紙の本
なんでだろう
2021/10/18 08:53
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投稿者:みぽこぽこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
激しい悲しみやつらさ、飛び上がる喜びなど何も起こらないのに、途中少し涙が出て困りました。
亡き祖母の思い出や、丁寧な暮らし、心地よい言葉、触れながら新しい出会いに色んな事を吸収して。
連句というもので呼吸をして。
仕事はひと休み中だけど、なんて得るものの多い日々かと羨ましい限りです。
紙の本
上品で風流な時間
2021/12/06 17:04
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投稿者:如月 弥生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
連句は俳句と同じで制限された文字数、季語を必ず入れるという規則はもとより、同じ題材を使わないとか、前の句からの関連性の近さ遠さの律動にこだわるとか、他にも様々な式目がありました。そんな縛りの中で多人数で一つの世界を作り、森羅万象を描くという表現方法らしいです。溢れんばかりの教養と語彙と想像・創造力がかなり必要そうですね。とてつもなく難しそうですが、登場人物たちはお弁当、お菓子を楽しみながら日々の生活を表現しているに過ぎません。でも上品で風流な時間です。
「見える花見えない花を浴びてをり」
一葉が詠んだ連句の中の一句です。彼女は祖母が口にしていた句を思い出し、それに触発されてこの句を詠みました。一葉からの説明は一切なしですが、この句はメンバーたちの過去の記憶を呼び起こし、絶賛されることになります。この句の背景を敏感に感じ取ったんですね。亡きメンバーを偲んだ良いシーンでした。
紙の本
草餅最高
2021/05/09 17:37
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ポップと連句を巻くという未知の世界で、ものを作っているときはみんな遠いところにつながっていると思えてくる。実在の和菓子屋さんに是非とも行きたくなる。
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元書店員の一葉が、亡くなった祖母の通っていた連句の場に「お菓子」を届けに行った事で、はからずとも人との出会いや思い出、自分の出来ることを見つけていく物語。登場するお菓子の美味しそうなこと! 日本の言葉の美しさも感じる。一葉がこれから どんな道に進むか、もう少し話が進んでも良かったかなーとは思う。
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連句というものを初めて知りました。文字通り連なること、言葉を繋げること、転じて人と人との繋がりなどが作品テーマかなと思います。さらに主人公が仕事とするポップ作成からは、伝えることなんかもテーマかもしれません。
メインとなる連句は面白い句あり、ハッとするほど美しい句ありで楽しいです。
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連句というものがあることを初めて知った。
俳句でも難しそうなのに、色んな決まりごとがあり、句を繋げていくことの難しさ。でもやればやるほど面白くなるのでしょう。
続きがあるかなと思うので、主人公のこれからも含めて楽しみです。
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「連句」がどのようなものか知らなかったので、ルールの入り口を垣間見る事ができて面白かった。主人公はちょっと上手く事が進みすぎてる感もあるけれど、恐らくシリーズ化前提で書かれているので続きが楽しみ。
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恥ずかしながら、連句というものを初めて知った。
無き祖母が通っていた連句の会に、ふとしたことから一葉も通うようになる。
一番にならなくていい、個性を活かして自由に表現する場。
一葉が知らない、祖母が居た場所。
人から人へ、受け継がれていく想い。
ほしおさんらしい、穏やかでありながら、前向きになれる物語。
楽しみなシリーズがまた増えた。
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穏やかな文章で、ゆったりと進む物語にとても好感が持てます。丁寧な物語。
連歌を通して亡き祖母の世界を知り、自分も違い世界を味わっていく..その過程がとても丁寧で、
改革って何も激変だけじゃないな...と感じました。
季節を大切に、日々を愛おしく暮らす、そに大切を味わえる一冊です。
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おばあちゃんの残した連句と季節のお菓子のメモ書きに導かれて主人公が辿り着く場所が素敵だ
ほんわかとした優しい時間がそこに流れている
何かを失ってからの人生が、こんなに温かいものなら、それまでの人生も愛おしく感じられるんだろうか
カフェの窓辺の席や大きな公園で読みたくなる一冊
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影響受けやすいのは解っていますが、
連句いいですね…
前の句と敢えて離すとか
一句一句を見たらバラバラのようだけど、
まとめてみると一つの大きな流れになっているという…
人がまた人を呼び、ポップの仕事が確立していくという、ほしおさんテイストは、正直若干痒くなってきてるけど、
素敵なものが素敵と伝わってくるので◯
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「連句」の存在を初めて知った。他の人と句を繋いでいくことで新しい世界が広がる。最初、私には無理だなと思っていたが、読み終わったらやってみたい気持ちに変わっていた。
一緒に句を作ることによってその人の深いところを知っていく。時には家族よりも深く…。他人と関わらなくても生きていける世の中、関わることが面倒に思うこともあるが、「生きることは、わからない人といっしょにいること。」という言葉はとても大切だと感じた。
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p.132「ずっと同じ町に住んでても、町もどんどん変わっていくでしょう?古い人はむかしを引きずって風景を見るけど、若い人は全然ちがう受け取り方をする。そこがおもしろい。ちがう世代の人と話すのって、一種の冒険だと思うんですよ。別の見方を知るための。そうやって、知らないものに触れることで、あたらしい言葉が生まれる」
私の知らなかった世界、連句。
「春」から連想する言葉だけでも、霞、かげろう、おぼろ。そして、初春、仲春、晩春。
日本語の奥深さを改めて知りました。
英語なら、spring ただ一言なのに。
そして、私の知らない東京の地名。
上野桜木、馬込、日暮里・・・。
老舗のお菓子屋さんが出てくるたびにGoogleで場所を調べて。丁寧に読みました。
この物語の中で、連句の会に集まってくる方々は老若男女、職業もいろいろ。
異業種の方との出会い、そして連句を通して季節の移り変わりや土地の今昔を語りながら、ことばを大切に扱う時間って素敵だなぁと思いながら読みました。
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連句をテーマにした小説でした。連句を通して亡くなった祖母に想いを巡らせる場面はじんわりと心が温まる気持ちになりました。
連句だけでなく主人公が新しい仕事を手に入れて奮闘する姿も素敵でした。
セリフが多くて読んでいてちょっと疲れたときもありましたが(?)、ストーリーが綺麗で連句の世界に興味を持てた素敵な作品だと思いました
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主人公が、社会人を数年間経験したところで、図らずも一旦休憩時間を得て自身と向き合うというストーリー。
私は仕事をしながら習い事もしているが、年齢や性別構成が多様な、共通の趣味で繋がっている場を持つのは、心身が健やかであるために必要なのかもしれない。
また、身近な人の死を通じて思うことが様々な場面で描かれており、「活版印刷三日月堂」との共通点を感じた。