- カテゴリ:一般
- 発売日:2022/02/28
- 出版社: 作品社
- サイズ:20cm/229p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86182-887-4
紙の本
ビトナ ソウルの空の下で
田舎町に魚売りの娘として生まれ、ソウルにわび住まいする大学生ビトナは、病を得て外出もままならない裕福な女性に、自らが作り出した物語を語り聞かせる役目を得る。少女の物語は、...
ビトナ ソウルの空の下で
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商品説明
田舎町に魚売りの娘として生まれ、ソウルにわび住まいする大学生ビトナは、病を得て外出もままならない裕福な女性に、自らが作り出した物語を語り聞かせる役目を得る。少女の物語は、2人の関係は、どこに辿り着くのか…。【「TRC MARC」の商品解説】
田舎町に魚売りの娘として生まれ、ソウルにわび住まいする大学生ビトナは、病を得て外出もままならない裕福な女性に、自らが作り出したいくつもの物語を語り聞かせる役目を得る。少女の物語は、そして二人の関係は、どこに辿り着くのか――。
ノーベル文学賞作家が描く人間の生。
サロメは「キティの話をしてよ!」と言い、「そのあとは、チョさんの鳩の話の続きをお願いね」と付け加える。
彼女はお茶をちびちびと飲む。左手が震え、右手はもう何の役にも立たないのか膝に置かれたままだ。サロメはわたしが目を凝らしているのを見てとり、ただこう言った、「これがわたしには何よりも受けいれにくいのよ」彼女はちょっと顔をゆがめて何かおもしろいことを言おうとするが、思いつかない。「毎日少しずつ死んでいくの、何かが去っていく、消えていく」
わたしは何も言わなかった、サロメのような人を慰めるのに言葉はいらない、憐れみもいらない。ただ、旅をさせるための物語があればいい。(本書より)【商品解説】
目次
- わたしの名はビトナ。もうすぐ十八になる
- サロメに語られた最初の物話 二〇一六年四月
- サロメは手を叩いた。目はきらきら光っていた
- そのころ、家の状況はさらにひどくなった
- サロメに語られた二つ目の物語 二〇一六年五月
- 午後もおそい時刻となり、日差しはもう
- しばらく前からサロメに会いにいっていなかった
- サロメに語られた三つ目の物語 二〇一六年七月
- チョさんと鳩たちの物語の続き 二〇一六年八月
- その話はここまで。今度はわたしの物語を話す時だ
著者紹介
ル・クレジオ
- 略歴
- 〈ル・クレジオ〉1940年南仏ニース生まれ。デビュー作「調書」でルノドー賞受賞。ほかの著書に「嵐」「アルマ」など。2008年ノーベル文学賞受賞。
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