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商品説明
【サントリー学芸賞思想・歴史部門(第43回)】2度にわたる世界大戦の時期にドイツで急増した戦争障害者は、どのようなその後を生きたのか。公的支援や医療の発達、義肢などの発展と、他方での差別や貧困、ナチへの傾倒など多面的な実態を描き、現代福祉の淵源を示す。【「TRC MARC」の商品解説】
二度の大戦により、300万人におよぶ大量の戦争障害者を生み出したドイツで、国家に奉仕した「英雄」はどのようなその後を生きたのか。公的支援や医療の発達、義肢や盲導犬などの補助具の発展と、他方での差別や貧困、ナチへの傾倒などの多面的な実態を丁寧に描き、現代福祉の淵源を示す。【商品解説】
目次
- 序章 戦争障害者の時代
- 第Ⅰ部 第一次世界大戦へ
- 第1章 英雄か「怪物」か
- はじめに
- 一 近代以前の表象と支援
- 二 国民軍の創設と民間慈善の組織化
- 三 統一戦争期の戦争障害者支援−軍事年金法の拡充
- 四 第一次世界大戦前の状況−一九〇六年の軍事年金法改正
- おわりに
- 第2章 「労働による自立」
著者紹介
北村 陽子
- 略歴
- 〈北村陽子〉名古屋大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。同大学大学院人文学研究科准教授。博士(歴史学)。
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アカデミックな内容だが示唆に富む
2021/12/11 00:18
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の傷痍軍人などに興味があり、手に取ってみた。
こちらは「20世紀ドイツの経験と福祉国家」と言うサブタイトルがついているように、ドイツの戦争障害者についての社会史を丹念に調べた老作である。
第一次世界大戦後のドイツが全国援護法が制定されて戦争に関わった人たちの救済が社会福祉の拡充につながったと言う。
しかしその後のナチ政権で援護法は停止され、傷ついた兵士たちは取り残されていく。敗戦後は連合国軍の占領下で、ナチス支持者と見なされたそうだ。
歴史に翻弄される戦争障害者だが、日本の取り残された元兵士たちの扱いと比べたらまだマシに思えるのは、両国社会の人権感覚の違いだろうか。
一般向けではないことを、覚悟の上、読まなくてはちとつらいかも。