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商品説明
第二次世界大戦中のナチス体制下で、迫害され続けるユダヤ人を救おうとしたドイツ人たち。「静かな英雄たち」と呼ばれる彼らは、なぜユダヤ人に手を差し伸べたのか。無名のドイツ人の命をかけた救済行為を詳しく紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
第二次世界大戦中のナチス体制下で、迫害され続けるユダヤ人を救済したドイツ人たち――「静かな英雄たち(Stille Helden)」――がいた。本書では、ドイツ研究者である著者長年の調査・研究により見出された、迫害されたユダヤ人に手を差し伸べ、命がけで救おうとした人たちを詳しく紹介する。【商品解説】
目次
- はじめに
- 第一章 ヴィルム・ホーゼンフェルト大尉
- 第二章 薔薇通りの女たち
- 第三章 警察署長ヴィルヘルム・クリュッツフェルト
- 第四章 オットー・ヴァイトの盲人作業場
- 第五章 無視された救済者ヘドヴィヒ・ポルシュツ
- 第六章 インゲ・ドイチュクローンの手記―オットー・ヴァイトに救われて
- 第七章 救済者としての農民―ユダヤ人女性マルガ・シュピーゲルの回想録
- 第八章 アントン・シュミット軍曹
- 第九章 ウィーンのユダヤ人救済者たち
著者紹介
平山 令二
- 略歴
- 〈平山令二〉1951年新潟市生まれ。東京大学人文科学研究科博士課程(ドイツ文学専攻)中退。山形大学教養部講師などを経て、中央大学法学部教授。著書に「ドイツ語文法」など。
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紙の本
「ユダヤ人を救ったドイツ人」とは「反ナチ」だけなのか?
2021/10/13 22:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に出て来る「英雄」とは、党員でSA隊員だったホーゼンフェルトを除くと第三帝国の体制とは元々、敵対的か距離を置いていた人ばかりだ。ラインハルト・ハイドリヒの弟のSS将校が兄が残した記録を読んで、偽造した書類を作成してユダヤ人に手渡していたように、ヒトラーと第三帝国を「ドイツの救済者」と錯覚したドイツ人、偽書「断片」を賞賛したダニエル・ゴールドハーゲンが言うところの「普通のドイツ人」がユダヤ人を救った人がいるわけだから、そういう人も取り上げるべきだった。
デーニッツ提督が「水晶の夜」では上官に抗議文を出していて、ニーメラーやフォン・トレスコウがゴリゴリの反ユダヤ主義者だったのだから、物事は単純ではない。
1941年に活動を終えた団体に関する証言に1942年のハイドリヒ暗殺が出て来る。
西ベルリンでユダヤ人を救済したドイツ人について証言を収集した事業をしたヨアヒム・リプシッツという人は、おそらくコーネリアス・ライアンの「ヒトラー最後の戦闘」に出て来る人だ。「アーリア人」の彼女の家に匿われていた、とあるから、自身の体験を元にして、自分の妻の家族のような人々を記録したのだ。