- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/03/10
- 出版社: 日経BP日本経済新聞出版本部
- レーベル: 日経プレミアシリーズ
- サイズ:18cm/253p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-532-26453-6
読割 50
紙の本
安いニッポン 「価格」が示す停滞 (日経プレミアシリーズ)
著者 中藤 玲 (著)
ディズニーは世界で最安値水準。日本の初任給はスイスの3分の1…。物価も給与も「安い国」となりつつある日本。30年間の停滞から脱却する糸口はあるのか。SNSで話題を呼んだ『...
安いニッポン 「価格」が示す停滞 (日経プレミアシリーズ)
安いニッポン 「価格」が示す停滞
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商品説明
ディズニーは世界で最安値水準。日本の初任給はスイスの3分の1…。物価も給与も「安い国」となりつつある日本。30年間の停滞から脱却する糸口はあるのか。SNSで話題を呼んだ『日本経済新聞』記事をベースにした新書版。【「TRC MARC」の商品解説】
ディズニーの入場料8200円は世界では最安値、
富裕層が満足できるホテルが日本にはない、
年収1400万円のSEは海外で低収入、
ダイソー商品は、バンコクでは200円以上……
ときには、新興国からみても「安い」国となりつつある日本の現状について、
物価、人材、不動産など、さまざまな方面から記者が取材。
コロナ禍を経てこのまま少しずつ貧しい国になるしかないのか。脱却の出口はあるか。
取材と調査から現状を伝え、識者の意見にその解決の糸口を探る。
2019年末から2020年にかけて日経本紙および電子版で公開され、
大きな話題をよんだ特集記事の大幅加筆バージョンを新書化。
「日本の賃金はこの30年間全く成長していない」
――年々賃金の上がる諸外国から取り残され、物価も賃金も「安い国」となりつつある日本。
国は、企業は、個人はこれからいったい何をすべきなのか?
百円ショップ、回転寿司、シリコンバレー、インド、アニメ制作会社、京都、ニセコ、西川口……
日経記者が現場から安いニッポンの実情を伝え、その解決の糸口を探る。
「成長を続ける世界から日本は置き去りになり、人材やモノを買い負ける。皆が300円の牛丼に収束していると、いつの日か牛丼も食べられなくなってしまう。
「安さ」は生活者から見ると「生活しやすい」が、供給者の観点では収益が上がらない。すると賃金は据え置かれ、消費が動かず、需要が増えない悪循環に陥る。企業はなるべく値下げせずに最低限まで生産コストを下げたくなる。
果たしてこれで、世界の秩序をガラリと変えるようなイノベーションが生まれるだろうか」(「はじめに」より) 【商品解説】
目次
- 第1章 ディズニーもダイソーも世界最安値水準――物価の安い国
- 第2章 年収1400万円は「低所得」?――人材の安い国
- 第3章 「買われる」ニッポンーー外資マネー流入の先に
- 第4章 安いニッポンの未来――コロナ後の世界はどうなるか
著者紹介
中藤 玲
- 略歴
- 〈中藤玲〉1987年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。愛媛新聞社を経て、日本経済新聞社入社。
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まさかここまでとは
2022/03/17 17:09
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本が安いから海外から観光客が来るのだと聞いてはいましたが、まさかここまでとは思っていませんでした。労働者の賃金を上げる、労働生産性を高めるなど早急に手を打たなければ、日本は貧しい国になってしまうでしょう。そういえば、私の単価も10年近く全く上がっていないことに気づきました。
紙の本
凋落
2022/02/03 23:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ディズニーランドの入場料やビックマックの国際価格との比較で日本の「安さ」が明確な現状。思えば「お、も、て、な、し」も、サービスの強要、サービス業に対しての値切り感ではないのか。
日本のシビアな凋落を浮き彫りにした一冊です。
紙の本
「お人よし国家」日本の末路(最期)を予感させる一書
2022/04/09 18:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで、デフレ一般について論じる書籍は汗牛充棟であったが、海外との比較などを踏まえ、「安さ」のもたらすネガティブ・インパクトについて、このように具体的な警告をわかりやすくかつ明瞭に示してくれたものには個人的には出遭わなかった。取り上げられている個々の事象に関してはそれぞれ断片的に聞きかじってはいたものの、そういった点と点がつながり、大きな見取り図を与えられたという印象。時宜を得た好著だと思います。
ただ、著者いわく、「既に処方箋は見えている」(233頁)とのことだが、それは本当なのか?
本書を読んでの私見としては、今の日本はとにかく、(1)賃金上昇(実質賃金のアップ、企業が溜め込み過ぎ、配当をしても多くを海外投資家が持っていってしまうのが実情)、(2)金利引き上げ(ゼロ金利は実質的に個人から金融機関・企業への所得移転、非効率・低生産性の企業などが温存される(淘汰が起きない)大きな原因、日本経済はこのままでは「低体温化」で死に至るのは必定)、(3)税制・税使途の抜本的見直し(中間層への課税が「酷税」状態、資本・配当課税の強化、あと税金のバラ撒き(例えば、近時のGo Toや飲食店への協力金支払い)は相対的には意味がなく国民一般の依存体質を増長させるだけなので止めるべき)の三大改革をやらないともう持たないだろうなと思う昨今です。
紙の本
物価がやすければ良いというものでもない
2021/07/01 21:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は日本経済新聞に掲載された「安いニッポン」などの記事をベースに加筆されたものである。著者は「はじめに」で、本書執筆の動機・問題意識を次のように記している。<「安さ」は生活者から見ると「生活しやすい」が、供給者の観点では収益が上がらない。すると賃金は据え置かれ、消費が動かず需要が増えない悪循環に陥る。いったん下げた価格は再び上げられないため、企業はなるべく値下げせずに最低限まで生産コストを下げたくなる。果たしてこれで、世界の秩序をガラリと変えるようなイノベーションが生まれるだろうか。個々の企業にとっては最適解でも。「安さ」はまさしく、日本の停滞と結びついているのだ。>本書で紹介されている日本の物価や人件費が安い一例を次にあげる。◆訪日外国人で込み合う家電量販店の幹部のつぶやき、「彼らは日本が素晴らしいから何度も来ているんじゃない。お買い得だから来ているだけだ。」◆赤城乳業の氷菓「ガリガリ君」が25年ぶりに60円から70円に値上げしたことをニューヨークタイムズが1面で取り上げた。日本は景気低迷で物価が上昇していないため、企業の値上げが重要ニュースになることを驚きを持って伝えた。◆日本の労働生産性が主要先進国で最下位である背景の一つに、日本の価格付けの安さがある。◆日本の賃金は安い。その結果日本を代表する大企業のNTTグループでさえ研究開発人材は35歳までに3割がGAFAなどに引き抜かれる。日本企業がインド工科大学のIT人材の学生を採用しようとしても給与の壁が人材獲得のネックとなっている。◆技術があるのに日本の大企業が興味を示さない中小企業を海外企業が安く買いたたいている。
こうした現状を踏まえると、日本を長期停滞から脱出させるための政策として、適度な物価上昇とそれを上回る賃金アップが必要であることがわかる。
紙の本
日本の現状がわかる
2021/04/15 19:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アイス - この投稿者のレビュー一覧を見る
身近なマクドナルドのビッグマックで日本のやすさがわかり、港区の給与がサンフランシスコでは低所得になることを例に日本のやすさを示していて今の日本の現状に少し危機感を感じた。
紙の本
今後の日本
2022/08/11 12:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何十年もの間、停滞してきた日本の今後について、いろいろな角度から分析されていて、よかったです。どうなるのか、興味深く読むことができました。