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商品説明
ソ連崩壊後30年、スターリンに直接由来する文書館史資料に基づき、独裁者の全貌に肉薄し、彼が生きた時代を解き明かす。ロシアの世界的権威による、学識と読みやすさを兼ね備えた大作。【「TRC MARC」の商品解説】
真に一新されたスターリン像の提示に挑む!
本書は、ロシアの世界的権威が、スターリンに直接由来する文書館史資料に可能な限り基づきつつ執筆した、最初にして第一級のスターリン伝だ。20世紀を代表する独裁者スターリンの軌跡を辿ることで、それと不可分のソヴィエト・ロシア史および世界史をきちんと把握できる、まさに現代史研究の「基本図書」となるものだ。
解禁された膨大な史資料にあたって、学術的に裏づけしつつ、しかも分かりやすく叙述することで、「独裁者の全貌」が浮かび上がってくる。また叙述の方法にも工夫が凝らされている。章立ての年代記と、スターリンの終末期を背景に彼の人格および支配システムの解読が、交互に記述されている。いわば一種のテキスト上の「マトリョーシカ」(ロシアの入れ子人形)構造になっていて、読者は二通りに読み進むことができる。そのうえ貴重な逸話も数多く盛り込まれており、興味は尽きないだろう。
本書の読者対象は研究者から歴史愛好家、一般まで幅広い。今年はソ連崩壊後30年、権威主義の台頭と民主主義の衰退に危機感を抱く読者にも、大きな示唆となるだろう。巻頭に口絵写真8頁、巻末に「訳者解説」を付す。【商品解説】
著者紹介
オレーク・V・フレヴニューク
- 略歴
- 〈オレーク・V.フレヴニューク〉1959年生まれ。モスクワ大学歴史学部教授。著書に「スターリンの大テロル」がある。
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紙の本
原音至上主義
2021/07/07 00:14
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
固有名詞の表記を原音に即したものにしているとの事だが、「裏切られた革命」の著者で1940年にメキシコで殺された人物を「トローツキー」ならまだしも「トゥローツキー」とあるのは何かの間違いでは?トゥハチェフスキーみたいに"T"の次に"u"があるならともかくとして、子音が続いても同じように表記するのだろうか?どうもこの邦訳者は"T"や”D"に母音をあるかのようにつけて強調するような癖があるらしい。「フセーヴォロトゥ・メイイェルホーリトゥ」とある「有名な演出家」は慣用的な表記なら「フセーヴォロト・メイエルホリド」だ。スターリンが「農業集団化」の際に視察した「シビーリ」はシベリアの事だが、何と不親切な。それならソ連の首都を「モスクワ」でなく「マスクヴァー」にしなかったのは不統一で、回想録の邦訳が出ていたチェキストの将軍は「スドプラートフ」ではなく、"S"を濁音で発音するドイツ語式の「ズドプラートフ」というのも解せない。いっその事、この本で使われている表記と一般的な慣用表記または先行した本で使われている表記との違いを一覧表にして掲載すべきだ。
他にもそういう本があるが、こういう独創的な表記をされると読みづらい。
紙の本
ロシア人研究者の見たスターリン
2022/03/27 17:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシア人研究者によるスターリンの伝記。回想録などに拠らず、ソ連崩壊後に公開された新出史料を駆使して、独裁者を描く。面白い逸話やいかにもな陰謀論は無いが、病的なまでの猜疑心や破綻した家庭生活、無慈悲な権力維持の手法など、スターリンの統治と生涯を特徴づけるポイントが冷静に論じられている。内政での粛清を含む果断さと外政での慎重さが対照的だが、ある意味で「臆病」というのが共通点か。著者は現代ロシアにおいて、ソ連時代への郷愁とスターリンを英雄視する見方が強まっていることに危機感を覚えているのが何よりも印象的である。