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一気に読めます
2021/09/27 22:37
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投稿者:rikason - この投稿者のレビュー一覧を見る
石原慎太郎がヤクザを書いたこと、どんな人物なのと興味を持ちました。
生い立ちの詳細はなく、無いほどに厳しいものであったことを推測し、暴力的気質も持っていたでしょうが、大正15年生まれ、特攻の生き残りという時代背景は、大きいものです。自分とは、真逆と言ってもいいような生き様に、惹きこまれるように読みました。このようにしか生きざるを得なかったという信念と覚悟が語られていることを魅力に感じました。
紙の本
政治家がアウトローを書く
2022/03/22 22:08
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投稿者:東京のSS - この投稿者のレビュー一覧を見る
田中角栄を石原慎太郎さんが一人称で書いた後に安藤昇さんを書くとは、びっくりだ。
やはり一人称だ。あらすじは安藤さんの多くの本を読んでいれば知っている事も多い。
今の若い人達は安藤昇を知らないだろう。
我々世代は安藤組、そしてAのバッジには、
憧れたものだ。
この本は石原慎太郎さんしか知らない事も書いてあるがページが少ない。少し物足りない。
この本はあとがきが全てだ。
長編なら満点つけた。
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
安藤昇の名前は聞いたことがありましたが、詳しくは知らなかったので興味深かったです。昭和という時がどういう時代であったのかをまざまざと感じさせるような内容でした。
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面白い!
全く接点のない人種の方ですが、そこに不思議な共感を感じる面白さ。
元々の素材良しな上、文章がとても巧みで一気に読んでしまいました。
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悪くはない。
表題のとおりヤクザの伝記なのだが、ボリュームがたりないのかな。
力道山との関わりや嵯峨美智子との恋愛など赤裸々に描かれており、また、主人公が70歳超えてからどのように感じだしたのか正直に語られているところがとても好感がもてる。でも、もっと奥深い思いがあるのではないかと思う。少し消化不良
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ヤクザって正義なのか悪なのかわからなくなるが、そういった二元論を超えて、男としての生き様に格好良さを感じてしまう
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なぜ石原慎太郎がこのタイミングでこの題材を書いたのか?
文字量が多くないのであっという間に読み終えたが、ちょっといまいちか。安藤の凄さがわかったようなわからないような…?
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評伝と言いながら「俺」を主語として語る言霊システム(©️大川隆法)。
安藤昇の評伝なら面白エピソードには事欠かないでしょうに、安藤に仮託して何事かを語ろうとする著者の老醜が感じられるばかりである。
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安藤昇について全く予備知識なく読んでみたもの。横井英樹襲撃事件というのは耳にしたことがあるワードだったが、中身はよくわかっておらず。。慎太郎さんはご高齢ですが、さすがの筆力で、物語としては楽しめた一気読みでした。
会社からいつも見るプレデンシャルタワーが、火災事故のあったホテルニュージャパンの跡地だったことも今更、認識。
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ー安藤昇という男の暴力に裏打ち彩られた生き様に、人生における人間にとっての暴力という誰しもが潜在的に嗜好する、否定しきれぬ極めて人間的な属性の意味合いを感じぬ訳にいかなかった。
石原慎太郎が描きたかった事を努めて想像する。こうした暴力の魅力に生きた人物を記録しつつ、しかし、数ある安藤昇列伝において敢えて薄く焼き直したような中身にどのような意味があるのかを深読みすれば、恐らくは、石原慎太郎自身と安藤昇や喧嘩師花形敬、幹部西原健吾との出会いを描きたかったのであり、文中でも特に彼らにスポットライトを当てた。更には、拳銃相手にドスでは敵わない自然の理屈を、アメリカの核は日本の傘になり得ない自らの沖縄返還時のアメリカ基地見学体験で実感した核保有論者としての主張を、安藤も同意した事で語らせたかったのか。
暴力を美化するのは気にくわない。しかし、その光と影において潜在的嗜好という絶妙な表現はまた、石原慎太郎らしいと感じる遺作であった。
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字数少なくてすぐ読めていい。
けどもその分ストーリーは薄め。
女との絡みが濃く描いてある本を今度は読んでみたい。
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一気読みでした。石原さんの文章力もすごいなぁと再認識。
喧嘩三昧の幼少期から、特攻隊への入隊、極道と波瀾万丈だけど、決してクスリはやらなかった点や、子分の死をキッカケに極道から足を洗って、、、
映画の脚本を作り、出演したり、晩年は八丈島で余生を送るなど、すごい!の、一言。
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実在の人物に焦点を当てたノンフィクションノベル。破天荒な生き方は正に慎太郎小説の主人公のよう。
特攻隊崩れから愚連隊、安藤組組長そして映画俳優。筆者石原慎太郎と微妙に絡んだ生涯を描く。実在の人物がモデルとはいえこれぞ正に石原慎太郎の小説。
スポーツとヤクザ、どちらも命を張った闘いであり石原慎太郎の得意とする題材。
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つまらなくはないが、俺の一人称と石原慎太郎が書いているということが脳内で混在してよくわからない気分になる 憧れて、こういう男になりたい(なりたかった)という願望も半分入ってる気がする
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敗戦という価値観のどんでん返しが起こって、
日本が無法地帯化した時に現れた愚連隊。
その中で伝説的だった人物が安藤昇です。
その人物をなぜか石原慎太郎が私説小説化しています。
一気に読んでしまいました。
私は、なぜ石原慎太郎が、この人物を取り上げたのか、考えました。
今日本は、敗戦前夜にあるではないか、そして、再度、
日本人が絶望の淵に追いやられ、正確にいうと、無思考のまま、自ら自滅するように動きをし、
また多くの人が犠牲になるではないか?という危惧が、
石原慎太郎にあるではないかと考えました。
そのような状況の時に何が参考になるか?
その答えが、「安藤昇の生き様」ではないかと。
この著書の前には、田中角栄を取り上げています。
日本は明治維新(1867)から約80年後、
大日本帝国というシステムが崩壊しました。
そのシステムによって、300万人が犠牲になりました。
その犠牲があったことさえ、今は風化しています。
正直、犠牲になった人は、一体何だったんでしょうかと、思いますし、
高度経済成長期からバブルの繁栄の時に、今の繁栄は、
多大なる犠牲によって成り立っていると感じをした人がいたでしょうか?と思います。
今の日本のどうしようない状態は、「そのツケ」を払わされているような印象を持ちます。
歴史を「知らない」、「学ばない」、「わからない」、なぜなら、戦争は「怖いから」と、
そんな「軽ーい感じ」が少なくない日本人の意識の中にはありますが、
もうシャレにならない状況になっていると思います。
もちろん、先の大戦と同じで、自滅に向かうパターンです。
石原慎太郎は、戦後派と呼ばれる、戦前は「天皇万歳」から、戦後は「アメリカ万歳」という強烈な変化に対して、その筆舌尽くしがたい「日本(人)への違和感」と「過去の歴史を忘却する日本(人)」に対して、文学というツールを使い、カウンターカルチャーとして体現した人です。好き嫌いもちろんありますが、フニャフニャしていない日本人という点で、私なんかは好感を持っています。
1945年から戦後民主主義が動き出し、もうすぐ80年を迎えるコロナ禍の日本。
そのシステムでさえも今はガタガタになっているような気がします。
何かこの80年というのは、社会システムが崩壊する、または新しいものとなる、
一つの指標として重要な期間かもしれません。人の一生の時間と近いことにも、何か理由があるのかもしれません(戦前はもっと短い時間でしたが)。
今、日本人が戦後築き上げてきた社会システムが、多くの人の命を奪っているように思います。
よもや、システムの奴隷になっているような印象です。
主体的に生きることが難しく、何かに所属していないと、何もできない、考えられなくなってしまう、
日本の奇妙奇天烈な戦後民主主義は、今、終わりを迎えているのかもしれません。
もちろん、その恩恵を受けている人は必死にそのシステムの中にい続け、そのシステムに依存しますが、
敗戦時の状況を知れば知るほど、��れは、百害あって一利なしとわかります。
今の小学生の夢が、会社員で、大学生の希望の職業が、公務員ということからも、
もう日本は、手の施しようがない状態になっているとわかります。
コロナ禍の前の就職したいTOP10位の会社、その半分以上が、今倒産しかけています。
戦前は、猫も杓子も、戦争、戦争、勝利、勝利と叫んで、
絶望的な戦争に突入していたことと、
戦後は、自由、人権、民主、戦争反対!と叫んで、
わけわからず、経済的な戦争、つまり、金、金、金になっていたことと、
表面的には異なりますが、底流を流れる日本人の行動原理は、
戦前、戦後も全く変わっていないように思います。
つまり、よく考えていないで他人をキョロキョロみて行動しているということです。
無規範化した今の日本人は、まるで敗戦時のようです。
社会が崩壊する前に、日本人が、今ぶっ壊れようとしています。
そんな状況で安藤昇の生き様は参考になるかもしれません。