紙の本
大好きです。
2021/04/01 18:59
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投稿者:あこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれ悩みや不安を抱えた少年少女たちが徐々に触れ合っていくお話。誰もが経験したことのある、不安定な子ども時代、すっと世界に引き込まれました。童話テイストも入っていてとても好みでした。
紙の本
闘う子供たちのお話
2021/04/01 14:28
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投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
★名前の付けられない感情を思い出す
子供の頃確かに感じていた、あのどうしても簡単な言葉で表現できない感情の数々が詰まっていました。
嫉妬のような、不安、恐怖、憎悪のような、いろんな感情がない混ぜになって、自分がどう思っているのか、どうしたいのかがわからないような…。
あの感覚を読みながら思い出していました。
こんなに巧みに、言葉で表現されていて凄まじい。
★それぞれの生きづらさ
子供たちの社会での困難や生きづらさ。
助けを求めることも、いろんな感情が邪魔をする。
大人の表に出すまいとしている想いって、子供は敏感に感じ取っているんですよね…。
下巻も一気に読んでしまいそうです!
紙の本
待望の文庫
2021/03/07 19:01
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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫派なので四年近く待ちに待った文庫化、買ったその日から読み始めました。
個人的に、辻村先生の書かれる10代のヒリヒリした作品が好きなので今作は本当にいい。
まだ上巻だけですが、不登校になった理由や不登校の人間が感じる気持ちがとてもリアルで、こちらまで息苦しくなるほど。
だからこそ、城の存在がとても魅力的で、結末がどうなるのか気になります。
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恐怖、悔しさ、恥、後悔……、小・中学生の時、何度か学校で大泣きしたことはあったけど、そのときの感情というものは今の自分の語彙力を持ったまま、そのときに戻ったとしてもたぶん言語化できなくて、泣きじゃくるだけなんだろうな、と思う。
この『かがみの孤城』の上巻の場面をいくつか読んでいると、その時の言葉にできない感情が、少しだけ思い出された気がします。
不登校となってしまった中学一年生のこころ。ある日こころの部屋の鏡が光はじめ、その鏡を潜り抜けると城のような建物が建っており、狼の面をかぶった少女がこころと似た境遇の少年少女を集めていた。
狼の面をかぶった少女は、城に隠された鍵を見つけ、ある一室を開けることができればどんな願いも叶えられると話すが……
辻村さんの心理描写はいつも一級品だと思うけど、今回も心にぐさりと突き刺さる場面が上巻からありました。こころが受けたある仕打ち、割かれたページは決して多くないけど、わずかなページ数でもこころが受けた“殺される”までの恐怖感は伝わってくる。
またそうした恐怖だけでなく、不登校でいることの罪悪感や、これからのことといったやり場のない不安、両親への反発などといった感情も余すことなく描かれていると思います。読んでいる年代が年代だったら、もう一杯一杯になっていたかもしれない。
そして鏡のなかの世界。こころを含めた7人はすぐに打ち解けられるわけでもなく、和を乱す子や、仲良くしていても本人がいない場でのふとした一言など、緊張感はふとした瞬間に現れる。
ただそうした子に対する視点が一瞬で覆され、自分の心の狭量さに気づかされるのもまた辻村さんらしいのかもしれない。心の暗い部分はどんな人間も持ち得るのだと、また気づかされる。
序盤では完全に居場所を失っていたこころが、城であったり大人たちであったりに徐々に居場所を見つけていく。その過程がいい。
城での七人の亀裂、両親への反抗、その風向きが少しずつ変わっていく。フリースクールの先生であったり、お母さんであったり、そして城の子どもたちであったり。
それが決して急な展開でなく、あくまでこころをはじめ、子供たちに寄り添いながら一歩一歩、着実に居場所が現れてくる印象を受けるので、自分も彼女たちを見守りながら、少しずつ歩いて行っているような感覚を覚えます。
そして城の世界で7人の共通点が明らかになり、彼女たちのある決意が描かれるところで、上巻は終了。
この引きはかなりのいいというか、もうずるい。ここまで読んだなら彼女たちの「闘い」が次にどのような展開を迎えるか、そして彼女たちはどうなるか、気になって仕方ないはず。
第15回本屋大賞1位
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スロウハイツ、名前探しの放課後の雰囲気が好きな人は好きだと思います。
上巻はサクサク進めます。でもその裏に丁寧に伏線が貼られています。上下巻一気読みして欲しい!
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2018年本屋大賞受賞作品。
「夜のピクニック」で読書が好きになって以来、この賞への期待値は相応に高くなってるけど、それでも楽しく読めた1冊。
感想は下で。
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中学生の心情が繊細に描かれていてます。不登校の子供と親のやり取りなどがリアルで、ファンタジーな世界と現実の世界の両方に引き込まれます。分厚いけど読みやすいので、1度読み始めると止まらない…!
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中学校入学当初から学校に通えなくなった少女が、心に押し込んだ重荷を両親にも話せず、自身の心と身体に起きる変調に苦悶しながら引きこもっている。最初は重い小説を買って読み始めてしまったなぁと後悔しかけたが、ある日、彼女の部屋にある鏡が輝きその中に吸い込まれ、得体の知れない城で、それぞれに事情を抱えた少年少女たちと出会う。この辺りから彼らのことが少しずつ明らかになっていくことで、物語に引き込まれた。この謎の城がなんなのか、オオカミの仮面をつけた少女は何者なのか、下巻が楽しみだ。
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鏡をくぐり抜けた先にある城
そこに集められたのは、7名の中学生
それぞれが居場所を亡くし、生きづらさを感じている似た境遇にある。
城の中にある鍵を見つけ、願いの部屋を開けると願いがかなうという。
狼面の少女はだれなのか?この城はどこにあるのか?
なぜこの7名が集められたのか?
鍵はどこに、願いの部屋はどこにあるのか?
謎はまだ明らかにならない。
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昔風に言うとジュブナイルです。ファンタジーでもあるので、その方面に抵抗がなければ最後まで読んでみてください。このジャンル読み慣れた人なら上巻の後半でいろいろ分かってしまうけど、そういう人なら後半が読みたくて仕方なくなると思う。
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まだ娘たちは小学生や保育園だけれど、不登校という他人事には思えない問題を取り扱っている作品。誰がいつなってもおかしくない。
中学生は子供でも大人でもない絶妙な時期だからこそ、悪事の線引きもできていないのが恐ろしい。
読むまではお城に閉じ込められてそこから脱出する設定だと思っていたらお城には自由に出入りできるという設定。だからこそ、お城に行くかどうかという葛藤が生まれる。
もし自分の娘たちが不登校になったらと思うと、つらくてあきらめてしまうかもしれない事態だとは思うけれど最後まで娘を信じて先生を牽制するお母さん、ホント優しくてウルウルする。
少しずつ、少しずつ前向きになるみんなを応援したくなる。
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文庫化を楽しみにしていたのですが、積んであったままようやく読めました。とりあえず上巻だけ読んだのでそこまでの感想。
辻村作品の学園もの久しぶりに読むなーと思ったら、わりとファンタジー色濃いめ。こころの言うとおりナルニアを思い出しました。対象年齢は結構低めで、「サクラ咲く」に近い感じがするかなと。自分が中学生くらいだったらもっと素直に楽しめたのかもしれませんが、どうしても親の方が年齢が近いのでそちら目線になってしまいました。こころはこころで闘っていたかもしれませんが、お母さんだって突然理由もなく学校へ行かなくなった娘のことで自分と闘っていたと思います。こころがもっと早く真田のことを言っていたらと思わなくもないですが、結局城に行かなかったら言う気持ちにもならなかったのかもしれないし、あのタイミングがベストなのかもしれません。
城に招かれた子供達ですが、どこか噛み合わないところがあり、これもしかしたら生きている時代が違うのではないかと思いながら読み終わりました。学年によってクラスの数があまりに違いすぎるなんてないし、こころの“二人の住む世界が違うのだろう”は、案外その言葉通りなのではないかと思います。
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小学生高学年なら理解できそうな、女子中学生視点の平易な文章。なのでサクサク進み、あっという間に読了。主人公の心理描写が秀逸。即下巻へ。
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読んでいてちょっと辛くなる状況を構築しつつ,なるべく現実ではなく鏡の向こう側の世界を中心に物語の布石が打たれていく.少しずつ変化する心の距離を丁寧な筆致で描き,後半につなげる.
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まぁまぁ。句読点が多すぎてリズム掴むのに時間かかるかかった。なんでこんな点を打つんだろう?
点が気にならずに読めるようになってからはストーリーも楽しめた。まだまだ未知の部分ばかりだけど後半に期待したい。