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商品説明
沖縄の戦前の女子師範と一高女を総称して「ひめゆり学園」と呼ぶ。
1916年「ひめゆり学園」寄宿舎が落成してから、1945年3月22日、最後の留送別会がおこなわれるまでの出来事を当時の記録よりたどり、女学生の日常生活、そして青春の日々が描かれている。
しかし、「ひめゆり学徒隊」として知られるように、彼女らは時代の流れの中でやがて悲惨な戦争に巻き込まれていく。
本書の「あとがき」にあるように戦争が悲惨であれば悲惨であるほど、青春の楽しかった思い出は何物にも変えられないものではなかったか。そしてそんな普通の女学生である彼女たちの姿から、その後の運命がいかにつらいものであったかがわかる。
長年「ひめゆりたち」と交流のある著書による思いのこもった一冊。
本書「あとがき」より
寄宿舎の話になると、ひときわ華やいだ。
楽しかった、という。
その笑顔に、まわりがうなずく、
どうしてそんなに楽しかったのだろう。
一九四五年三月二三日夜半、寄宿舎から、南風原陸軍病院へ。
五月下旬、学友を壕に残して南部に。
六月一八日、解散命令。
以後、日にちの記憶が定かではない。
岩とアダン林、
とりまくアメリカ兵、
バラセンの囲い、
肉親との再会。
言葉にする前に、
涙があふれてくることばかり。
聞いていて思う。
寄宿舎の話が、華やぐのは、
寄宿舎を出たあとの日々が、
あまりにもつらかったからではないかと。
寄宿舎についての「ひめゆり学徒」たちの話を聞きながら、彼女たちにも青春の楽しい思い出があったことを嬉しく思った。寄宿舎を取り上げた、大きな理由である。
ひめゆりたちの姿が、少しでも伝わってくれたらと思う。
二〇二一年三月、ひめゆり平和祈念資料館リニューアルを前にして 仲程昌徳【商品解説】
目次
- ■目次
- はじめに
- Ⅰ、寄宿舎へようこそ
- Ⅱ、寄宿舎の始まりと事件
- Ⅲ、大正期の寄宿舎生活と団欒
- Ⅳ、社会情勢の変化と寄宿舎
- Ⅴ、しのびよる軍国化
- Ⅵ、太平洋戦争への道
- Ⅶ、戦時下の行事と楽しみ
著者紹介
仲程 昌徳
- 略歴
- 1943年 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。1967年 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。1974年 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。1973年 琉球大学法文学部文学科助手。1985年 琉球大学教養部教授。2009年 定年で退職。
主要著書として『山之口貘―詩とその軌跡』(法政大学出版局、1975)、『沖縄の戦記』(朝日新聞社、1982)、『沖縄近代詩史研究』(新泉社、1986)、『沖縄文学論の方法 』(新泉社、1987)、『伊波月城』(リブロポート、1988)、『新青年たちの文学』(ニライ社、1994)、『アメリカのある風景』(同、2008)、『小説の中の沖縄』(沖縄タイムス社、2009)、『沖縄文学の諸相』(ボーダーインク・以下同、2010)、『宮城聡』(2014)、『雑誌とその時代』(2015)、『沖縄の投稿者たち』(2016)、『もう一つの沖縄文学』(2017)、『沖縄文学史粗描』『沖縄文学の一〇〇年』(2018)、『ハワイと沖縄』(2019)、『南洋群島の沖縄人たち』(2020)、『沖縄文学の魅力』(2021)など多数。
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