紙の本
家庭での利用に使います!
2021/07/11 22:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
学校教諭と脳神経学者とのコラボレーションから産まれたのが本書です。全くの異分野と思いきや、これが然に非ず、というやつです。
自律した子供にする為(こんな大反れた事が叶えば凄いと思いつつ)には、二つの要素があり、心理的安全性の確保とメタ認知を挙げています。本書はこの二つ以外は述べておらず、寧ろこの二つをしっかりと丁寧に解きほぐしています。この点が最も良かったことでした。
最後に不登校の事に触れてあり、『ただのボタンの掛け違いで起こることであり、親の育て方は実はあまり関係ありません。ただ、親が普段から自分や他人を責める家庭ほど子どもは親を責めるようになりやすく、それが事態の硬直化の原因になることがほとんどです』とあり、救われた気持ちになって思わず目頭が熱くなりました。と同時に自分が妻や子供たちとどう接し、どう声掛けしていったら良いかについてイメージが湧いたので、実践していきたいと思います。
紙の本
『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』
2021/06/01 20:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
《神経科学をエビデンスにしながら学校教育を本質から問いただす》
子どもの自律には「心理的安全性」と「メタ認知能力」がキーワード
・否定されない環境をつくるには
・自己決定を促す「3つの言葉」とは
・心理的安全につながる正しい褒め方とは
・メタ認知を鍛える理想のテーマとは
・メタ認知を活用した不登校対応のステップとは
神経科学の専門家と学校改革の旗手がタッグを組んだ研究成果を公開する
《実践と研究を両輪としたこれまでにない教育書の決定版です。》──カバー紹介文より
「麹町中学・工藤勇一校長」に興味のある人も、敬遠していた人も
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メタ認知。3つの言葉がけ。
押しつけではなく子どもがしたくなるのを待つ、したくなるように言葉がけをする。
多くの子を相手にこれをするのはなかなか難しいと感じるが、出来るだけ実践していきたい。
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キーワードは心理的安全性とメタ認知能力
自分が子供の頃の子育て、教育は今思うとどれも抑圧的、限定的だったのだな。
そうやって育てられた自分が子育てをする立場になって我が子にどう対応すればいいのかわからなくなっているところに出会ったこの本。
やっぱり自分の子供への態度は間違っていたんだなということがわかっただけでも読む価値があった。
そしてすべき声かけの仕方も。
実際に常に冷静にその通りに対応できるようになるには少し時間がかかりそうだけれど頑張ろう。
問題は夫にも読んで欲しいけれど絶対読んでくれないだろうなぁということ。両親の片方だけかわっても意味ないから…。
巻末の「心理的安全性をメタ認知するワーク」は後日ゆっくりやる予定、楽しみ。
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ごくごく当たり前のことだけど、
自律する子を育てるには、自律した親でなくてはならない。
そして、学校の先生も、自律していないと、
自律しようとする子どもに寄り添うことは難しい。
自らを高めようとする人が増える環境を如何に築いていくか、子どもの教育論だけでなく、幅広い意味で、「学び」について考えさせられる新書でした。
まずは、自分を認める。そしてパートナーを認める。
それから、子どもに向き合おうと思います。
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今の主任から借りた本。
初任の時の主任が、「今の教員は親切すぎる」と言ってたことを思い出す。この本を読んで、まだまだ自分は子どもを待ててないなと感じた。
メタ認知、自分も含め、生徒も弱い気がする。ここを3年間かけて伸ばせるようにしたいな。
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この本によれば、神経科学の知見から言える、子育てで大切なことは、「心理的安全性の確保」と「メタ認知能力の獲得」の2つ。
また、それぞれが大切である理由と、それぞれを確保・獲得するための具体的な方法も述べられています。
うろ覚えな部分もあるのですが、アドラー心理学に近い印象を受けました。
工藤先生もそうですが、大空小学校の校長先生だった木村先生も、学校教育を長いスパンで捉えているように思います。
中学校の校長先生だった工藤先生であれば、中学校の3年間、小学校の校長先生だった木村先生であれば、小学校の6年間を使って、子どもたちの成長を見守り、支える、という姿勢を強く感じますし、お二人とも、それがぶれない。
その一方で、多くの先生方は、保護者からのプレッシャーもあると思うのですが、すぐに結果を出すことを追い求めていて、その結果として、場当たり的な対応が多いように思います。
教育、とくに学校教育については、先生の努力だけでなく、保護者の協力も不可欠なので、学校教育に対する保護者の理解は必須です。
学校教育に、保護者を巻き込むためにも、そして、保護者が前向きに関わっていくためにも、この本を、多くの先生方、保護者の方々に読んでもらいたい、と思いました。
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10代との対話の教科書
■概要
メタ認知と心理的安全性をキーワードに、脳神経科学の観点から教育と子育てのあるべき姿を説いていく
■感想
わかりやすくハウツーがまとまっているが、少ない紙幅でもしっかり目的や意図も説明してくれている。青砥さんの理論も、工藤先生の考え方と姿勢も元々好きだったので読んだが、より子育てや教育にメタ認知と心理的安全性の話を生かせる内容だった。
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教育者と神経学者の共同書籍。
教育者の経験など参考になる。
自己肯定感、自分を知る事の大切さを感じた。
自分で成長する力を身につけるためのヒントが書かれた本。
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教員をしており、半年前に親になった、ADHD傾向の強い自分。心理的危険状態のところは、まさに!という感じ。いちいちテンパりやすいのはなぜなのか?怒られたときにこう感じていた自分はおかしいのか?と思っていたけれど、おかしくないんだよ、と言ってくれたみたいで安心した。と同時に、子どもとの接し方をアップグレードしたいと思った。新たに学んだこと、参考にしたい部分が多すぎるので、何度も読み返し、思い出し、実践して、自分の糧にしたい。
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心理的安全性とメタ認知能力の育成について、脳神経科学とのコラボで科学的に説明されている本となっている。話を読み進めていく上で、「自律」的な子どもを育てることがなぜ必要なのか。考えるきっかけとなった。当事者意識を持たせる。学校は安心して失敗できる場であることなど教師としてのマインドの持ち方を変えていく必要がある。まだまだ、感情的に子どもを否定してしまう自分がいる。きっと、そこには子どもをコントロールしたいという気持ちが強いのだと思う。工藤先生の3つの言葉「どうしたの?「どうしたいの?」「何を支援して欲しいの?」という自己決定を促す言葉がけを意識していくようにしたい。また、メタ認知を指導するには、教師自身もしっかりとできなければならない。自己を知る。自己について学ぶ。自分の思考パターンや行動パターンを踏まえる。決して、反省をしない。自己否定をしないことも大切だ。
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千代田区麹町中学校の元校長と、脳神経科学者の共著。
麴町中学校の、子供に他責ではなく当事者意識を持たせるための取り組みが良い。
・心理的安全と心理的危険
深い思考をしたり、理性的な判断を下すには心理的安全が不可欠
心理的危険の典型的な反応は「ファイト・オア・フライト」(逃げるか戦う)
・脳の大原則
①Use it or lose it(使わなければ失くすだけ)
②人の意識は有限(同時に複数のことに集中できない)
③本来ネガティブ思考が発動しやすい(生存本能)
・心理的危険になると現実に沿った思考やエラー検知(凡ミス)、意識的な注意と思考、不適切行動の抑制(怒って暴言)、感情の調整(ストレス状態だと怒りやすくなる)が起きやすい
・幼少期にストレス体験が多いと、ストレスに反応しやすい脳になる(Use it or lose itの原則)
・激しく怒られるほど頭に残らず、怒られた記憶と感情だけが鮮明に残る
同じミスを子供が繰り返すのは、大人の伝え方が問題かも
・子供を心理的危険に追い詰めないという前提を守りながら、ノルアドレナリン(やらなきゃ)とドーパミン(やりたい)性のモチベーションをうまく使って子どもの力を引き出す
・自己肯定感がストレス耐性をあげる。そのために否定しない環境を作る。
・心理的安全状態を作るには、安心できる環境にする(失敗しても大丈夫、失敗こそが学び)
・自己決定を促す3つの言葉
①どうしたの?
②君はどうしたいの?
③何を支援してほしいの?
・大人が完璧な人間を演じない、目指さない
大人が完璧だと子供は自分の小さな失敗も汚点に感じ、心理的安全性を脅かす
大人が失敗したり試行錯誤する姿を積極的に見せる
・子供時代は失敗をたくさん経験して、そこから学ぶ時代
・教育の目標は自分で自分を成長させ、幸せな状態を作れるようになってもらうこと。
その実現に不可欠な状態が心理的安全、不可欠なスキルがメタ認知能力。
・メタ認知とは自己を俯瞰的(主観+客観)に捉え、自己について学ぶ機能
・自分と向き合う習慣がない人ほど他責になる
他責は生まれ持った性格ではなく、脳の使い方の癖。
・外部評価に依存して自己形成すると、周りの意見に流されたり、周りを気にして積極的に行動できない脳になる
・メタ認知能力を高めるためには、
子供を責めない、否定しない(失敗しても大丈夫、みんな違ってよい)、自分ではどう思うのかを聞く
・ピグマリオン効果(教師期待効果)
子供は大人が期待すればよい方に、期待しなければ悪い方に変化する
・問題を起こす子は依存心が強い。自己決定する習慣が必要
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すべての教育者にオススメ。
2大テーマ「心理的安全性」「メタ認知能力」
心理的/ 人間の脳が深い思考をしたり、理性的な判断を下すために必要
メタ/ トラブルなどの葛藤や失敗のネガティブな記憶をポジティブな学びに変えていくときに使う
高次の、(自分の)認知自体の認知→自分を知ること
☆教育の目標は、自らの力で自分を成長させられる術と、幸せな状態を作り出せる術を学ぶこと
脳の大原則
1. Use it or lose it
エネルギー効率が抜群にいい回路、を無意識下で選択
2. 人の意識は有限
雑多な情報やストレスで散らかったままだと深い思考も高い集中力も発揮されない
3. 人は本来、ネガティブ思考が作動しやすい
エラー検知機能、解釈の拡大
ストレスとは
人間体内の生理的状態をできるだけ同じ状態で維持しようとする、ホメオスタシス、これが感じ取るズレのこと。
コルチゾール、ストレスホルモンが血液にのって全身を駆け巡る。心臓の早鼓動、冷や汗、手足の震えなどもストレスホルモンの影響
体育会出身者はストレス耐性が高い、と言われるのは、自分なりのストレス適応の仕方を経験上身につけているから。
「いつも怒られていたら、怒られることに対して耐性がつくのでは?」→ コレは真逆。強いストレスがかかった時に攻撃モード、逃亡モードに変わりやすい脳になっていく可能性が高い
扁桃体は、不安、恐怖の情動を引き起こす、ファイトorフライト反応+ 感情記憶を保存
海馬と回路でつながり、記憶の長期保存に特化、エピソード記憶
怒られた時の恐怖や怒りは強烈に記憶され、不信感、警戒心に。
モチベーション「ドーパミン」
気が散るときは、やらされてる感ではなく、ドーパミンを出す→ために、「この仕事はどんな意味がある?」「これを終えたらどんないいことがある?」などと再認識して生産性を上げる!
*自己肯定感を高められる環境とは
否定されない
自分の意志が尊重される
失敗が咎められない
他人と比較されない
できていることをちゃんと評価される
成功体験を積むことができる
自分の成長を実感できる
☆子どもに自己決定を促す3つの言葉
どうしたの?/何か困ったことはある?
君はどうしたいの?/これからどうしようと考えてるの?
何を支援して欲しいの?/何を支援してほしいの?
メタ認知
自己を俯瞰的に捉え、自己について学ぶ機能
1. 自己の捉え方
自分の特性や癖を正確に把握しているので、目標達成能力や課題解決能力が高いと言われる
2. 自己について学ぶ
自己と向き合い、そこで得た情報を脳の中に記憶痕跡としてしっかり書き込んでおく!
葛藤と夢でメタ認知を鍛える!
幸せになりたいなら、自分の幸せと常に向き合っていくしかない
子どもが気づいていないことを言語化する
ピグマリオン効果で使う言葉は大人側の願望でもいい!
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大人が子どもに対して行っている多くのことが、科学的にNGであることを脳神経科学の視点から説明するしています。
そして、科学的にどのようなアプローチをすべきか、心理的安全性とメタ認知の2つに絞って説明されています。
これまで「こんな教育がいい」ということが語られてきても、根拠が経験によるものばかりでしたが、「科学的に」説明されているのは画期的です。、
それにしても教師はどれだけ科学的に間違ったことを子どもたちにしてきてのか。それが今の社会を形成しているとも言えるんだから、その罪は重い。
これからでも遅くないから科学的にNGなことを見直し、科学的な教育を行なっていくべき。
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どうしたの?
どうしたいの?
何か私にできることはないかな?
の3つの言葉で子供を自律に導く??でも、読んだら納得しました。今、正に必要なことですね。