日蓮大聖人御書全集　新版

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投稿者：ふたみ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

最初、持った感じはでかいなと思いましたが、字が大きくて、すごく読みやすくなってました。これなら、読み続けることかできそうです。

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投稿者：オタク。　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

拡大版は別として、今までの昭和27年版は分冊版、編年体を含めて四六判だが、今度はA５判と大きくなり、価格も一挙に上がっている。創価学会員が新版を鞄に入れて持ち歩くのは大変だろうと想像してしまう。鞄がすぐに傷みそうだ。創価学会版の法華三部経のように電子化はされないのだろうか？
　出家功徳御書が削除された理由は見当はつくが、「日蓮の真筆文書をよむ」に収録されている立正安国論の広本が昭和27年版同様、収録されていない理由は知らない。昭和27年版同様、何を底本としているか、明記されていない。まさか日蓮宗の昭和定本は使えないだろう。今頃、録内録外や縮刷遺文でもないだろうから、教学部が独自に編纂した遺文？
　平成3年以降、創価学会の不倶戴天の敵となった日蓮正宗の平成新編日蓮大聖人御書は昭和新定を底本としていると明記している。
　目次は今までのように、どこの寺などに真蹟や古写本が所蔵されているといった情報や昭和27年版の頁数と対照した情報はないが、編年体御書の索引のような昭和27年版の頁数と対照した索引が巻末にある。
　少し見ていておやっと思ったのは守護国家論は十大部ではないので「教義書」扱いされて、昭和27年版より少し中程に引っ越ししている。
　一つだけ評価出来るのは凡例に日蓮宗の昭和定本や日蓮正宗の平成新編と平成校定、日興遺文の校定でアンチ学会の正信会が編纂した「日興上人全集」などを使っていると明記している点。
　一昨年、発表されたエホバの証人の2013年版英訳改訂版新世界訳聖書による日本語訳同様、この新版が出るのを待っていた。昭和27年版と違って、ルビと改行を多用しているから、読みやすいといえば読みやすい。しかし、創価学会員が鎌倉後期の古文を読むのが難しいのならば、台湾で四六文などの漢文と白話文を対訳した御書が出ているそうだから、原文と現代語訳を対照した御書を刊行しないのか？、と思ってしまう。
　二個相承書をはじめ、大石寺が重用している相伝書を「伝承類」に格下げして、｢日興上人文書｣に続いて最後に収録している。日蓮正宗の宗務院や妙観講が「池田創価学会の御書全集新版」批判の冊子を出しそうだ。それでいて創価学会は「講義」があるから、偽書説がある御義口伝は否定しない。
　まあ「日蓮聖人の真蹟や真蹟があった事は確実な文書しか採用しない」となると日蓮宗の僧侶が編纂した「平成新修日蓮聖人遺文集」とそう変わらなくなるし、それが創価学会の教学で使えるかどうかは別問題だ。