紙の本
南蛮幻想 ユリシーズ伝説と安土城 下巻 (草思社文庫)
著者 井上章一 (著)
【芸術選奨文部大臣賞】坪内逍遙に始まった「百合若大臣のユリシーズ起源説」。百合若ははたして本当にギリシャ由来なのか。天守閣論との意外な共通点とは。西洋への憧れが生んだ日本...
南蛮幻想 ユリシーズ伝説と安土城 下巻 (草思社文庫)
【文庫】南蛮幻想:ユリシーズ伝説と安土城 (下)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
【芸術選奨文部大臣賞】坪内逍遙に始まった「百合若大臣のユリシーズ起源説」。百合若ははたして本当にギリシャ由来なのか。天守閣論との意外な共通点とは。西洋への憧れが生んだ日本人の「幻想の系譜」を、膨大な論説を自在に横断し徹底解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
福岡に室町時代から残る芸能「幸若舞」の主人公、百合若大臣。
この響きと物語の構成に「ユリシーズ」との関係を感じ取った坪内逍遥は、
「百合若=ユリシーズ」という大胆な説を1906年に提唱する。
はたして、起源はギリシヤか九州か。
勃興する西洋起源説、さらに想像は中央アジアへと広がる。
時代を追うごとに変遷してゆく、百合若大臣をめぐる言説の数々。
そしてその流れから次第に見えてくる、天守閣論との意外な共通点。
西方への憧れから生まれた日本人の幻想の系譜を、
膨大な論説を自在に横断し徹底解明する。
芸術選奨文部大臣賞受賞作。
<目次より>
第四章 百合若とユリシーズ
海の英雄の物語
起源はギリシアか、九州か
京都へつどう碩学たち
ユリシーズを歓迎した時代
聖徳太子はキリストか
ユダヤのダビデとイスラエル
ギリシア神話とイソップ童話
もうひとつの欧化論
津田左右吉がなげた影
牛若丸とアエネイス
南蛮渡来のクラシック
第五章 中央アジアへいたるまで
日本的文化受容の可能性
ユリをあやつるイチジョーたち
転機をむかえた百合若論
民俗と、献と
国文学の鎖国主義
ヴィトルヴィウスとアルベルティ
アポロドロスにたくした夢
京都と山口をむすぶ糸
天文六年、ユリワカタイシン
すてがたい魅力
歴史を読みとく哲学者
つつしむべき飛躍
ラーマとナラの物語
ふたたび世界へ、目をむけて
あとがき
文庫版へのあとがき
主要参考文献
安土城と「百合若大臣」をめぐる言説史年表【商品解説】
なぜ「天守閣」=「キリスト教の聖堂」という珍説は江戸時代に出現したのか?西洋への憧れが生んだ「幻想の系譜」を浮き彫りにする。【本の内容】
目次
- 第四章 百合若とユリシーズ
- 海の英雄の物語
- 起源はギリシアか、九州か
- 京都へつどう碩学たち
- ユリシーズを歓迎した時代
- 聖徳太子はキリストか
- ユダヤのダビデとイスラエル
- ギリシア神話とイソップ童話
- もうひとつの欧化論
- 津田左右吉がなげた影
著者紹介
井上章一
- 略歴
- 井上 章一(いのうえ・しょういち)
1955年、京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒、同大学院修士課程修了。 京都大学人文科学研究所助手、国際日本文化研究センター教授を経て現在、同所長 。専門は建築史・意匠論。そのほか、美人論、関西文化論など多岐にわたる分野を独自の視点から考察した著書・発言で知られる。『つくられた桂離宮神話』『狂気と王権』(講談社学術文庫) 、『日本の醜さについて』(幻冬舎新書)、『京都まみれ』『京都ぎらい』(朝日新書)など著書多数。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む