電子書籍
傑作四編
2022/01/02 07:35
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまでIWGPシリーズをずっと読んでいるが、今回はまさに基本に沿った展開。社会に毒をまき散らす悪をマコトが叩っ切るという毎度お馴染みのパターンだけど、これがファンにとってたまらないのは確かで読後感も爽快痛快
紙の本
相変わらずのIWGPシリーズ。
2023/12/09 06:43
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投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
年々お世話焼きが増しているようなマコトが今日も変わりゆく池袋に生きるストリートボーイズの小さな平和を守っている。外国人をガッカリさせるような国にはなりたくない。
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投稿者:そらし - この投稿者のレビュー一覧を見る
良くも悪くも、やはりいつものIWGPシリーズでした。収録作の中では「西池袋ドリンクドライバー」が面白いと感じました。
ただ、最近の傾向として安易にGボーイズの力を借りて解決(もちろんマコト君が解決法は考えるのだけれど)するという印象が強いです。以前の作品はもう少し解決法にバラエティがあったような気がします。そのあたりは少し残念。
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【四四〇万部突破! 大人気シリーズ第15弾】アジアからの留学生であふれる日本語学校。バイトや住居も斡旋する学校は若者の夢を搾取するだけなのか? 悪徳スクールの闇を暴く!
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石田衣良のライフワークと呼べる池袋ウエストゲートパークの第15弾。その時の社会情勢をモチーフにする手腕は流石のもの。だけど、時とともにネタが軽くなってくるような気がするのは気のせいか。
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久しぶりのIWGP!
やっぱこのシリーズはいいですねー。
IWGPが続くということは、
日本で事件にならない事件が後を絶たないと
いうこと。
辛いことだけど、
トラブルを解決できるマコトみたいな
考え方が出来る人間になりたいな。
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新刊出てる!
安心・安定のIWGPという感じ。自分にとっては鬼平犯科帳みたいな感じかな。安倍首相の長期政権とか出てきて、ナルホドこの頃はそんな感じだったんだな~と思ったり。池袋の街並みも変わったし、Gボーイズも大分年齢が上がったりと変化はあるけれどもマコトもタカシもスタンスが変わらないから安心できるなぁ。
留学生を食い物にしているのもありそうだなぁという感じだけれども、是非、外国人技能実習制度の闇も取り上げてほしいなぁ。
目白キャットキラー
西池袋ドリンクドライバー
要町ホームベース
絶望スクール
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文庫で読むと、どうしても時間的なズレが否めない。
※あの頃、あんな事があったよなぁ〜
単行本でも数話まとめて本にするため、
やはりリアルタイム性が薄れてしまうので、
オール讀者で読むしかないのかな。
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『池袋ウエストゲートパーク ザ レジェンド』という「傑作選」を手にして紐解き、大変に気に入ったことから、文庫本が出ているシリーズ作品は全部読んでしまった<池袋ウエストゲートパーク>である。
ここまでの小説各作品に出て来る様子とは違う感じに改修が施され―今般の作品で「何やら工事が…」という描写が在る…―た後でこそあるが、このシリーズの主人公であるマコトや劇中人物達が<ウエストゲートパーク>と呼び習わしている<池袋西口公園>へ足を運んでみて、作中のマコトが毎日歩いているような辺りのモデルになっているかもしれないような辺りを少しだけ歩くというようなこともしてみたことが在った。
その大変に気に入っているシリーズの新たな文庫本、シリーズ第15作が文庫本で登場したばかりであるのに出くわした。逡巡等せず、直ぐに入手した。そして紐解き始めると、素早く夢中で読了に至ってしまった…
最初期の作品から現在に至るまで、シリーズ各巻には4篇の中篇が収められている。主人公のマコトや“レギュラー”の劇中人物達が在るが、マコトが色々な人達と出遭い、様々な事案に向き合って行くことになる様子が各篇で描かれている訳である。西池袋で母親が営む小さな果物屋を手伝う傍らでストリートファッション雑誌にコラムを寄稿しているというマコトは、「よろず相談承り」というのか「街角の探偵」というのか、“トラブルシュータ―”として一部に知られているという人物だ。
ここまでの各作品だが、作品が発表された時期に一寸話題になっているような問題が巧みに織り込まれた物語で、凄く読ませる。同時に 「如何してこういう時代になった?」、「本当にこういう感じで人々は幸せか?」、「こういう様子が“正しい”のか?“正しくない”でも構わないかもしれないが、納得し悪い?」というような、「人生を見詰める材料」というのか「“材料”になり得るかもしれない何か」を供してくれるような気もするという感、一定の普遍性のようなモノが滲む。そういう辺りがが酷く気に入っているシリーズなのだが、本作でもそういう魅力は変わらない。
最初の作品でマコトは「19歳」と明記されていて、所期のシリーズは「疾駆するストリートの青春」という雰囲気の中で様々な出来事が在るという感だった。シリーズが進む中でマコトは少しずつ年齢を重ねていることが作中で示唆されるようになる。本作では「30歳代」に差し掛かっているようだ。2篇目の『西池袋ドリンクドライバー』は、マコトの年来の友人であるタカシが「仲間の小学3年生の息子」に関連することを契機とする事案を持ち込んでいる。「小学3年生の息子」というような話しであれば、その父親である仲間は30歳前後と推定し得る訳だ。
『西池袋ドリンクドライバー』は、通学路になっている住宅街の狭い道路を“抜け道”に使っているらしいドライバーが子ども達の通学時間に猛スピードで走行している妙な様子が見受けられ、不意に現れた猛スピードの車に驚いて飛び除けた児童が地面に強く手を着いて手首の骨にヒビが入るという怪我を負ってしまった。その児童が仲間の息子であるということで、タカシはマコトを訪ねて悪いドライバーを探し出���ことへの協力を依頼するのだった。現場を視に出たマコトは“学童擁護員”、所謂「緑のおばさん」を務める女性と、その仕事をボランティアで補助している男性と出遭う。青山夫妻だった。熱心に“学童擁護員”の仕事に取組んでいる青山夫妻が秘めた思いは?そしてその行方は?という物語だ。
1篇目の『目白キャットキラー』は、猫に無残なことをして、その映像をネット上に公開している者が在り、それを止めさせたいとする高校生がマコトを訪ねて来て協力を要請するという辺りから始まる物語だ。“キャットキラー”の正体を暴こうと奮戦することになる。
3篇目の『要町ホームベース』は、高校1年の頃から10年余り“引籠り”になってしまっているという若者からマコトがメール連絡を受けるという辺りから物語が起こる。余りにも長いメールで、マコトは「とりあえず話しを聴かせろ」とメールの主を訪ねてみれば、何やら“引籠り”のような問題を解決するとしている或る企業が、随分と悪質なことをしているらしいということが判る。その事案の解決を図ろうとする中、件の“引籠り”の若者が如何して行くか、如何なって行くかという物語だ。
4篇目の『絶望スクール』は、正しく「如何してこういう時代になった?」、「本当にこういう感じで人々は幸せか?」、「こういう様子が“正しい”のか?“正しくない”でも構わないかもしれないが、納得し悪い?」というような、「人生を見詰める材料」というのか「“材料”になり得るかもしれない何か」を供してくれるような気もするという感、一定の普遍性のようなモノが滲む。そういう中で所謂「安いニッポン」のカラクリ、そういう背後で蠢くような輩の告発という「極めて今日的」な内容が織り込まれている。
マコトの高校時代からの友人で飲食店を営むミキアが訪ねて来る。ミキアは、店でランチメニューとして好評を博していて、大々的に売り出そうと張り切っている「ベトナム風サンドウィッチ」のレシピのヒントを与えてくれるなど、店の頼もしい戦力にもなっている留学生資格で滞日中でアルバイトをしているベトナム人女性の様子がおかしいと心配でならないのだ。何か異様に草臥れて視える場合が在り、留学生に関して問題になりがちな、「週に28時間」というルールを超えてアルバイトをするようなことを強いられているのではないかとミキアは考え、マコトに調べてみるように依頼するのだった。
古くからの友人の依頼を引き受けたマコトは、程無くミキアが懸念したような事情が発生していることを探り出すのだが、事態は件の女性と共に留学生として来日していた兄の事案が絡まって複雑化してしまう。それが如何に解決されるのかという物語である。
このシリーズに関しては、「疾駆するストリートの青春」という雰囲気の中で様々な出来事が在る初期の作品の人気が高いのかもしれない。が、個人的には“街の探偵”を自認する若い無名な男が、“現代”を告発でもするように様々な事案に取組み、出遭った人達の人生を色々な意味で好いように導こうと奮戦している雰囲気の、比較的近年の作品の雰囲気に酷く惹かれる。
愉しいシリーズで未だ続篇が出ているようだ。単行本の話しは聞いている。文庫本の登場を愉しみにしよう。本作のマコトは、音楽はCDを入手して聴き、読むモノ���本を手にして読むのが好いとしているが、実は自身もそういう性分だ。
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文庫版になって再読。
IWGPの良いところはその時々の旬な話題がちりばめられているところだな~と改めて感じた。
いわば現代の年表のようなそんな感じ。
そして小痴楽さんの解説も激アツ。
同時発売の炎上フェニックスも最高でした。
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今回は特にどれもあっさりしているように感じた。解決は毎回早くなっている気がする。しかしIWGPの文庫新刊を読むのはまだやめられない。
引きこもり支援に見せかけた悪徳企業と留学生を搾取する日本語学校とが、根本的に同じ構図。
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表題作など4篇が収録されたシリーズ第15巻。収録作中「西池袋ドリンクドライバー」はおすすめできる人情話。
作中、何十回目かの夏の終わりと、同じだけ巡ってくる初夏の池袋を舞台に、毎回、主人公の年齢不詳ぶりに戸惑うも、作中にいくつか主人公たちも歳を重ねたことを匂わせる記述が散見され、もしかして40代、50代の真島誠を正面から描く準備なのかと気持ちがざわつきました。
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果物屋の店番マコトは池袋のトラブルシューター。
Gボーイズの助けを借りて、問題を解決し、人助けをする。
匿名でネットに写真を投稿していたキャットキラーを捕まえて懲らしめる”目白キャットキラー”
通学路で危険運転するドライバーを戒め、7年前のひき逃げ犯を見つけ出す”西池袋ドリンクドライバー”
悪質な引きこもり自立支援センターを叩く"要町ホームベース"
海外留学生を食い物にする日本語学校の悪事を暴く"絶望スクール"
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2021/9/25読了。
良くも悪くもいつものIWGP。
文庫本の発売の周期がちょうどマコトの活躍を読みたくなる周期と重なるので本屋に並んでると嬉しくなる。
伝統芸能です。
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ついこの前、去年の前作を読んだばかりだが、今年出たこの本は思いのほか早く手に入れることが出来た。
「目白キャットキラー」
過去の愚行を悔いてヴェジタリアンになり動物愛護運動をやる少年のあり様がなかなか泣かせる。
標的の居所を突き止める方法がイージー過ぎるけど、獣医の先生のベタだけどいい味にそれを許せちゃう。
「西池袋ドリンクドライバー」
黒のパナメーラの話は前振りで、それが片付いてからがお話の本線。
いい話で好きなんだけど、この顛末、なんだか時代劇みたいじゃないかい。
「要町ホームベース」
子どもの不登校が増えていることをTVのニュースでやっていたけど、世の中にそんなに多くの、特に高齢の、引きこもりの人がいるなんて知らなかったな。
お話は、ベタだけどなんか切ない、泣ける話。
マコトの母親がいつもながらにいい味。Gボーイズは頼もしいが、もはや会社組織そのものだな。
「絶望スクール」
今ではここに描かれているブラックビジネス以上にコロナ禍が海外から来て働きながら学んでいた人たちに大きな打撃を与えたのだろうな。
いつも時代を先取りしているこのシリーズだが、文庫が出る頃にはさらに世の中が変わっていたという思いもかけない事態。こんなところでもコロナウイルスの異常さが浮き彫りになる。
いつもながらの話の流れで最後はGボーイズが出て来て万事解決という展開にマンネリ感は漂うけれど、いい話が多かったので、ちょっと甘めで★★★★。