのを自分でも見つけたいなぁ。「燃やすしかないゴミ」と「日によります」が一番好き。

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「関ジャム」等でおなじみの作詞家・いしわたり淳治氏が、世の中にあふれる言葉の中から気になるワードをピックアップし、丁寧に紐解いていく本。チョイスされる言葉は歌詞の中の一行だったり、流行語だったり、バラエティ番組でタレントが発した一言だったりする。ひとつひとつの解説がおもしろいのはさることながら、気になる言葉をピックアップするためのアンテナの張り巡らせ方がユニークで、さすが言葉を生業にしている人だなと思う。
言葉にできない想いは本当にあるのか。そもそも私たちは常日頃、想いを言葉にできているのだろうか。できていないかもしれない。それでも言葉にしようとすることを諦められないから、今日も明日もキーボードを叩きながらもがき続けるのだと思う。

【読んだ目的・理由】本屋で気になって
【入手経路】買った
【詳細評価】☆3.9
【一番好きな表現】今日はうまく言葉に出来たとしても、明日には髪の毛一本の太さの何千分の一くらいにほんの少しだけ、ニュアンスが変わっている。そんな世界で私たちは暮らしているのだ。（本文から引用）

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参考になるところは多い。

言葉は、コミニュケーションツールなので、使い方次第で武器にもなるし、凶器にもなる。

自分ご言いたいことの反対を言って、最後に言いたいことを言う表現は使ってみたいと思う。

あえて、最後の言葉を言わずに、相手に想像させることも良い方法だ。

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一言に対してこれだけ解釈するの凄いですよねという本。いかにも狙ってかかれた凄い言葉だけじゃ無くて、ゴミ箱に記載された言葉まで解釈してる。

それはさておき、1点気になったのが本の記載で、Aマッソが彼氏いますか？みたいな質問やイケメン俳優に狂喜乱舞するのを求められるのが嫌っていうのは個人的に理解できて辛かった。
何故なら、純度の高い女友達の中で職人的に一番面白い競争してる時に、その面白い競争のルールにイケメン男性という異物を持ち込まれてルールを外されることだから。ただ、後の文章読むと、イケメンに狂喜乱舞が嫌なら、イケメンにたいして興味ない女友達的な客に対してウケること言うしかないし、話芸で動くのかキャラで動くのか、そういう自分達が苦手なルールに持ち込まれないポジション取りを企画レイヤーから踏み込んでしないといけないんだろうなという思い。彼女たちも人様を笑わせるのが仕事なんで。

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それな！って思える部分があって
読んでて面白かったのと、
(LUXのCM話とか)
今まで知らなかった誰かの名言や
歌詞なんかを彼の着目した部分で紹介
してくれていて、それらが結構好きな感じ
だった。

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言葉を生業としているひとなのだから当たり前なのだけど、、言葉から感じる印象とか違和感にとても敏感で、面白い受け取り方をされるひとなのだなと思った。感じたことから考えをどんどん掘り下げていくのって、楽しいことだ。ちょっとふざけるくらいに、何で？どうして？と考える言葉遊び、結構好きなほうだけどもっとやっていこうと思った。

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　あるか？ないか？についてではなく、言葉を挙げて思ったことが書いてあります。
　伝えるのはイラストや写真ではなく文章。シンプル。静か。
　家族は偉そうな文章だからイヤと言ってましたが、私は気にならず。

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いしわたりさんの観察力が面白かったです。

日常から高いアンテナを立てているから、いろんな言葉が引っかかる。
それを丁寧に分析して、また言葉にする。プロの作詞家は凄いですね！

ただ、考えすぎかなぁ。とか、それ面白いか？と感じることもしばしば。

まぁ、それがエッセイの良さだもんね。よきよき。

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ひとつひとつが短くてさらっと読めるけれど、時々ふと手を止めて、言葉をゆっくりと味わいたくなるエッセイでした。何気なく耳にしたり目にしたりする言葉に対しての感じ方が変わりそうです。

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「言葉」に対して、こんなにも真剣に向き合ってる方がいたとは。日常の端々にある何気ない言葉から、こんなにも感じるものがあるとは。

「自分を持っている」という言葉から、自分らしさとは何かを考える。自分を背負って生きる」ほうが逞しく生きていけそう。

「心が折れる」という言葉から、“心”の形状を考える。折れるのなら棒状。凹むのならパイプ状、はずむのならゴムのようなもの。…etc
結局、心は“ゴムのように柔らかい直径10㎝以下の透明な筒状の蓋のある入れ物に似た私の中に住んでいる生き物”というところまで想像をふくらましていける。

言葉一つ一つに対する感性をぐっと高めることが出来れば、なんだか人生が豊かになるような気がする。


気に入った話は、「×はやべえ」と「みなさん、何してるんですか！？」。

「×はやべえ」より。
シャーペンのことを「削らないでいい無限の鉛筆」、ボールペンのことを「消しゴムに勝つペン」と呼ぶ。シャーペンやボールペンという名前を知ってしまっている私には、こんな呼び方はできない。当たり前の枠の中から飛び出ることは難しいが、普通じゃないところから生まれるものに“センス”を感じる。

「みなさん、何してるんですか！？」より。
「みなさん、お元気ですか？」のノリで、「みなさん、何してるんですか！？」と言われると、こっちが「！？」となってしまう。
でも実際、元気にしてるかどうかなんて、さして気にしてない。世の皆が話している言葉、ある種の定型文のようなものに！自分の気持ちを当てはめて話しているに近い。
自分の気持ちをしっかり“直訳”すると、「みなさん、何してるんですか！？」になってしまう。
自分の感情を正確に言葉にするって、どういうことなんだろう。