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紙の本
日本病 なぜ給料と物価は安いままなのか (講談社現代新書)
著者 永濱 利廣 (著)
どうして日本の国力は30年以上も低下し続けているのか。低所得・低物価・低金利・低成長の「4低」に喘ぐ状況を「日本病」と名付け、海外との比較や日本に独特の事情も検討しながら...
日本病 なぜ給料と物価は安いままなのか (講談社現代新書)
日本病 なぜ給料と物価は安いままなのか
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商品説明
どうして日本の国力は30年以上も低下し続けているのか。低所得・低物価・低金利・低成長の「4低」に喘ぐ状況を「日本病」と名付け、海外との比較や日本に独特の事情も検討しながら脱却するための道筋を考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
どうして日本の国力は
30年以上も低下し続けているのか?
低所得・低物価・低金利・低成長の
「4低」=「日本病」に喘ぐニッポンを、
気鋭のエコノミストが分析!
<本書の主な内容>
・「4低」現象は「日本化(Japanification)」と呼ばれ、世界で研究対象に
・今や日本の賃金は、アメリカの半分強、韓国の約9割
・失業率が高い国ほど、賃金上昇率も高い不思議
・「物価上昇率がマイナス」は、OECD諸国で日本だけ
・異次元の金融緩和でも、物価が上がらない理由
・日本は家計も企業も過剰貯蓄、はびこるデフレマインド
・アメリカはリーマン・ショック後、すごい勢いで量的緩和と利下げを行い、「日本化」回避に成功
・日本の政府債務の増加ペースはG7の中で最低、財政赤字を気にしすぎ
・ここ30年で、アメリカのGDPは2倍、日本は1.2倍
・日本では、年収200万円未満の世帯が増加、年収1500万円以上の世帯は減少⇒1億総貧困化へ
・「日本の年金・社会保障制度は危機的状況」の間違い
・大きな可能性を秘めている日本の第一次産業【商品解説】
著者紹介
永濱 利廣
- 略歴
- 〈永濱利廣〉1971年群馬県生まれ。東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。第一生命経済研究所首席エコノミスト。景気循環学会中原奨励賞受賞。著書に「MMTとケインズ経済学」など。
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電子書籍
4低
2022/07/04 09:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sas - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の現状が分かるとても良い書籍でした。
しかも、分かりやすいです。
日本はいろいろな面でレベルの高い国と思っていましたが、それは過去のことなんですね。
政府・日銀の失策によっていまのようになったとのことですが、これからでも取り戻せるなら、もう一度輝く日本であってほしいです。
紙の本
世界から差をつけられている日本はどうなるか
2022/06/18 20:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者の永濱さんはマスコミでもよく出演されている方なので、まとまった考えを聞きたい人も多いであろう。新書でコンパクトにまとめられたものはちょうどいいと思う。
本書は、過去のイギリス病からきているであろうとみる人は多い。イギリス病と比べ、低取得、低物価、低金利、低成長と揃うところを見ると同じとは言い難いが、世界的に取り上げられたところは似通っている。
第1章で、この症状というべき状況を取り上げる。過去、高度成長期から低成長、バブル崩壊までの期間とその後の約30年が低取得、低物価、低金利、低成長というべきところである。この30年の前は、明日は今日より良くなる、給料は上がるものと多くの人が思って、前向きに生活していた時代と給料は上がらない、ひょっとすると下がるのではと思う時代の差が出ているし、世代間ギャップも存在すると思われる。第2章から第5章まで、このテーマを取り上げていく。
第2章では「低所得」ニッポンで労働分配率の低さ等々を解明していく。
第3章では「低物価」ニッポンとこれまでの経過等を解説していく。今後の円安、資源高の状況で、低所得のまま物価だけが上昇するのであろうか。
第4章では「低金利」ニッポンと、世界と違う長期間の低金利政策に触れる。いわゆる流動性の罠に引っかかって抜け出せない状況を指摘する。
しかし、このあたりから、筆者の考え方が出てくるのではないだろうか。日本の債務残高の伸び率が低いことを指摘している。財政再建とは違う主張であろう。財政出動が不足という点である。そうでないと低金利政策から抜け出ることはできないということであろう。
第5章の「低成長」ニッポンのところで、筆者の主張が明確になってくる。
第6章ではスクリューフレーションという造語が出てくる。スタグフレーションは聞いたことがあるという人は多いであろうが。私も初めてである。高度成長期で構成された分厚い中間層(中高所得層)が崩壊し、年収1500万円クラスですら(1000万円あたりも含むだろう)大きく減って、格差拡大ではないとの主張もある。一部のハイクラス(1%というわれる)とその他(99%)との格差拡大との主張とはズレを感じるが。
第7章で下り坂ニッポンをどう変えるかを展開される。あくまでもヒントという段階かもしれないが、そもそも特効薬はあるはずがないので当然と思われる。