紙の本
色んな人々の関係性
2023/10/22 21:10
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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
6篇の短編小説。
今風の若者が主人公だったり、過去に話が展開したり、思わぬ遺産相続?だったりと種々多様。
今までこの作家の作品は二作くらいしか読んだことがないので、ああそうか・・・といった感じ。
その中の二篇、読み進めていき最後の方で登場人物との真の関係性が発覚。そういうことかと腑に落ちた。
紙の本
気持ちがざらつく感じ
2022/06/25 14:48
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに読んだ著者の作品でしたが、とても描写が繊細で、気持ちが動かされました。特に「子供おばさん」は生きていくということについて、つらくて諦めつつも、やはりそれでも生きていかなければならないのだと思わされました。
電子書籍
惜しい作家さんを亡くしました
2021/11/05 22:21
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投稿者:ななこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の短編集。
私と同じくらいの年なのに、今の若者目線で今の世界を鋭く描写して、さすがだと思いました。
ますます冴えていたのに、もうあの独特のひねりの効いた作品は読めないのかと思うと残念でたまりません。
山本文緒さんのご冥福をお祈りします。
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【痛くて染みて引きずり込まれる!待望の傑作短編集】冴えない会社員の広志にできた彼女は色白でとびきり可愛い“ばにらさま”。日常の向こう側に見える心のあり様を捉えた6篇。
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途中「ばにらさま、どこ行った?」と思いましたが、短編集だったんですね。
全編ばにらさま物語だったら、もっと良かったのに。
でも、まぁ、どれも良い話でした1
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何かを抱えてる人、抱えることになった人が主人公の6編からなる短編集。どの作品のにも今の自分とこれまでの自分の痛みなどがあってそれが溢れてくる瞬間がなんとも言えない感情を引き起こす。どれも30ページ前後の短編なのにものすごく濃密な心の動き、痛みがある。すごいです。
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6篇を収録した短篇集。それぞれ独立した作品で連作ではないし、テーマも特になさそう。強いて共通点を探すと、どれも“痛い”ということだろうか。物理的な痛みではなく、精神的な痛みだ。身近な存在がもたらすものもあれば、赤の他人や疎遠な友が原因のものもある。彼らの痛みはやがてこちらにも伝播し、ボディブローのように効いてくる。面白かったような、重苦しかったような、なんとも不思議な読後感を味わえた。
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前半の3篇は、文緒節プラスちょいミステリー風。「思わず二度読み」のオビ通り。ネタバレしてても何度でも読める。
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恋人、親子、夫婦、近所、友達、家族におけるちょっとした心の闇や罪に踏み込んでチクリと咎めるような短編集。勝手な思い込みで読み進むといや違ったみたいな展開もある。昔は恋愛や友情や親子愛は崇高みたいな思いもあったがこの年齢になると打算や妬みやらの要素が多くてむしろ綺麗事ではないなと思う。当時の自分は正しいと思って振る舞っていたことも、今では痛すぎて葬り去りたい過去も思い出してしまった…
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前作『自転しながら公転する』が大好きでした。そして、山本文緒さんの先日の訃報を知り、この本を手にとりました。
相変わらず、ダメな人間ばかりが登場します。そして、そこに自分の日常を重ね、こんなダメ人間に関わってはいけない!いやいや、これはすでに自分のことでは?!と自問自答してしまいました。
短編集の最後である「子供おばさん」は、2011年の執筆と巻末には書かれています。もしかしたら、山本さんは自分の死を悟り今回掲載したのかな、ともとれる物語りでした。
2021,10/20-24
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短編集。6つの話があるけれど、時間がないので3つ目までしか読まなかった。
その中で表題作「ばにらさま」は短いながらもとても良い。時間のない方はこちらだけでも読んでみてはどうだろうか。
2つ目の「わたしは大丈夫」も◎。
こちらは技巧的なうまさが際立つが、それだけではなく情緒的な側面も秀逸。
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久しぶりな『文緒様』だったので、どんな文章書かれた方なのか復習気分で読み終えた。『恋愛中毒』の延長上がこれですか。口直しに『プラナリア』攻略中。
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どれも日常のなかでありそうな作品。
バニラのような甘さのなかに潜む毒。
誰もパーフェクトじゃない。楽な人生なんてない。だけど誰かのそんな人生を本を通して覗いてみることは、なんて面白いんだろう。
表題作の「ばにらさま」は、ばにらさまのその後がとても気になった。
きっと1人で、どこか冷めた様子で、淡々と生きていくのだろうけれど、それを観察していたかった。
「わたしは大丈夫」「菓子苑」「バヨリン心中」「20×20」は、その仕組みに気づいたときに「おおっ」となった。
2度読みとは、そういうことか。
最後の「子供おばさん」は、なんだか停滞したまま何もなし得てないいまの私と重なって、5つの中で一番共感した。
あと、葬儀や死、エンディングノートについて書いていて、山本文緒さんが亡くなられたいま、山本さんも生前こんなことを考えていたのだろうか…と思いをめぐらせた。
山本さんの訃報、本当にびっくりで、残念でした。心よりお悔やみ申し上げます。
最後の本となってしまった「ばにらさま」は訃報を知った翌日に、上司が貸してくれました。
もっといろいろな作品を、これからも書いていただきたかったです。安らかに。
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読み終えて、人って試行錯誤しながら生きてるんだなって感じた。
生きているということを強く感じる気がした。
短編集だが読んでいて「あれ??」っとそれぞれ驚く箇所がある。「ぼおっと読んでんじゃねぇよ〜!」とツッコみ入れられてるかのような瞬間がある。
「菓子苑」の展開には特に驚いた。
余談だが、胡桃の性格が昔の私そっくりだったからより一層驚いた。
愛に渇望していて生き急いでるような…
家族も友達も恋人も同僚も上司も一緒にいてしんどかっただろう思う。胡桃の性格を読んでついでに私自身の反省もした。
SNS風文章をうまく入れ込んでいるところもトリッキーだった。
鋭い観察眼はさすがだ。
ずっと昔に読んだ『プラナリア』もまた読みたくなったから探してみよう。
今年春から体調崩されていたとのこと。
9月発売のときにはTwitterにも書かれていてお元気そうな感じだったのになぁ。
ご冥福をお祈りします。
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タイトルと装丁の甘さとはちょっと違いダークさのある短編作品でした。特に「わたしは大丈夫」「菓子苑」は昔読んだ恋愛中毒を思わせる、そんなゾワッとした感覚がありました。
もっともっとご活躍して頂きたかった大好きな作家さんでした。近年は心の病からの復帰でこれから、って思っておりましので残念です。心安やかにお休みください。ご冥福をお祈り申し上げます。