紙の本
国民全員が読めば
2021/09/28 13:41
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
国民全員が読めば、かなりコロナを抑えられると思う。
実際、医療従事者って一括りにしちゃいけないよね。
金だけもらって何もしてない病院とカあるわけだし。
どこぞの医師会会長とか政治家には無理やりにでも読ませるべき。
でも、なんの痛痒も感じないんだろうな。
紙の本
コロナ禍の医療従事者
2021/05/01 14:47
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍の中、荒れ狂う海の中に漂う船のように、立ち向かった医療ドキュメンタリーを思わせる小説。コロナウイルス感染症は、肺や身体を壊すだけでなく、心を壊してしまう。社会の中に負の感情のクラスターを生み出す。その中で大切なことは、負の感情に飲まれないこと。怒りに怒りで応じないこと。不安に不安で答えないことであろう。描かれた地方小病院でのコロナウイルスと戦う医療者たちの姿は、ある意味フィクションかもしれないが、真実を描き出していることもある。医療崩壊という言葉を叫ぶだけではなく、それをどのように立て直すかだ。
紙の本
テレビやネットでは教えてくれないリアル
2022/12/20 22:38
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投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
新型コロナウイルスが日本にやってきて、
まだワクチンや対策が不十分な中での
病院の実態が描かれています。
医者だって人間だということ、
助けて欲しいと願われたら、助けなければいけない。
でも、本心は恐ろしさと常に一緒。
自分より他人を優先しなければならないという
過酷な中で、私たちは、数でしか状況を把握できていなかったのです。
しかし、現場ではオンライン診療の難しさ、
亡くなってしまった患者が
ビニールに包まれて運ばれていく虚しさ、
新型コロナウイルスが日本にやってきて
マスク、アルコール消毒生活が始まって
まだなお、増え続ける患者、死者。
とてもリアルに現場の状況が描かれた本です。
経済のことしか考えていない、お偉い方に
ぜひ読んで欲しい。またコロナにはかからないと
思っている人に読んで欲しい。
現場を知らなければ、軽んじてしまう。
無知であったことが恥ずかしくなってしまいました。
"当たり前だと思っていた日常を、突然破壊し、命を奪い去り、別れの時間さえ与えないのが、コロナウイルス感染症である。"148頁
"「自分だけが辛いと思えば、人を攻撃するようになる。自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる。"198頁
電子書籍
現場が……
2021/11/28 07:16
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
過酷すぎる現場ですね……一病院にコロナ患者を押し付けるようなことは、よくないですよ。やはり、政府なり、県や市町村が一体となって、コロナ対応病院を定め、どの地域にコロナ患者がでたら○○病院へ搬送、と、決めないと。一病院に押し付けは絶対だめです
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これは私たちの身近で起こっている恐怖、でもよく知らなかった恐怖。
コロナが世界で、日本で発症してからの、その第一波、第二波、第三波の中、必死で戦い続けている医療従事者。
対応も対策も、何もわからない手探り状態で、それでも患者を、その命を守るために働き続ける最前線の彼らのことを、私たちはあまりにも知らなさすぎるんじゃないか。
毎日、ニュースは告げる。感染者数を、重症患者数を、そして死者数を。それで一喜一憂して、もう一年以上も経つ。
いい加減な言説に惑わされ右往左往してきた一年。ニュースで流れる数字が少なくなれば、もう大丈夫だと気が緩む。でもそのせいでひっ迫していく医療現場。
医療現場が崩壊しそうだ、ではない、もうすでにずっと崩壊していたんだ。なのに、逃げ続ける大病院。経済対策を先行しようとする政治家。彼らには彼らの論理があるのだろう、でも、今、変わらなければ本当の負け戦になってしまう。
「これは医療小説ではありません。コロナウイルスとの、戦争の記録です」と夏川草介は書く。
現場で、何が起こっていたのか、何が起こらなかったのか。
第四波がひたひたと押し寄せている今、私たちは急いでこの小説を読まなければならない。
読んで、考えるべきだ。
敷島先生や、三笠先生、千歳先生、そして多くの看護師たちの必死の戦いから、学ばなければならないのだ、今すぐに。
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コロナウィルスと戦っている医療従事者の声そのものです。
改めて医療従事者の方々に敬意と感謝を感じ、自分の行動も見直さなくてはいけないと思いました。
1年前何も情報が無い中手探りでコロナウィルスと戦っていた方々、毎日が恐怖だったと思います。
医療従事者やクラスターが発生した施設に対する差別も理不尽でありあってはならない事です。
この本を読んで、自分が考えていたよりずっと過酷な現場だという事がわかりました。
しばらくはコロナウィルスとの共生が続くのでしょう。新たな生活・行動習慣を一人一人考え行動して行かなければなりませんね。
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2021年1月、コロナ禍の最前線で働く総合病院でのお話。
フィクションとは思えないような内容。
医療崩壊寸前ではなく、日を追うごとに医療崩壊していく様子が描かれる。
夏川さんの小説大好きで今回もおもしろかった。
けど、ワクチン接種が進み今は落ち着いている状況だけど、これから変異株でどうなるかわからないし、まだ今はなかなか読んでてしんどい内容だった。
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あまりにタイムリーな展開。これは決してフィクションではない。架空ではあるがノンフィクションと言ってもいいと思う。実際、医療崩壊と言ってもいいくらい過酷な現場で想像がつかない。たくさんの人に読んでもらいたい。
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あの状態のあの時期に、逼迫した医療現場の最前線から届いた医師の声。現場で生じていたさまざまな問題を拾い上げ、網羅的に書き記してあり、とても価値のある本だったと思う。
第一章ではCOVID19感染症が今までの感染症とどう違うのかが説明されている。自覚症状の軽い低酸素血症。あっという間に亡くなってしまう足の速さ。今までの感染症とは違う臨床的な問題が示されていた。
第二章では社会全体として、地域の診療体制への不満や、医療か経済かといった政策への不満が述べられている。他にも感染者や施設への非難差別の様子や、医療崩壊によって入院のガイドラインが目まぐるしく変わっていく様子が描かれていた。実際に自分が罹患したかもしれないという恐怖の描写もあった。
第三章では家族とのオンライン面会など、新しい方法の模索について描かれていた。またコロナ診療で忙しい反面、外科などの予定手術や健診が激減して逆に暇になってしまった部署の存在についても触れられていた。そして衝撃だった院内感染のニュース。最後はあの有名な相模原病院の論文(原文を読んでいない方は是非。一般の人が読んでも胸が熱くなると思います。)で締めくくられていた。
小説なのでしょうがないとは思うが、孤軍奮闘の様子を強調するために周りの病院が悪者のように描かれていたことだけが残念だった。実際にこのような地域もあったとは思われるが、少なくとも(以下略
続編はないに越したことはない。しかし変異株が猛威を振るい、オリンピックも開催されるというこの状況では、次回作もありうるかもしれない。どうか落ち着いた世の中になりますように。
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田舎に住んでると、コロナ患者とか逼迫とか無縁なような気がしていたけど、奮闘していた人達がいるんだって改めてわかった。
想像力をもって、この危機を乗り越えていきたい
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緊急事態宣言下でも、平気で酒出して24時まで営業している満員御礼の居酒屋もあんだよなぁ…
なんなのかね、店も客も。
一方、コロナ治療の現場では、この小説で描かれているような医療職の命がけの戦いが起きている。
この時代に生きている人は読んでおいた方がいい一冊だと思う。
政府もこういう本を無償で国民に配って啓発すれば良いのに、と思う。
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著者の夏川氏は長野県の医療機関で消化器内科の医師として地域医療に携わりながら、作家として活動を続けている。
今回の作品は「コロナ診療の最前線」としての地域病院の実態を描くもので、フィクションではあるが、著者が勤務する病院の様子が投影されたドキュメンタリーともいえる。
主人公・敷島寛治は40代の消化器内科医。彼は地域で唯一、コロナ感染の軽症・中等症患者を受け入れる信濃病院に勤務、感染症チームの一員として働き、同僚から冷静さを評価されている。チームは呼吸器の専門医がおらず、専門外の内科医、外科医で組織されていた。2021年の年明けからコロナ第三波に襲われ患者が急増する中、一般診療を継続しながらの対応は熾烈を極める。病床は拡充しても足りないところへ高齢者施設でクラスターが発生、さらに病床を増やして患者を受け入れる。だが、重症者が増え、トイレ掃除や風呂掃除もしている看護師が認知症患者の徘徊対応なども余儀なくされることになり、限界を超える激務となる。そして、恐れていた院内感染が発生する。
読んでいくにつれ、医療崩壊の現場の凄まじさが生々しく伝わり、自分も表情がこわばってくるのがわかった。同時に最前線スタッフに敬意を表さずにはいられなくなった。
なぜ、他の病院がもっと受け入れを増やしてくれないのか、スタッフはその怒りを発する余裕もなく働きっぱなし。著者は行政や周辺医療機関の無知と無関心が最大の敵となる地域医療の危機を強く訴えている。
病床使用率の分母はすぐに使用可能な病床数ではなく、使用率の数値より実態は逼迫度が高いこと、「感染症の戦いに正解はない」という重い言葉も胸に刻み込まれた。
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今や連日テレビ報道はコロナウイルス報道ばかりだ。医師である著者の最新作品としては至極妥当だ。2020年からコロナ禍が国中蔓延、そして本作品は今年一か月の緊迫した病院での出来事は同じ医療人と言っても薬関係だが思いやるものがあった。
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2021年1月、長野県にある信濃山病院では、今日もコロナと診断された人達を受け入れている。他の病院では、受け入れ拒否をしている所が多く、連日のように運び込まれるため、常に緊迫の状態が続く。そこで働く医師・敷島から見た医療の現場、世間に対する見解などコロナという未知のウィルスとの戦いを通じての記録が綴られている。
事実を基にしたフィクションではありますが、所々医師が訴えたい部分があり、心に響くものばかりでした。
いかに人々が、様々な我儘を言っているかが窺えました。偏ったメディア、批判ばかりする人、色々言いたいことは多くありますが、結局のところ、「対岸の火事」として見ている印象がありました。コロナにかかっている人達をお世話にしているのは、医師たちです。周りが騒いだところで、何も変わりません。
この作品では、コロナの現場で働いている医師から見た見解が多く書かれていましたが、ぜひ多くの人たちに知れ渡ってほしいなと思いました。
現場を映している映像は多くありますが、そこで働く医師の本音をあまり見かけません。あったとしても、切り取られたシーンばかりでしたので、小説を通しての本音が、まさにそうなんだと感じました。
命あっての人生です。死んでしまったら、どうしようもありません。文句・批判を言いたい気持ちはありますが、いかにこのような状況になっているのか。もう一度、考える必要があるなと思いました。
夏川さんの作品の多くは、ほんわかとした雰囲気やキリッとした医療の現場を放っていましたが、この状況下や現役医師が関わっていることもあり、緊迫さやリアルさが際立って、異色の作品になっている印象でした。
一人一人が、この状況下で、何に注意すればいいのか。ネガティブに考えるのではなく、ピンチだからこそ、何ができるのか。改めないといけないなと思いました。
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医療従事者の方々には感謝しかない。
感染者がまた増えている今読むと泣きそうになる。
やっとの思いで幾度も乗り越えてきた波がまた来てしまっている。
医師の夏川草介さんだから、今だからこそ書ける、そして今読んだ方が良い作品。