サッカーアナリストのすゝめ 「テクノロジー」と「分析」で支える新時代の専門職

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そもそも複雑な要素が多分に含まれるサッカー。
そのサッカーを多面的に分析するというアナリスト。

その一端を垣間見れてよかった。

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日本スポーツ界ではまだまだデータ分析が浸透していないなあというのが第一印象。とはいえ本書にもある通り、サッカーは変数が多く自由度が高いから、分析もかなり難しい部類に入るのは間違いない。その分今後の現代サッカーのデータ分析の進歩には期待していきたい。

自分もこれまではポゼッション率とか、枠内シュート数とか基本的なデータしか見ていなかったが、自分なりの仮説思考を持ちながら、分析してみると面白いそう。特に数値化されづらいポジションを紐解けると、プレーヤーの真の勝価値やこれからの可能性が見えてくる。

規模が小さいクラブほど活用していってほしい。きっとビッククラブに勝てるチャンスが出てくるはず。

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　サッカー観戦が好きだ。チームや選手の意図を考えて、自分なりに解釈するのが楽しいからだ。
なので、その道のある意味プロとも言えるサッカーアナリストという職業に興味があった。プロのサッカーの見方や、使っているツールを学んで、これからサッカーを見る上での参考にしたかった。

　サッカーデータを扱う会社で働き、神戸・仙台・横浜Fマリノスでアナリストとして7年間活動した著者が、そこで培った経験や知見を記してくれる本書。アナリストという裏方の存在を広めることが本書を書いた一番の目的だそう。

　一番参考にした章は試合の見方の章だ。最近の試合の見方といえば、①ボール保持②ボール非保持③ボールを奪われた瞬間④ボールを奪った瞬間の４局面に分けるのが流行りだが、著者は自陣・敵陣の攻撃と守備という４つの局面を15分区切りで注目していくという。
　excelを使って、ピッチで実際起きていることをまとめながら観戦する方法を試している私にとって、４つの局面と６つの時間帯に分解する方法は、表にして整理しやすい。一番読んでよかった部分だ。

　チームがアナリストに求める役割としてはもちろん自チーム・相手チームの分析が一番なのだが、メールやネットワーク設定などのITサポートを求められることもあるそう。PCに詳しそうだからという理由で頼られるのだとか。著者は「一般企業では見られないかもしれないが」といっているが、一般企業も一緒だと伝えたい。

　サッカーという複雑なスポーツを理解し、紐解いて伝えることは難しい。でも今はネットで世界中の試合が見れるし、無料でサッカーデータを利用できるサイトもよく見かける。分析しようと思えば分析できる下地が昔より整っている。
　著者のようなアナリストとしてプロで活躍された方がサッカーの見方を伝えることで、サッカーアナリストという職業がもっと民主化し、サッカーを紐解ける人が増え、日本のサッカーレベルも上がるんじゃないだろうかと、わくわくさせてくれる試みの本だった。

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アナリストとか、こう言う英語表記の仕事はGlobalで考えると色々あるんだろうな。テクニカルってのが通じづらいとか書いてありますが、分析と言う日本語があるわけだから、そこを出していけばいいのにね。カタカナ英語が国際的な訴求を妨げることあるね。で、中身はサッカーアナリストの実例を第一人者がアツく語っており、実際に職業指南書として上級なものとなっている。