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商品説明
ロシア外相が来日し、公安部外事一課の倉島は随行員の行動確認を命じられた。だが同時期にベトナム人の殺害事件が発生。容疑者にロシア人が浮かび上がる。一方、中国にも動きが…。『オール讀物』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
外事一課の倉島は、「ゼロ」の研修帰りのエース公安マン。
ロシア外相が来日し、随行員の行動確認を命じられるが、同時期にベトナム人の殺害事件が発生。
容疑者にロシア人ヴァイオリニストが浮かび上がる。
一方、外事二課で中国担当の盛本もこの事件の情報を集めていることがわかる。
倉島は、ベトナム、ロシア、中国が絡む事件の背景を探るが……。
公安のエース、倉島警部補の活躍を描くシリーズ最新刊!
【商品解説】
著者紹介
今野 敏
- 略歴
- 〈今野敏〉1955年北海道生まれ。作家。「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞、「隠蔽捜査」で吉川英治文学新人賞、「果断」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。
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紙の本
公安、警備からみた刑事部門
2022/01/13 10:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏も多分野の小説を書く作家で、今回はその中でも読ませる公安、警備に焦点を当てている。この公安、警備では特定の主人公や舞台設定が定まっていないようだ。しかし、本書では以前登場した主人公が再登場している。警視庁公安部外事第一課の倉島警部補である。ゼロと呼ばれる研修を受けた公安分野のエリートである。
このエリートが前半は周囲の助言、警告などを軽視して、失策を招いてしまう。上司からは叱責され、同僚からも疎まれてしまう。本編は明らかに前回(『防諜捜査』)の続編になっており、倉島の仕事内容の解説はすでに前回説明済みという前提である。
実際はどうなのかは不明であるが、ロシア担当の倉島は駐日ロシア大使館の書記官と連絡を取り合って情報交換したりする場面が数回出てくる。スパイを直接取り締まる法令がない日本では、スパイは小説の中だけの話かと思っていたが、本書を読むと現実感が出てくる。
通常の警察小説は刑事部や刑事課が活躍し、そこに公安、警備との衝突や折衝、あるいは共同作業が出てくるわけであるが、本書では公安、警備の立場から見た刑事が描かれており、興味深いものがあった。その違いが鮮やかに描かれており、続編にも期待をつなぎたい。