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街路樹は問いかける 温暖化に負けない〈緑〉のインフラ (岩波ブックレット)
著者 藤井 英二郎 (著),海老澤 清也 (著),當内 匡 (著),水眞 洋子 (著)
気候変動対策に取り組むなか、世界の諸都市はIT技術も駆使して、身近な緑を豊かなものにしている。電柱のような街路樹が目立つ日本は、どうしたら変われるのか。各地の最前線を紹介...
街路樹は問いかける 温暖化に負けない〈緑〉のインフラ (岩波ブックレット)
街路樹は問いかける
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商品説明
気候変動対策に取り組むなか、世界の諸都市はIT技術も駆使して、身近な緑を豊かなものにしている。電柱のような街路樹が目立つ日本は、どうしたら変われるのか。各地の最前線を紹介し、再生のための提言を行う。【「TRC MARC」の商品解説】
灼熱のコンクリート道に、緑の日傘があったなら。待ったなしの気候変動対策に取り組むなか、世界の諸都市は≪樹冠最大化≫を目標に掲げ、IT技術も駆使して、身近な緑を豊かなものにしている。枝を短く伐られ、電柱のような街路樹が目立つ日本は、どうしたら変われるのか。米・独・仏、また国内都市の最前線を紹介。【商品解説】
目次
- 〔写真でたどる〕世界の街路樹、日本の街路樹
- 序章 「緑の日傘」の可能性……………藤井英二郎
- コラム メルボルンのアーバンフォレスト戦略 (當内匡)
- 1章 アメリカ 樹木の「価値」を最大化する……………當内匡
- コラム 東京「街路樹一〇〇万本計画」と日本の本数主義(海老澤清也)
- 2章 ドイツ 世界をリードするハンブルクの実践……………當内匡
- コラム 街路樹はリスクなのか? (當内匡)
著者紹介
藤井 英二郎
- 略歴
- 〈藤井英二郎〉千葉大学名誉教授。専門は環境植栽学、庭園学。
〈海老澤清也〉(公財)えどがわ環境財団勤務。造園職として緑化事業に従事。
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ふだん意識しない風景だからこそ
2023/03/02 22:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジュビリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
街路樹はあまりにも見慣れてしまった風景で、日本の街路樹が貧弱だということさえなかなか気づけないかもしれない。しかし本書は、冒頭でドイツやオーストラリア、日本だと仙台や名古屋の美しく健康的な街路樹の風景を写真で示すことで、こんな森の中の街にすることもできるのだと一気に納得させてくれる。そして今までぼんやり見ていた自分の街の街路樹が問題だらけだということも。
本文は、美しい街路樹を維持するために各国・各都市で具体的にどのような制度が運用されているのかという説明が続く。例えばアメリカでITを活用して街路樹情報に市民もアクセスできるようにして、人々の意識向上・参加につなげているのはとても面白いと思った。そして最後に、日本の街路樹管理体制の問題点と改善策が提示される。
温暖化・ヒートアイランド現象対策として、街路樹は今後ますます重要になるだろう。自動車の交通のことだけでなく、人間らしい生活ができる街づくりがますます望ましいことは言うまでもないが、さらに視野を広げて、木やそこに集う生き物にも権利があって、それらとともに成長していける街がいいなと思えた。