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思考実験 科学が生まれるとき （ブルーバックス）
著者 榛葉 豊 （著）
人類は未知のものに出会うたびに思考実験を繰り返し、前に進んできた。仮説をどう立てるかも、設定をどう変えるかも、頭の中では自由自在。人生の岐路においても有用となるその手法を...
思考実験 科学が生まれるとき （ブルーバックス）
思考実験 科学が生まれるとき
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商品説明
人類は未知のものに出会うたびに思考実験を繰り返し、前に進んできた。仮説をどう立てるかも、設定をどう変えるかも、頭の中では自由自在。人生の岐路においても有用となるその手法を、思考実験の「名作」を解析して学ぶ。【「TRC MARC」の商品解説】
「たとえば、全宇宙が１個のバケツだと考えてみたらどうだろう？」
「猫のかわりに人間を入れてみたらどうだろう？」
空間、重力、量子、確率……目に見えず、手でも触れない未知のものに囲まれている人類は、
とりあえずどこかに歩きはじめるため、思考実験によってその正体の見当をつけてきた。
思考実験とは自然を拷問にかけ、極限まで追い込んで、隠れた真理を「白状」させる行為だ。
仮説をどう立てるかも、設定をどう変えるかも、頭の中では自由自在。だから思考実験は
奇想天外で面白い。人生の岐路でも役に立つその手法を思考実験の「名作」を通して学ぼう！
【思考実験のセオリーがわかる！】
「仮説」を立て、２つの「演繹」を闘わせ、その勝敗で「結論」を導くのが思考実験。
では仮説をどう立てるか、演繹をどう闘わせるか、結論をどう導くか――そのセオリーが、
古今のさまざまな思考実験を鑑賞していくうちにみえてくる！
・重い物体と軽い物体はどちらが速く落ちるか、思考実験だけで突きとめたガリレオ
・自分のコピーを火星に送り、自分は消去される火星旅行、あなたなら行くだろうか？
・これぞ究極の思考実験！ 全宇宙を１個のバケツと考えたマッハ
・量子力学の命運を賭けた「アインシュタインVSボーア」思考実験対決
・「シュレーディンガーの猫」を人間に置き換えた「ウィグナーの友人」とは？
・考え方を変えるだけで確率の値が大違いとなる驚きの「眠り姫問題」
・現在は過去に影響するのか？ いまも議論を二分する「ニューカム問題」
などなどの思考実験で、いままで考えもしなかったことを考えよう！
本書の内容
第１章 思考実験を始める前に
第２章 実験とはなんだろうか
第３章 思考実験の進め方
第４章 思考実験の分類
第５章 批判と弁護のための思考実験
第６章 問題提起のための思考実験
第７章 判断や解釈のための思考実験
第８章 教育的な思考実験
第９章 意思決定と思考実験
【商品解説】
目次
- 第１章 思考実験を始める前に
- 第２章 実験とはなんだろうか
- 第３章 思考実験の進め方
- 第４章 思考実験の分類
- 第５章 批判と弁護のための思考実験
- 第６章 問題提起のための思考実験
- 第７章 判断や解釈のための思考実験
- 第８章 教育的な思考実験
- 第９章 意思決定と思考実験
著者紹介
榛葉 豊
- 略歴
- 〈榛葉豊〉慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程修了。静岡理工科大学情報学部講師。専攻は科学哲学、科学基礎論、物理学。著書に「頭の中は最強の実験室」など。
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電子書籍
思考実験とは何か
2023/11/24 16:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
思考実験という現実に実施するには難しい実験を想定することで科学の進歩に寄与したりどのように新しい理論を作るのか、あるいは否定するのかといった手法が面白かった。
紙の本
実験しない実験の役割
2022/06/02 08:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「思考実験とは、自然を拷問にかけることである」。
裏表紙の引用文に眼をひかれた。実際には拷問にかけるわけではなく「極限状況を思考の中で設定して行う」のが思考実験。学校の物理などですぐにでてくる「点には面積がないとする」とか「摩擦はゼロと考える」などの前提はすでに思考実験と言っていいのかもしれない。
「仮説を立てて実験し、証明する」というのが科学的な知識の進め方の常道。実際の実験が困難な事象については思考実験という方法もある、ということだ。
著者は工学博士。本書では「実験とは」というところから始め、西欧から始まった現代科学の思考方法の特徴（長所・弱点）も指摘しつつ思考実験を説明する。
歴史的な思考実験の実例などには量子力学の話などが多く、そこは初心者には少し難しい。しかしそうやって「実験しないで実験」し、矛盾点を洗い出していくということの有用性は伝わってくる。
最後の方で一般社会生活での思考実験について触れられている。確かに「トロッコ問題」などは思考実験による倫理問題の指摘であるだろう。社会生活の中でも「実際に実験はできない」場面でのさまざまな状況を仮定して検証することが必要なことも多い。
「実験しない実験」。ヒトという動物の得意分野なのかもしれない。この方法の良いところも悪いところも理解する。そういうことに役立つ本だった。
