紙の本
高校野球の全国大会を目指してたんじゃないんだ、苦しい練習に耐えてきたのは甲子園のためだったんだ
2022/03/11 23:04
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者が冒頭で語っていた「僕は高校野球の全国大会を目指してたんじゃないんだ、苦しい練習に耐えてきたのは甲子園のためだったんだ」が、おそらく、2020年の球児の思いに重なるのだと思った
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あの夏にも一人一人の物語があった
2021/04/29 16:41
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
甲子園を目指して野球を続けてきたのに、甲子園が無くなった。
甲子園を目指してレギュラーになれなかった作者が星稜と済美の野球部員の声を聞き、作者からも部員へ本当の気持ちを聞くインタビューは貴重な声だった。
野球がやれて「本当に楽しい」と言っていたのに、いつのまにか雰囲気は最悪。
県の代替大会を勝ち抜く事を目標にしているのにチームが一つになれない。3年生主体のチームでチャンスを与えられた選手が輝くと思っていたがそうではなかった。
指導者も迷いながらチームを鍛えて、選手に声をかける。
これから甲子園が無かった高校球児達と言われだろうが、野球をやって良かったといつか答えを自ら出して欲しいと願う。
紙の本
正解のない答えを探すレポ
2021/10/24 06:07
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
甲子園を目指していた高校球児たち
目指していた甲子園が開催されなくなった
自身も名門校の野球部の補欠だった著者だからこそ、書けたルポだと思う。
正解のない問題だからこそ考えてしまう
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2018年夏の甲子園。
大量リードで勝っていた星稜は、2年生エース・奥川の足が攣り、マウンドを降りることに。
そして、タイブレークとなり、済美にサヨナラホームランで甲子園を去る。
翌年の2019年。
足に不安がありながらも、準優勝。その活躍、その後の活躍は野球ファンならば、ご存じの通り。
しかし、2020年。
新型コロナか世界を襲う。
選抜、全国大体共に中止。
その中止に対して、済美、星稜の選手や監督たちがどう立ち向かったのかを、「イノセント・デイズ」などて知られる作家がノンフィクションで綴る。
私個人としても、2020年は東京オリンピックが消え、「0」となった夏だったと思う。
突然、奪われた球児の夢。代替試合で何とか思い出を残したいと奔走した大人を貶す訳ではないが、彼らの高校3年生はもう二度と帰って来ない。
それに対して、淡々とインタビューに答える生徒たちは、とても大人だと思える。
卒業を機に野球を辞めてしまった人も、プロに入った人も、陰ながら彼らの人生を応援したい。
2021年、さらにコロナは星稜を襲い、県大会準々決勝で辞退。
2022年、3年振りの出場になるが、3年前以上に猛威を振るうコロナの中、正々堂々と闘えるチームが何校残るかが気掛かりである。
残念ながら、済美の出場は叶わなかったが、別の意味で済美の名は知れ渡ってると思われる。名門であることは間違いない。
最後にこのような形で、失った夏の悔しさを本書に記してくれた作者に感謝したい。
しかし、いつも読んでいる作家さんが桐蔭の由伸の後輩なのにも驚いた。
また、いつか、野球少年の目線での話を楽しみにしたい。
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ずっと目指してきたものが奪われた高校球児の本音がしっかり取材を通して描かれている。
これは昨年2020年の夏の甲子園が開催されないというシチュエーションの高校生の取材だけれども、今年は今年で出場したけど新型コロナの感染者が出て2回戦を辞退という高校もあるので、「あの夏の正解2」も続けていったらいいんじゃないかと思った。
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最後のインタビューがみんな凄すぎるのだけど、そのインタビューだけ読んでもそこまで感じ入ることはなかっただろうと思う。構成の妙というか良い本だなと思う。テレビの方も見たかった。
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題材はベストだが、あまりにも内容が薄すぎる。映画で例えれば、出演者やスタッフは最善を尽くしたのに、監督が悪くて全てが台無しといったところか。
野球をやっていたからこそわかる云々と著者は何度も記しているが、野球をやっていたのにこんなに薄っぺらい中身なんですかと、むしろ疑いたくなる。
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元高校球児であり、デビュー作『ひゃくはち』で実体験に基づく高校野球の世界を描いた小説家である著者が、愛媛と石川の2つの高校野球部を舞台に、コロナ禍によって甲子園が中止になった2020年の夏を描き出す。
2校はどちらも強豪校であり、当然甲子園への出場と優勝を目指して、厳しい練習に耐え抜いてきた。にも関わらず、甲子園は中止となる中で、ラストチャンスとなる3年生にとってこの中止から彼らが何を感じるのか?その一点をひたすら取材を続けながら著者は追っていく。
印象的であったのは、甲子園が中止となりシビアに”勝ち”を求めにいく必要性がなくなったことによって、本来であれば実力的にレギュラー落ちする3年生をどう扱うかという問題であった。当初は思い出作りのような意味も込めて3年生全員を出場させる方針を貫こうとするものの、何か練習の覇気があがらない状況で両校は「甲子園と同じレギュラーメンバーで臨む」という結論を下す。
ここには、勝ちを求めにいくことが全てではないとはいいながら、やはり勝ちを求めにいくことを通じてしか得られない何かが確実にあるということ、言い方を変えれば勝つという絶対的な目標を据えないと得られない何かがある、ということが示されている。
そういう点で、勝ち・負けという勝負と、スポーツの教育的効果の関係性を本書は明示してくれる。
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最後なんだから三年生を、というのは本人はあまり喜ばないというのは真実だと思う。
ヤクルトの内山くんに注目しとく。
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新型コロナの感染拡大のために甲子園が中止になった2020年夏の高校球児達を追ったドキュメンタリー。
高校野球一番の大舞台がなくなった球児達と指導者がどんな夏を過ごしたのか。失ったものも得たものもあったであろう球児達の心情が胸に迫った。
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こういうドキュメンタリーがあってもいいかも。野球が出来た人は、恵まれていた。野球は、道具もたかい。ボール1つも高い。もっと苦しんだ人も沢山いるはず。
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コロナ禍で色んな人の些細な予定や、人生の一大事が多かれ少なかれ、誰の身にも降りかかり、何かしらの影響があった。
そんな中で、夏の甲子園にスポットを当てての取材に基づく記録。
第100回大会は特にすごく感動的で高校野球っていいなぁー
応援のブラバンもいいなー
機会を作ってアルプススタンドで生の熱気を感じたい❗️と思っていた矢先のコロナ。
オリンピック延期より個人的にとても残念に思った。
高校時代、運動部で頑張っていたからこそ、この不完全燃焼感を想像して辛かったけど、本の中で球児は皆、経験できないことができた、成長できた、まわりに感謝、かわいそうではない、と前向きで力強い。
もちろん、普通にやりたかっただろうけど、出来なかったことではなく、頑張った自分たちを肯定する強さがある。
いつか、また完全な形で甲子園を楽しめる日が来ますように…
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強豪と呼ばれるような部活に属したことがない自分には見えていなかった、それゆえの悩みや苦しみが存在していることに気づき、それは確かにそうだよなと
今更ながらに思わされました
あくまで個人の集合体としての強豪校
強豪校だからこそある個人個人の葛藤
読んだからこそ知れた/見える視点が増えて嬉しい
長年見続けている別分野でも年齢やケガ以外でも活躍を続けるということがいかに困難なのかということの一端を知れた気がして胸が締め付けられた
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ずっともどかしい。当事者ではない取材者だからだとは思うが、スパッと言い切ってしまうスポーツライターの記事ではないから。誰にとっての正解なのか。選手達か、この作家のなのか。
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上から目線ではなく、かと言って感傷的にもなり過ぎず、悩み・苦しみを共有しながらの取材。筆者の誠実さが伝わってくるいいルポだった。交流試合で「心から野球を楽しめた」と言う内山捕手にはぜひ「古田2世」目指して頑張ってほしい。