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商品説明
菊吸や茎に微塵のひかり入れ 返り花川は巌の段に急 八朔や飛行機と浮く灯の明滅 幻聴のこゑより近く虫のこゑ 持病の幻聴と闘いながらも、解像度の高い言葉遣いで世界を感受しつづけた岡田一実の第4句集。【「TRC MARC」の商品解説】
第11回小野市詩歌文学賞受賞の前句集『記憶における沼とその他の在処』より、約3年ぶりの著者新句集。
◉
この作者は、目に映り、耳に聞えるものを、ふつうの感受のしかた以上に克明かつ分析的に捉え、それをやや理屈っぽくも見える、解像度の高い言葉遣いで再構成する。だが、決して「言葉だけで遊んだ俳句」ではない。
生身で受け止めた世界の手応えを、徒労すれすれの誠実さと、いくぶんかの不器用さと生硬さをもって一句に仕上げる。その句はしばしば、今まで見たことがなかったような物事の相貌を見せてくれる。
--岸本尚毅(本書帯文より)
◉
疎に椿咲かせて暗き木なりけり
空に日の移るを怖れ石鹼玉
闇を瞠るや冷房の幻聴に
可笑しいと思ふそれから初笑
菊吸や茎に微塵のひかり入れ
人と舟秋解纜にひとつ影
返り花川は巌の段に急
仮初に涼しと詠みて徐々に情
鵯の山雨をこゑに私す【商品解説】
目次
- 描線
- 解纜
- こゑ
- あとがき
著者紹介
岡田 一実
- 略歴
- 〈岡田一実〉1976年富山市生まれ。「記憶における沼とその他の在処」で小野市詩歌文学賞を受賞。現代俳句協会会員。
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