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商品説明
頑固一徹・杓子定規のはずのドイツ人が、長距離砂漠偵察や爆破工作、水陸両用作戦に臨機応変の才を発揮した“ブランデンブルク”部隊を紹介する。240枚以上の写真、具体的な兵器を図示した編成図なども掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
人員や兵器に装備、どれもが不足する状況下、自分にできることを精一杯努力した弱小部隊の戦歴を発掘するシリーズ第8作。前半は、映画『鉄路の戦い』にも描かれた「西部戦線の装甲列車」、祖国ロシアに反旗を翻した「SS武装擲弾兵師団“RONA”(ロシア第1)」、弱兵で知られる空軍地上師団群にあって、伝説的な武勲を挙げた「第21空軍地上師団」の3章。後半は、杓子定規で融通が利かないはずのドイツ人をして、意外にも北アフリカでの長距離偵察から地中海での水陸両用作戦などに臨機応変の才を炸裂させた特殊作戦部隊“ブレンデンブルク”を扱った4章で構成。希少な記録写真、装備の実数を記した詳細な部隊編成図も多数掲載。【商品解説】
著者紹介
高橋 慶史
- 略歴
- 〈高橋慶史〉1956年岩手県生まれ。慶応義塾大学工学部電気工学科卒業後、ベルリン工科大学エネルギー応用工学科へ留学。電力会社を経て電気工事会社に勤務。著書に「突撃砲兵」等。
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紙の本
本が変わると事実認識まで変わる?
2022/05/19 16:48
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「カンプフ・オブ・ヴァッフェンSS 1」でフェーゲラインのSS騎兵旅団による虐殺に触れるどころか、投入された時期までズレて書いているのに、「ヒトラーの義弟でSS騎兵旅団”フロリアン・ガイアー”を率いて東部戦線で冷酷無比なパルチザン戦を指揮し、住民の大量虐殺に関与したヘルマン・フェーゲラインSS中将」(80頁)などと書いている。これでは本によって書かれる内容まで変わるのか?、と言いたくなる。カミンスキー旅団による対パルチザン戦で関わりを持つ「架空戦記」の英雄、クルト・フォン・ゴットベルクの記述も多少は具体的になっているのも同じだが、対パルチザン戦の実態が具体的ではないのは変わらない。中央軍集団に所属する部隊の指揮官だったゲオルグ・フォン・ベーゼラーガー男爵が対パルチザン戦で無人地帯を立案して実行に移された事は、彼の弟で長生きしたフィリップ・フォン・ベーゼラーガー男爵が主な情報源のクノップの「ドキュメント・ヒトラー暗殺計画」に出て来るのだが。
注に出ている「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」にはロードス島の部隊が「苦労人」ウルリヒ・クレーマンが師団長だったロードス突撃師団に編入された、と書かれていないのは「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」でロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツへ送った事が書かれているからだろうか?305頁の表を見る限り、ちょうどクレーマンがユダヤ人狩りをした1944年7月20日前後は対コマンド戦に従事しているようだが、ひょっとしたらロードス島に残った部隊はユダヤ人を狩り出した可能性はありそうだ。相変わらずロードス突撃師団が何をしたのか、書いていない。「3」でロードス突撃師団と一緒に書かれた第22歩兵師団がウクライナでユダヤ人に何をしたのか、「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」に書かれているから著者は読んでいるはずだ。いわばロードス突撃師団の「先輩格」だ。ひょっとしたらギリシャでもロードス突撃師団と同じ事をしたかもしれない。
キャプションのデタラメぶりも相変わらずで、ドイツ軍の軍隊式の敬礼は7月20日事件で「ドイツ式敬礼」に移行されたのに気がついていないし、ポーランド人民軍の国章を「王冠を被った鷲」だ。何より軍衣の右胸に鉤十字がついていないし、尉官の肩章をつけたヴァイマル時代か、せいぜいドイツ軍が軍装に鉤十字を導入する1934年までに撮影された将校の写真が「1941年6月の”バルバロッサ”作戦時に撮影されたもの」だそうだ。明らかにカール・ヴォルフSS大将とは別人の警察少将の写真なのに「同定」した上で端的に言えば「「水晶の夜」の3年前には開戦していた!」と「細かなキャプション」をつけた人だが、これはないだろう。
カミンスキー旅団の部隊章は帝政時代の勲章で、クールスク号沈没でロシア政府が復活させた聖ゲオルギー勲章とゲオルギー十字章に酷似しているのに触れていないのは著者が知らないのだろう。