- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/07/26
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/275,73p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-622-08968-1
- 国内送料無料
紙の本
時間と権力 三十年戦争から第三帝国まで
著者 クリストファー・クラーク (著),小原淳 (訳),齋藤敬之 (訳),前川陽祐 (訳)
政治権力は歴史性をいかにして作り上げるのか。大選帝侯フリードリヒ・ヴィルヘルム、宰相ビスマルク、ヒトラーなど、三十年戦争から第三帝国まで、ドイツを支配した4人の権力者を通...
時間と権力 三十年戦争から第三帝国まで
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商品説明
政治権力は歴史性をいかにして作り上げるのか。大選帝侯フリードリヒ・ヴィルヘルム、宰相ビスマルク、ヒトラーなど、三十年戦争から第三帝国まで、ドイツを支配した4人の権力者を通して、国家・時間・歴史の関係を考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
政治権力は歴史性をいかにして作り上げるのか。三十年戦争から第三帝国まで、ドイツを支配した四人の権力者から、国家・時間・歴史の関係をみる。
時間は歴史をつくるが、それは直線的に進むのではなく、その時々の政治体制を正当化し、敵対勢力の力を弱め、権力を維持するのに必須のものであった。
大選帝侯フリードリヒ・ヴィルヘルムは、未来を志向することで、旧勢力と対抗した。フリードリヒ二世は、国家は時代を超越するとして、強大な国家を維持した。ビスマルクは、歴史の偶然性を重視し、政治的決定を際立たせた。ヒトラーは、徹底して歴史を拒絶した。ヴァイマル期との切断を強調し、遠い過去と遠い未来を直結させるという、特異なナチの時間において、国家はもはや歴史の立役者ではなかった。
時間と権力の抜き差しならない関係を明らかにし、危機に揺れる今日の政治と歴史を架橋する一書。【商品解説】
目次
- 謝辞
- 序論
- 歴史学の時間論的転回/時間の近代化/権力と時間
- 第一章 歴史というマシン
- 戦時の複合君主政/君主対諸身分/歴史性の諸形態/宗派的な原動力?/歴史になる大選帝侯/小括
- 第二章 歴史を書く王
- なぜ王は歴史を書いて然るべきなのか/フリードリヒの歴史性/争いなきヘゲモニー/決断の時間/時間の停止/小括
著者紹介
クリストファー・クラーク
- 略歴
- 〈クリストファー・クラーク〉1960年オーストラリア生まれ。ケンブリッジ大学教授。近現代史研究をリードする歴史家の一人。著書に「夢遊病者たち」がある。
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権力者と「歴史」
2021/09/01 16:13
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投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
フリードリヒ・ヴィルヘルム、フリードリヒ大王、ビスマルク、そしてナチス。ドイツ史に名を残す4つの権力の、歴史と時間に関する捉え方を論じた一冊。初っ端で難解な歴史哲学の話が出てきて身構えるが、各論に入れば四者四通りの歴史意識が軽快な筆致で描かれており面白い。「歴史」とは過去から未来に流れる直線的な時間ではなく、それぞれの権力体が自らの意志で描き出す物語であり、一様ではないことがよくわかる。またその裏には、三十年戦争、1848年革命、第一次世界大戦での敗北というトラウマが強く残っていることも印象的であった。