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投稿者:Sun - この投稿者のレビュー一覧を見る
上野先生の解説がとても分かりやすいので内容がスッと入ってきます。入門書中の入門書という感じです。
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知識の断片を得た!
2021/12/23 07:38
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投稿者:pina - この投稿者のレビュー一覧を見る
「老い」を語ることは人類の特権かな。元の書を読むのは時間的に躊躇するし斜め読みする類の著書ではない。だが読む本を取捨選択していると得られない知識が惜しくなる。そのため、知識のインデックスを得る方法としてこういったタイプのテキストは非常に重宝する。原書の著者毎にその権威が解説してくれるので偏りも最小限で済む。他の情報を取りこぼさないよう、頭の隅に断片的でも置いておくために。
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歯に衣着せぬボーヴォワール
2021/08/11 11:17
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投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビで「100分で名著」にボーヴォワールが採り上げられるという予告を見て、驚いた。個人的には「昔の人」という印象を漠然と感じていたからだ。
けれども、4週間番組を視て、これは過去の人ではないのだと気が付いた。
まったく遠慮のない『老い」のとらえ方をしているのだ。
高齢者が否応なく増えている今こそ、しっかり読み直す必要が有るのだと思う。
歳を重ねれば誰しも逃れられない『老い」から目を背けてはいられないのだ。
番組は終わった。今度は本でもう一度見つめ直そう。
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7月は
2021/06/22 07:30
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
老いをテーマにするようですね。
私も、老いに対する恐怖を感じる年齢になってきたので、こういうテーマで話してくれると、なんだか心強い。
是非1ヶ月間学びたい。
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自分も両親もこれから老いていく。
でもそこにはあるがままであることが大切。
できないことを責めるのではなく、できなくて当たり前。
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【1回目】年齢や性にまつわる様々な規範が、社会的・歴史的な文脈の中で生まれてくると指摘している点は、特に新しさも面白さも感じなかったが、今も重要であることには変わりはない。一回限りのこの生をどう生きるのか。その場、その時点での生のあり様を首肯する哲学が求められるのだろうが、本当にそうか? 考え直したい。
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上野千鶴子氏の印象に残った記載。
「学者等はだいたい50代が業績や社会的地位のピークです。そこを過ぎると多くの人はとたんに自己模倣が始まります。(中略)新しいことが何も書かれてないのです。(中略)では、そこを乗り越える手立てとは何か?それは畑(ジャンル)を変えることです。畑を変えたら、人は必ずそこで初心者になります。」
あえて初心者になる。不慣れな分野で恥をかく。謙虚に勉強する。老害化を回避して爽やかな老人になりたいと思いました。
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近くの図書館にも『老い』人文書院の本が無いので100分de名著のテキストを買う。
ボーヴォワールが面白いのか、上野千鶴子が面白いのか。どっちもかな。
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Eテレで第1回を見ておもしろかったので買う。この時点で第3回まで見たが、テレビよりテキストの方がいくぶん言葉は多い。TVも本も上野氏がボーボワールの「老い」を咀嚼してわかりやすく解説している。TVも司会の伊集院氏と阿部アナウンサーが理解の助けになる質問をはさみボードでリード。原文を読む女優の筒井真理子さんもいい。よく見たらボーボワールの髪型とかまねている。
自分でも年取ったから老人について書いた本や番組がおもしろく感じるのだろうなあ、上野氏も「老い」を取り上げるのは「はい、自分で年取ったからです」と番組で言っていた。「老い」についての哲学的論理的思考が身にしみる。
○第1回:老いは不意打ちである・・ 現代は文明社会でありながら、老いた人間を厄介者にして廃物扱いしている。これは「文明のスキャンダル」だ。老いは個人の問題ではなく社会の問題だ、厄介者になった高齢者をどう扱うかで、その社会の質が測られる、と言っている。
○第2回:老いに直面した人々・・著名人の老人に対する文言を紹介。多くは老人に対し否定的。多くの科学的発見は若い時で、人文科学では60才を過ぎた著作は若い時の焼きなおしだ、など。
○第3回:老いと性・・これも文学や著名人の言葉を紹介。男女で違うが、それ以上に個人差があるのでは?という気がした。
○第4回:役に立たなきゃ生きてちゃいかんか!・・こういう言葉はボーヴォワールは言ってないが、これは「老い」を通しての上野氏の率直な考えだと思う。どうすれば豊かな老いを生きられるのかの答えは「老い」にはその答えは書いてない。
この各回見出しが内容を表わしているが、「老い」はボーヴォワール62才時の出版。50才の時女子学生から「ボーヴォワールってババアなのね」、自分では高齢だと思ってない女性をサルトルの友人が「あの年取った婦人」と言った、それに愕然とした。
「第二の性」で当時おかれた女性の状況を当事者として書いたが、今度は「老い」でその老いてゆく当事者として書いたもの。
ボーヴォワール(1908-1986 78歳没)
「第二の性」1949年出版 41才
「老い」1970年出版 62才
「100分de名著」HP
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/111_beauvoir/index.html#box01
「第二の性」は20代の時、長いなあと思ったがけっこう読めた。この「老い」読みとおせるかなあ。
2021.7.1発行 購入
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上野千鶴子によるボーヴォワール『老い』の紹介。
老いを肯定も否定もせずにありのままにさらけ出す徹底的なリアリズム。エイジズムに毒された私の視点からすると正直かなりしんどいが、老い自体を受け入れるという視座はもっていたい。人類誕生依頼の老いという宿命をただ単に受け入れることができたら、ある意味不老不死のような境地であるのだとも思う。現実には、老いへの受け入れもできつつある一方、アンチエイジングだけではなく、遺伝子操作やロボティクス等で老い自体を克服しようという動きもあり、しばらくはせめぎあいは続くと思う。
プラクティカルには、認知症や寝たきりであることを受け入れることはよいとして、介護しなければ死んでしまうわけで、それは誰が引き受けるのかという問題は残るのではないか。著者の立場ではそれは国家が担うべきということなんだろうし、現実にはそれしかないのかなと思う
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ヴォーヴォワールのこの著作をテキストにするのはどうかなぁって思いました。というのも文学作品だとは言えないし、論文としても強烈な主張があるわけでもないから…
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老人社会に向き合う現代にとって、まさに共感性のある内容でした。ボーボワール女史の先進性の感動しました!
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「ボーヴォワール『老い』」上野千鶴子著、NHK出版、2021.07.01
105p ¥600 C9410 (2021.08.07読了)(2021.06.25購入)
【目次】
【はじめに】老いてなにが悪い!
第1回 老いは不意打ちである
第2回 老いに直面した人びと
第3回 老いと性
第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか!
☆今後読みたい本
「恍惚の人」有吉佐和子著、新潮文庫、1982.05.25
「「老いる」とはどういうことか」河合隼雄著、講談社+α文庫、1997.02.20
「老いはこうしてつくられる」正高信男著、中公新書、2000.02.25
☆関連図書(既読)
「定年の身じたく」石川恭三著、集英社文庫、2002.01.25
「定年漂流」西田小夜子著、小学館文庫、2005.10.01
「定年後のただならぬオジサン」足立紀尚著、中公新書ラクレ、2006.11.10
「おお、定年」加藤仁著、文春文庫、1988.03.10
「定年後」加藤仁著、岩波新書、2007.02.20
「老人と犬」秋元良平著、あすなろ書房、1995.07.20
「老いの生きかた」鶴見俊輔編、ちくま文庫、1997.09.24
「老いの才覚」曽野綾子著、ベスト新書、2010.09.20
「老人介護 じいさん・ばあさんの愛しかた」三好春樹著、新潮文庫、2007.12.01
「介護入門」モブ・ノリオ著、文芸春秋、2004.08.30
「痴呆を生きるということ」小澤勲著、岩波新書、2003.07.18
「認知症とは何か」小澤勲著、岩波新書、2005.03.18
・ボーヴォワール(既読)
「人間について」ボーヴォワール著・青柳瑞穂訳、新潮文庫、1955.06.25
「第二の性(Ⅰ)」ボーヴォワール著・生島遼一訳、新潮文庫、1959.10.30
「第二の性 Ⅱ」ボーヴォワール著・生島遼一訳、新潮文庫、1959.11.05
「第二の性 Ⅲ」ボーヴォワール著、新潮文庫、1959.11.10
「ボーヴオワール自身を語る」ボーヴォワール著、人文書院、1980.04.30
「第二の性 その後」ボーヴォワール著・福井美津子訳、青山館、1985.06.28
・上野千鶴子(既読)
「資本制と家事労働」上野千鶴子著、海鳴社、1985.02.28
「スカートの下の劇場」上野千鶴子著、河出文庫、1992.11.04(1989.08.)
「ドイツの見えない壁」上野千鶴子・他著、岩波新書、1993.12.20
「うわの空 ドイツその日暮らし」上野千鶴子著、朝日文芸文庫、1996.03.01
「おひとりさまの老後」上野千鶴子著、法研、2007.07.12
(アマゾンより)
老いは不意にあなたを捉える
見たくない、聞きたくない、考えたくない――。そんな「老い」の実態をあらゆる観点から論じ、従来のステレオタイプを次々と打ち砕いたボーヴォワールの主著。なぜ老いを自覚することは難しいのか。老人が社会から疎外される根本理由とは。キレイゴト抜きに「老い」の実態を暴き、「文明のスキャンダル」と捉え直した著作の真価を、現代日本の状況にも引きつけながらやさしく解説する。
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100分de名著をたまたまテレビで見てテキストを読もうと購入。
100分de名著『老い』は、私にとって神回でした。
老いに対しての
言葉に出来なかった感覚や感情を言葉に表してもらうことで
自分の中にすり込まれている老いに対する偏見・抑圧に気づき、
老いを老いとして引き受け
堂々と生きていけばいい、
堂々と老いさらばえればいいという思いを強くしました。
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潔い。カッコいい。
自らを人体実験の検体としていたようにも見える。
ここまで分かりたくないと思うようなことはなかったのだろうか。
でも、どれが自分の本当の気持ちで、どれが社会から強いられた価値観か、分かって初めて向き合えるものもあるのだろう。どのみち辛いなら、分かった上で辛さを抱き込む方が良いという考え方もあるんだろう。
どちらかと言えば私もそうかな。
そうだろうな。
辛いと泣いちゃうだろうけど。
その時は泣いてもやっぱり真実は知りたい、かな?
もっと歳を重ねた時に So what?と言えるニンゲンになれるだろうか。
思わず自分に問いかけてしまう。
高校の時に親友がこんなことを言っていたことがある。
「髪の毛って弱点なんだよね」
曰く、ボーイフレンドが、髪を撫でてくれたりしたら、それまでどんなに虚勢を張ってシャキッとしていても、途端にフニャフニャになって甘えたくなってしまうというような文脈だったように記憶している。
マセたことを言ったものだと思うけれど、結構鋭く、真実を突いているよなぁと今でも思う。
彼女はいつも真っ直ぐな黒髪を綺麗に手入れしていた。
髪を撫でられるか手を握られるか、はたまた肩を抱かれるかは人によって違うとしても、そういう「弱点」を自覚して、伝えられるというのは「強み」だよねぇ、と。
若さのなせる技と言われてしまいそうだけれど、そういう自覚やそれを相手に伝えられるコミュニケーション能力って、むしろ沢山の押し付けられた価値観で着膨れているオトナにこそ必要なのでは、と。
フリなんかしないで正直にホントのことを伝えたい。
まさにそんなことを、こんなテーマで書いた短編の恋愛小説があったはず。
著者とタイトルを思い出せないのだけれど、、、
コミュニケーションのツールは言葉だけじゃない。
「老い」にしても「性」にしても、そしてたぶん「生」にしても。怖いほど率直な彼女の筆致にそんなことを思う。