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歴史のミカタ (祥伝社新書)
歴史はどのような時に動くのか、歴史は繰り返されるのか、日本史の特徴は何か…。膨大な知識と教養を持つ2人が、歴史の本質に正面から迫る本格対談。巻末には、2人がすすめる書籍も...
歴史のミカタ (祥伝社新書)
歴史のミカタ
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商品説明
歴史はどのような時に動くのか、歴史は繰り返されるのか、日本史の特徴は何か…。膨大な知識と教養を持つ2人が、歴史の本質に正面から迫る本格対談。巻末には、2人がすすめる書籍も掲載する。【「TRC MARC」の商品解説】
歴史の本質に正面から迫る
歴史はどのような時に動くのか、歴史は繰り返されるか、日本史の特徴は何か……など、
歴史の本質に正面から迫る本格対談。
職場で上司・部下の関係にある二人は、膨大な知識と教養を持ちながらも、
それに拘泥することなく、また狭いタコツボに逃げ込むことなく縦横無尽にユーモアを交えて語り合う。
今に活かす「教訓としての歴史」も、堅苦しさを除外した「楽しめる歴史」も本書にはある。
付録として、二人がすすめる書籍を掲載。
歴史のおもしろさを味わいながら、豊かなミカタが身につく。
(以下、目次)
第一章 歴史が動く時
第二章 歴史は繰り返されるか
第三章 歴史の表と裏
第四章 日本史の特徴
第五章 時代で変わる英雄像
付録――おすすめ! 「歴史のミカタ」を養う書籍【商品解説】
目次
- 第一章 歴史が動く時
- 第二章 歴史は繰り返されるか
- 第三章 歴史の表と裏
- 第四章 日本史の特徴
- 第五章 時代で変わる英雄像
- 付録――おすすめ! 「歴史のミカタ」を養う書籍
著者紹介
井上 章一
- 略歴
- 〈井上章一〉1955年京都市生まれ。国際日本文化研究センター所長。芸術選奨文部大臣賞受賞。
〈磯田道史〉1970年岡山市生まれ。国際日本文化研究センター教授。博士(史学)。新潮ドキュメント賞受賞。
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歴史が解るとは・・・
2022/01/27 21:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
○歴史が動く時
プレートテクトニス理論、つまりプレート歪みが限界値を越えた時に大きく動く
歴史にも似たようなところがあり、ズレが閾値を越えた時に革命や戦争が起き、個人が華々しい活躍をする
カイロス時間(機会の神)に活躍する英雄が、その時間にどのような風が吹いていたのか、その風を分析することが重要である
殺されるかもしれないという恐怖心は、歴史を動かす大きな原動力になる
○歴史は繰り返されるか
ホモサピエンスは約七万年前に脳の突然変異が起こり、それから歴史を動かす欲望と恐怖である脳の構造は変わっていない
マーク・トウェインの言葉“歴史は繰り返さないが、しばしば韻を踏む”
つまり、似たような事態が起こりうる
本当に繰り返しているのではなく、繰り返しているように見える
歴史が繰り返されているように見える部分を語ることで歴史のミカタが豊かになる
○歴史の表と裏
歴史学者は史料をもとに、その事象にどのような歴史的意義があるのかに収斂している
そのことが歴史学をつまらなくしている
今の歴史は、人が“へぇ~?”と思うことを興味本位としてたしなめる“人間不在”の歴史学になっている
歴史には人間の闇も含まれており、そこも踏まえて研究することが“大人の学問”となる
邪馬台国・本能寺の変・竜馬暗殺は歴史学者は興味を持たない
光秀の動機や竜馬暗殺犯を特定しても歴史の結果は変わらないからである
○日本史の特徴
日本人・日本文明を形作っている要素は地理的特徴である
・森林であること
・辺境国家であること
これらが日本史とヨーロッパ史は似ていると考えられる点である
また、両者は定住性があり、遊牧民とは異なり土地に対する執着や情熱がある(一所懸命)
日本は大陸とのつながりが深いという前提で考える傾向にあった
これからは日本と大陸の類似点と相違点を明確に分けて論じなければならなくないかもしれない
易姓革命のなかった日本では、革命と言える明治維新の際にも流血は少ないが、弥生時代では北部九州や山陰では集団間の凄惨な戦いがあったことが発掘調査から分かる
天皇を戴く“日本国”が確立したのは“天智・天武・持統”の時代
不改常典を定めたのは天智天皇
天皇という呼称が確立したのは天武天皇の時代
即位後の最初の新嘗祭を大嘗祭として始めたのは持統天皇
○時代で変わる英雄像
歴史観が変わることは価値観の変化であり、時代によって評価される人物が変わったり、同じ人物が英雄にも悪党にもなる
高度経済成長期は秀吉がもてはやされた
安定成長期には、調整型の家康、バブル崩壊後は革新的な信長が好まれるようになる
頼朝は、江戸時代では水戸学の影響で天皇中心の秩序を崩したとして評価は低かったが、戦後マルクス主義史観では土地革命の担い手として高い評価をした
儒教的価値観の時代には君主への“忠義”と親への“孝行”が絶対的価値観だったが、今は家族への“愛”や“自由”“民主”が良い価値観と言われている
歴史は人間を長い時間軸で考えるものなので、現在の価値観だけでは考えないミカタが大切になる
紙の本
決して、ここに書かれたことだけが真実ではないにしても…
2022/04/14 15:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
そうだったのか、そうかもしれない…など、考える糸口になる事柄が盛りだくさんです。
自分ひとりで数々の資料を集めることも、外国まで調査に赴くことも、時代を遡ることも、できません。
「本は、読むだけでも十分に価値がある」改めて思いました。
井上さん、磯田さん、これからもご活躍を!